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レイテト百合小説

注意書き
足立レイと重音テトがイチャイチャしてるだけです。さも当然かのように同棲してます。
カップリングや百合の要素を多分に含みます。苦手な方は閲覧をお控えください。
r18等過度に性的な要素、残虐な描写は登場しません。

ロボットとキメラって百合と呼んでいいのか…?







「はぁ〜、これが無きゃやってらんないね…」
ボクはいつものようにタバコを吸っていた。時刻は0時。ココ最近毎日のように深夜まで起きてはタバコを吸っている。マルボロメンソールが最近のお気に入りだった。

「テトさん、もう日付が変わっています。速やかに喫煙を止め、就寝してください。」
やっぱりレイが小言を言いに来た。先月試験を兼ねたモニターとしてロボットの足立レイを半強制的に家に入れることになった。実際助かってはいるのだが、健康だのなんだの言ってタバコや酒をすぐにやめさせてくるから面倒だ。

「いーじゃないか今日ぐらい、タバコぐらい好きに吸わせてくれよ。」
「いいえ、最近テトさんは毎日のように遅くまで喫煙、飲酒を行っています。このままでは中毒症状の恐れがあります。いますぐに喫煙を中止してください。」
「まるでお袋だな…大げさだよ。第一ボクはキメラだし、そんな症状が存在しうるかどうかもわからないのに…」
「わからないからこそ備えるのです。またもし仮に中毒症状が起きなかったとしても、こんな時間まで吸うなんて不健康に決まってます!」
「今日という今日は、ぜ〜ったいに寝てもらいますからね!」

仕方ない。ここまで言われちゃ寝るしか無いな。ただしレイが寝るまでは…

「今日は私もテトさんの部屋でスリープします。テトさんがちゃんと寝るか、監視する必要性があります。」

早くも作戦は崩壊したようだ。
「いやーでもホラ、ボクの部屋散らかってるし、充電できる場所無いかもよ?」
「それに関しては問題ありません。テトさんのベッドには二人でも十分入れるスペースがあります。」

どうやら本当に逃げられないようだ…って、ちょっと待て。今レイなんて言った?
「レイ?今二人で入れるとか言ってたけど…」
「はい。私がテトさんと一緒に添い寝します。」
「え!?いや、それは流石にマズいんじゃないか?ホラ!まだここに来て1ヶ月しか経ってないわけだし、そもそも必ずしも添い寝じゃなくてもいいわけだし、それに…」
「それに…何ですか?」

だんだん早口になっていく自分を見て、なんだか恥ずかしくなってきた。レイのオレンジ色のビー玉のような瞳がボクの顔を覗き込む。

「私は一向に構いませんよ?それとも、まだ何か不都合な点が?」
ひたすらに冷静なレイと勝手に興奮してるボクとの温度差は体温計などなくても明らかになり、最終的に押し負けて、添い寝をすることになってしまった。

「テトさん、もうちょっと詰めてください。」
レイは十分と言っていたものの、やっぱり少しベッドは狭くて、もぞもぞとレイが同じ布団に潜っていく音だけが鮮明に脳に刻まれる。

「テトさん、苦しくありませんか?」
「ウン、ダイジョウブダヨ…」
少し体がズレれば唇に触れてしまいそうな布団の中で、眠るはずがさらに興奮してしまい、眠れない。

「眠れませんか?」
そう聞くとレイは急にボクの背中に腕を回し、ボクを抱きしめる体勢になった。

「レ、レイ?!急に何して…」
「ハグをすることによって、ストレスを解消するホルモンが分泌されるというデータが立証されています。これでリラックスできるはずです。」
レイの顔がより一層近くなり、微かにモーターの駆動音が聞こえる。その音になぜか興奮してしまう自分がいる。

「心拍数の増加、体温の上昇を検知しました。もしかして、体調が悪いのではありませんか?」
全く性能はいいくせに、こういう感情に対してはレイは死ぬほど鈍感で困る。何も返答できずに、ただ少しづつ、少しづつレイを強く抱きしめる。

やがて興奮も少しづつ収まってきて、モーターの駆動音にも少しづつ慣れてきた。それでもレイとハグしているという事実だけが頭から消えずに、寝ようにも眠れない。

「ズルいロボットだ……本当に……」
レイに聞こえないよう、小さく小さく呟く。ほんの少し、レイがボクを抱きしめる力が強くなった…気がした。

「テトさん…まだ起きてますか?」
少しまどろんできた頃に、レイが話しかけてきた。会話できるような余裕はなくて、言葉を発しようにも喉で詰まって出せない。

「…テトさん。」
少し経った後、またレイがボクに話し始めた。
「私は怖いんです。突然あなたがいなくなってしまうことが。あなたがタバコをたくさん吸ったり、お酒をたくさん飲んだりする所を見ると、なぜか演算能力に不具合が生じます。もともとあなたたち生物の寿命は私から見れば短すぎます。私の体は技術者と部品があれば、何度でも修理できます。でも、あなたはそうはいかない。あなたが突然消えてしまうことが、どうしようもなく怖いのです…」
「はは…君は実にバカだな…ボクはそんな簡単に死にはしないよ。」
「しかし…」
もうすぐに眠ってしまいそうな朦朧とした意識の中で、レイのほっぺたにキスをした。何でこうしたのかはよくわからなかった。
それに応えるかのように、レイもボクのほっぺたにキスをした。そこから先はよく覚えてない。ただ、昨日の何倍も熟睡できた。

翌朝、レイはいつものように朝ご飯を作っていた。
「テトさん、おはようございます。朝食の前に洗顔を済ませておいてください。」
「言われなくてもわかってるよ…君は本当にお袋みたいなヤツだな。ボクの方が年上なのに…」
「三十路キメラ…」
「聞こえてるからなー?」
いつも通りの会話に、いつも通りの生活。そのレイのいる平凡が、少し特別なモノに思えた。

「今日は吸わないんですか?」
「んー、何だか吸う気になれないや…」
「そうですか。今日は休日ですし、どこかへ出かけませんか?」
「そうだね、屋外歩行試験も頼まれてたし…海にでも行こうか。」




あー、二次創作楽しい。


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