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どうして作ったラッシュデュエル①

遊戯王にはOCGと共に並行して発売されているカードゲームとしてラッシュデュエルがあります。元々は同時につくられたのではなく、OCG開始からだいぶ経っている上に現在アニメ放映しているのはこちらのみです。
これっていつまで共存を続けられるのでしょうか。


スタートが失速アニメの穴埋め


誰が責任を取るんだコレは

もうアニメ作れない

ラッシュデュエルが成立した背景には非常に歪んだ、かつ切迫した事情がありました。
遊戯王OCGのアニメが中途半端な形で終了してしまったからです。

前番組で同じ遊戯王を冠するアニメ遊戯王VRAINSはそのメイン召喚方法であるリンク召喚の冗長さから番組構成に強烈な歪みを生じさせてしまいました。

1ターンに10回以上は特殊召喚を行えるリンク召喚による作画の負担

●ストーリーの遅延とキャラクターの会話時間すら削る間の悪さ

●OCG売り上げ低下による打ち切り(と思われる)影響でラストの3年目が駆け足かつ中途半端に終わってしまう。

それまで遊戯王アニメと言えば何だかんだ批判を浴びながらも3年のスパンで放映される定番番組でした。
深夜アニメが多い現代で夕方の時間帯を確保し話数も100以上を維持するなどポケモンやワンピースといった大物アニメに匹敵する堂々たる存在です。

スポンサーというか制作資金の大本は間違いなく遊戯王OCGの売り上げなのですが、当時のOCGはリンク召喚の為だけに以前の主人公が用いるエクストラデッキの召喚方法を制限しており(たぶん強制的に買わせたかったんでしょうが)俗にリンクショック と言われる大炎上を起こしてしまいました(詳細はリンク先へ)

この異常事態に対し、KONAMIとアニメ制作陣の方々は非常に頭を悩ませたでしょう。

細かい経緯を除いて、致命的だったのは多くのユーザー(デュエリスト)離れとカードショップの不信感でした。売上が前年比の-32%という悲惨な数字を叩き出したのも深刻と言えば深刻ですが、買う側と売る側に離れられてしまっては事業存続の危機です。

こう言っては何ですがポケモンカードに売り上げが圧倒的に負けてしまった
のも必然と言えるでしょう。

元々遊戯王はゲームシステムの歪みが著しかったのにも関わらず、この惨状によってアニメまでヘイトを買ってしまいました。何とか次の手を打たねばなりません。

アニメ打ち切りで空いた半年間の結論として出したのがOCGアニメ終焉と新商品の開発&連動アニメの制作です。

売り上げが落ち、印象が悪化したOCGはもはや呪われたシステムです。
10~20話程度ならともかく100話以上を制作するとなると制作費
を安定して捻出できず、新召喚方法を出さざるを得ないのにOCGのルールが歪んでしまう・・・

長年共に歩んだアニメ制作会社も降りて頂き、販促の両輪であったはずのOCGアニメはその命運を静かに終えました。

アニメ制作体制を維持する都合上・・・

とはいえ、アニメ枠とその制作体制を完全に放棄するのは、流石にはばかれました。100話以上のアニメを続けていたのに廃止するのは遊戯王の原作を抱える集英社も困ります。

そこでKONAMIとしてはヘイトを買わなそうな【新商品】と【別ルール】新しい制作会社と【新アニメ】で仕切り直しを図ります。

新規カードゲームの始まりとしてはアニメ制作が主な原因という珍しく悲しい誕生経緯でした・・・











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