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ガンダム ジークアクスについて        ジオンに甘すぎる世界感       虐殺者を商売のネタにする人々❷

1979年に放映された【機動戦士ガンダム】に登場したジオン軍は
悪役として負け、役割を終えるはずでした。

が、1985年に続編である【Zガンダム】が放映されると、性懲りもなく復活します。


人気の出た悪役ロボット

普通、ロボットアニメというのはあくまで主人公の機体がメインであり
敵役のロボットは毎回のやられ役、オマケのような物でした。
が、ガンダムの敵役であるジオン軍のロボット【ザク】は現実の軍隊に存在してもおかしくないような機能的で安定感のある見た目をしており、
下手をすれば主役であるガンダムより人気の出たロボットとなりました。

ザク

当然、スポンサーであるバンダイや製作会社であるサンライズも
プラモデルとして売り出し、大きな利益を上げました。

しかし、ガンダムの作品上ではジオンは負けてしまい、ジオン軍も新しい作品としては出せなくなってしまいました。
リメイクや劇場版で繰り返し使いまわすという手もありましたが
どうしても限界があります。

そこで製作者側がとった手段は
同じ世界線でジオンを復活させて続編を作ろう
という物でした。

まあ、続編である【Zガンダム】の主な敵役は同じ地球人の内輪もめで出てきた連中ですが。

地球人も悪い事をしていますというⅮⅮ論

この続編の【Zガンダム】に出てきた悪人集団【ティターンズ】は
地球人でありながらジオンと同じように毒ガスをバラまき民間人を虐殺したりコロニー落としを行ったりする非道な集団として描かれました。

しかもジオンはアニメ内で直接の行為が描かれなかったのに対し、ティターンズは作中ではっきりと手を汚したり非難されるシーンがあります。

このティターンズも主人公側の組織に最終的に負けるのですが、初代ガンダムと違うのは主人公側の組織が宇宙移民側であり、ティターンズは地球側だったので
宇宙人側は良い人! 地球人側は悪い連中!
というような印象付けが行われています。

見るからに悪人のティターンズ

これだけなら主役と悪役の立場が入れ替わっただけ、という事で済むのですが、問題はここからです。

この争いに第3勢力として介入してくるのがジオンの残党です。

ハマーンという女

初代ガンダムで負けたジオンは本国こそ降伏したのですが、抗戦派の残党が逃げ延びて軍事力を温存していたという設定です(続編の為の後付け)

この集団を率いる(ほぼ独裁)のがハマーン・カーンという女です。

このピンク髪の女は初代ガンダムで虐殺を主導した一族の生き残りを
名目上の代表として担ぎ上げたジオン残党の代理人みたいな奴です。

こいつは見下すような目線からもわかるようにとにかく高圧的かつ独善的な性格であり、およそ他人と話し合うような人間ではありません。

が、良くも悪くもその女王様のような堂々とした態度がキャラとして立っており、後に【ハマーン様】とまで呼ばれるような人気キャラになります。

で、前作の敵残党がノコノコ出てきた目的なのですが、主人公側が地球人どうしで内輪もめをしていたので漁夫の利を得ようとしたのが一つ。

もう一つとしては虐殺と戦争を主導したザビ家(ジオンの戦争指導層)の復権が目的でした。

主人公側はティターンズと戦争中で大変な状況ではありましたが、かつての残虐な戦争指導層の復権と罪状の否定に繋がる要求を受け入れられるわけがなく
(初代ガンダムの戦争である一年戦争後のジオンはザビ家が悪人かつジオンが戦争犯罪を犯した公式の認識とする事で降伏を受け入れられていた)
一時的に手を組んだりしましたが敵対します。

Zガンダムという作品はティターンズが敗れて終わりますが、そのすぐ後の続編である【ZZガンダム】においてハマーンカーンは【ネオ・ジオン】を名乗って性懲りもなく地球に攻めてきます
悪役だから仕方ないとはいえますが、プラモデルを売るスポンサーの都合
ジオンは再び蘇ったのです(ZZは1986年)

ハマーン率いるネオジオンは主人公側の地球連邦軍に対しかなり優位に戦いを進め、有利な講和条約を結びます。
今度は悪役が勝ったのかと思いきや、今度はジオン内の内輪もめで自滅します。

ジオンのワンパターン

3度目のジオン

こうして復活したものの再度滅びたジオン軍ですが、次の劇場アニメ作品である【逆襲のシャア】でまた復活します(1988年の映画)

ジオンは何回戦争したら気が済むんだよ!
そもそも初代の戦争で同じコロニーの同胞を含めて殺しまくっておきながら
よく支持する人間がいるもんです
。アニメ制作会社の都合とはいえ。

2回目のネオジオンの指導者は初代のライバルであるシャアです。
別に再利用するのは良いとして、シャアは前々作である【Zガンダム
で主人公の味方であり、その際に悪役ティターンズの虐殺を非難していたのですが、地球人の虐殺を決行しようとします
正直シャアという奴は作品が変わるごとに立場がコロコロ変わるので何を考えているのかよくわからん奴なのですが・・・

一つ言えることはジオン軍というのは初代から一貫して
地球に巨大な物を落とすのが大好きな集団』という事です。

【ガンダム】と【ZZガンダム】ではコロニーを
【逆襲のシャア】でも小惑星やら要塞アクシズやらをポンポン落とそうとします。

当然、巨大な物を落とせば地球人類が多数死亡する事は避けられませんが
指導者が人命に配慮する描写は全然見受けられません

というか初代の戦争に負けてからは軍隊というより食い詰めたテロリストでしかなく、目的の達成の為に戦っているというより行き場が無くなったから
地球に隕石を落とす事しか考えられなくなったワンパターン集団です。

悪役だから残忍非道な作戦を決行するのは当たり前かもしれませんが
それなら初代の時点で終わって下さい。
何度戦争に負けてもゾンビの如く蘇ってくるのは止めて下さい
製作会社もこんな人殺し集団を何度も使いまわさないで下さい。

とりあえず本日はここまでとします。








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