氣志團万博2022 day3
2022.09.19.mon at 袖ヶ浦海浜公園
台風で中止の可能性もある?なんてビクビクしながら当日を迎えたが、杞憂に終わりキラキラとした太陽が眩しい朝を迎えた。アクアラインを越える際、友人と「いえ〜い♪」と声を出す程度にはバイブスアゲめで現場到着。それもそのはず。
前日の華金ツアーが良すぎた上に、帰宅後25:30からの「LoveMusic」マキシマム ザ ホルモン × CreepyNutsをリアタイしてしまった為さらに興奮してしまい3時間しか寝ていないからである。しかし最高だったよね、あの対談。
そんなわけで、朝イチでフェスのお供アミノバイタル3800をZONEクリピ缶+ICEBOXの力技で流し込み、本日分の元気前借り完了。明日のことは知らん。
DJダイノジ
最初のCreepyNutsを前方で見るべく、クロークで荷物を預けたあとは真っ直ぐMOSSAI STAGEに。当然WELCOM ACTのダイノジを見ることになる訳だが結果これが大正解だった。え、こんなに朝から全力で踊るの!?というちょっとした疑問すら挟む余地なく踊り続けること25分。あまりの楽しさに何らかの液体が脳から分泌されたんだと思う。一気に覚醒した感。ぜひまた見たい 聞きたい 踊りたい。
CreepyNuts
頑張った甲斐あってRさんドセンの2列目をゲトる。紹介VTRで翔さんに「TVや他の媒体に呼ばれるミュージシャンなんてそんなにいない。いっつも同じメンバー。俺でしょ?金爆でしょ?〇〇でしょ?(忘れた)…そういう意味でも取り込みたい」と言われた彼ら。ホルモンのダイスケはんが”韻フミフミの実を食べた”と言っていたという話で「俺 韻踏むだけじゃなくてもっと色々すごいとこあると思うねんけど」「ううん。ない。踏むdake☆」と、ケラケラ笑う2人の映像でスタート。
映像でのユルさとは打って変わって気合の入った顔で歩いてきた2人。入場規制が掛かるほどの群衆の前で「合法」「堕天」とぶちかました後のMC。
「晴れましたね。フェス日和じゃないですかぁ!」と盛り上げたそばから降り出す突然の雨に、ゴソゴソガサガサと合羽を着出す観客を見て「…降ってきたね」と苦笑い。「でも!こんな雨だって、めちゃくちゃフェスらしい天気じゃないですかぁ!」と即盛り上げる流石の現場力で「2way」「のびしろ」に入ったわけだが、歌ってる途中で早くも晴れる。なにそれ。それなんていう天気の子?神なの?
「いやお客さんすごいですね。天気変えられるんですか?やばいですね。天気を操れるなんてすごいですよ。みなさんのおかげで晴れました!ありがとうございます。でも..当然ですよね、だってみなさん昔から天才なん だから」からの「かつ天」で本気のどよめき発生。優勝。圧倒的天才。震えろ俺。
そしてラストは生業。「韻を踏むだけじゃない、俺のラップがどれだけ凄いか、やばいか。俺はラップが最高にうまい、韻だけじゃないんだと言うことを見せつけたい。俺が最強だということをわからせたる」(記憶曖昧)という言葉をニヤリとしながら吐くRさんに痺れる。「...生業」うぉーと低めに上がる歓声。心なしか松永さんの音抜きもいつもより多く長かった気がする。もはや俺の誇り。そして最後のバースで髪を張り付け顔が見えないままのRさんは最高にエロい格好良かった。
どうや!という顔のまま笑顔で帰っていくRさんと、微笑み手を振りながら汗ひとつかかずに爽やかに去っていく松永さんを見て、奇跡のバランスだよなぁと思う。
帰りに近くの女の子達が「格好良かった〜!」と言っていて、それは今まで何度も聞いたことはあったが「もー!生きてて良かったーー!!」は今回初めて聞いた。
マキシマム ザ ホルモン
YASSAI STAGEはこの時点で前方エリアは田んぼと化していた上、移動がギリギリになったためヒヨって柵近くの後方エリア(芝生)で見ることにした。だがこれが後に悲劇を生むことを、この時の私はまだ知らない。
「優勝しか狙わない」と言う彼らが3曲目に呼んだのは我らがラスボスR-指定。
曲は「ぶっ生き返す!!」天に拳を突き上げぶち上がる観客達にオラオラ〜ッ!!と真っ赤な顔してぶちかますRさん。当然我もぶち上がっていた訳です。
なんです…なんですが。
ステージに対して直角(上手から下手に向かって)強風が吹いており、後方センターあたりに陣取っていた私は1曲目からすでにあまり声が聞こえなかったのだが、よりによってこの曲は全員の声がほとんど聞きとれないレベル。しかもヘドバンなんてしようものなら もう脳内再生で補完するしかなく、せっかくステージを見ているのに、そこに荒ぶったR-指定がいて明らかにぶちかましキレ散らかしているのに、私の耳には1mmも届かない。後悔先に立たず。泥如きで面倒くさがった私を、私は今後一生恨むだろう。日中歯軋りをしたのは初めての経験である。血反吐。
まぁでも、それでも言葉はいつくか聞こえてきた。
「昨日対談番組やって、今日このステージ」
「どうや!!良いダシが…ダシが(聞き取れず)…、ええフリきいてるやろーーーーーーー!!!」ダシ。こんなにオラついてるのに出汁。なのに素晴らしく格好いい。さすが最高到達点。これだからR-指定はやめられない、と私は思う。
曲が終わったにもかかわらず、「俺は韻が大好きで、ライムが好きで、パンチラインが大好きで……このぶっ生き返す!!なんて、もうこれは素晴らしいパンチラインで、パンチラインが!!c,#&$%'$(#0="#」と荒ぶりが高まる一方のRさんに「ちょっと待って。あのな、俺たちにも決められた時間ってのがあって、越えると怒られるの…略」「いやでもっ!!でもパンチラインがっ!!」「帰れって」 ..トンッ!っていうダチョウ倶楽部のDNA的あれを2回もやって楽しそうに帰っていった。
実に良いものを見た。
前傾姿勢で相手をロックオンしながら体全体で音と一体化し、ジャンプしヘドバン、オラつくと大阪弁が濃ゆくなり巻き舌が増えるRー指定からしか得られない昂りがたしかに存在するのだ。
もし、もしこれで声まで聞いていたら、全身から幸せの桃色の血を噴き出し死んでいた可能性まであったな。命拾いしたやんけ と、無理矢理己を納得させる努力にパワーを費やす。
kiina a.k.a.氷川きよし
照明がついてその人が現れた時、天女様だと思った。
女神とも女王とも違う、圧倒的な存在感と柔らかき神々しさに鳥肌がたった。
そして声を発し歌い上げ清められたその空間に、まるで天に召されていくかのような高揚感を覚え、ただの町人1は震える。
かつて浦島太郎は絵にも描けない美しさの竜宮城で、乙姫様のもてなしを受けついつい日が過ぎてしまったというが、きっとこんな感覚だったんじゃないかと思う。他の何もかもがどうでも良くなるほど魅入られるとは、こういうことかもしれない。あの時の私は世界との境がわからなくなるくらい空間に溶けていた。
私は私らしく、皆そのままで美しいと語るその人は、EDMとロックを歌い上げステージからふわりと軽やかに去っていったが、もしかしたら夢を見ていたんじゃないかと今でも3%くらい己を疑ってしまう程の素晴らしすぎるステージは圧巻だった。
全てのスタッフ
丸1日ほぼ休むことなく声と音に包まれ幸せな気持ちで会場を後にした訳だが、帰る道すがらすれ違うスタッフの方がすべからく「ありがとうございました!」「気をつけてお帰りください」と笑顔で声をかけてくださっていたのが印象的だった。こんな経験はいくつかのフェスを見てきても初めの事で、氣志團の皆さんのホスピタリティと心意気を帰り道に肌で感じ取れるという、最高の初秋の1日となった。
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