鏡の話
昔の話を友人と話してた。
子供の頃の話。
小さな田舎町に住んでた。
町にひとつだけ使われなくなった古い神社があった。
地元の人々はその神社に近づくことを避けていましたが、私は子供の頃からその場所がなぜか気になって遊び場にしていた。
ある日、私は友人と一緒にその神社で遊んでいた。
神社の境内には草が生い茂り、社殿は古びて朽ちかけていた。
しかし、昼間の光の中では特に恐ろしいものは感じず、友人と楽しく遊んでいた。
遊んでいた友人が面白がって社殿の戸を開けた。
私たちは奥に古い鏡が置かれているのを見つけました。
その鏡はひび割れているのに、奇妙な反射をしていました。
ふと目を離してからもう一度その鏡を眺めると、鏡の中に私たちの姿とは違う、見知らぬ人物の顔が映っているのに気づいた。
その見知らぬ顔はじっとこちらを見つめ、やがて微笑み始めました。
そして、口をパクパクさせ、何かを呟いていた。
私たちは一目散に駆け出し、その場を離れた。
急いで振り返ると、先程の神社からは妙な不気味な静けさが不気味に広がっていた。
数日後、私たちは気になって地元の老人に神社について尋ねてみると、大昔、神社を建てる際に事故が起き、数名の死者が出ため、供養と災いを納めるためあの鏡を祀ったという。
だが、今では神社を管理する人もいないため、鏡もほったらかしになっているらしい。
それ以来、私と友人はその神社には二度と近づかないと決めた。
以上が私と友人が体験した昔話の内容だ。
だが、今でもあの顔が何を訴えようしていたのかと、向かいに座る友人の一言が気になった。
友人は言う
「あの鏡の顔、今の年齢の私にそっくりだったよね…でね、あの顔ずっとさ、死ぬ死ぬ死ぬ死ぬって呟いてたように私に見えた。私…死ぬわけないよね?」