ブロマガ転載:物語の起承「転」結(2013年4月27日投稿)

本記事は、2021年10月にサービスが終了したニコニコブロマガにて投稿していた記事を再録したものです。
2013年なので、高校生なりの創作に対する考察ということで。

 物語って何だろう。

 起承転結という言葉はそれをよく表している。

 始まりのない物語は始まらないし、
 展開のない物語は進まないし、
 盛り上がりのない物語はつまらないし、
 終わりのない物語は終わらない。

 言葉遊びはこれくらいにして、しかしこのことをよくよく考えてみると、ちょっとした違いに気づく。それはつまり、「起・承・結」は物語に必要不可欠な要素であるのに対し、「転」は物語を面白くするための要素だという点だ。
 つまり強引に言えば、「転」のない、つまり「起承結」だけの構成でも物語として成り立たないことはない、ということになる。

 しかしどうだろう。全く盛り上がりのない(テンションに波のない)物語は、果たして物語だと呼べるだろうか。

 私は、そうではないと思う。転があって初めて、物語として完成する。
 もちろん、小さな転でもいいのだ。盛り上がり、テンションの抑揚、それがすべて転と呼べるからだ。

 とりあえず文章を書けば(一通り書き上げれば)、「起・承・結」は生まれる(それが面白いかは別として)。
 だから、考えるべきは「転」のみでいい。
 どこがどう盛り上がるか、どこがどう面白いか、それを必死に考えていくことが、物語づくりにおいては実に肝要なのだ。

 (姿勢、考え方の話であって、これが創作術ということではないのだが。)

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