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なんだか無性にメロンパンが食べたい。


ふと本が読みたくなったので、手元にあった短編小説を読んでみることにした。

たまたま友達から借りたものだが、ふだん全く小説を読まない。20年ほど前に読んだのが最後というレベルのお久しぶり。

とても失礼な話しだけど、小説を読むとすぐに眠くなってしまうのだ。

小説好きの人がいうような、頭のなかに情景が浮かび、本の中に吸い込まれるような感覚、いわゆる「ゾーン状態」になったことがないのも理由の一つだ。

そんな背景もあって、今回もあまり期待せず「まあ、読んでみるか」くらいの気持ちで本を開いた。


だが、しかし!
駄菓子、菓子であるっっ!

いつの間にか、どんどん本の中に引き込まれ、感情が揺さぶられ、気づいたときには涙が頬をつたっていた。


いや、まさかである。
自分でもビックリである。

頭の中にありありとした情景が浮かび、まるで自分が登場人物になったかのように感情移入していたのだ。

これが、あの噂の「ゾーン状態」といういうやつなのか。

まるで現実のようにリアルに揺れ動く感情。

知らなかった自分の一面を開拓できたことへの喜び。

途中で「駄菓子、菓子!」と、かるく上滑りしたところを除いては、とてもHappyな気持ちである。w


むかし苦手だった相手が、いつの間にか好きになっていたり、苦くて食べられなかったピーマンが大人になって食べられるようになったように、今回の小説もそんな感じなんだろう。

人の感覚って変わるもんだなーと改めて感じさせられる。
思い込みを捨てて、感覚を日々アップデートしていきたい。


人の数だけ、物語がある。

ふと、保育園に子供を迎えにいってた時のことを思いだした。

園庭に入ると「パパー!」とかけよってきて、その勢いのまま体ごとタックルしてくるのが、うちの子供の特徴だった。

そんな光景をおもいだして、なんだか懐かしくて、切ない気持ちになった。

子供が大きくなるのは、本当にアッという間だ。
子供と過ごす時間の貴重さを改めて感じる。

子供というのは、僕たち親にとって特別な存在だ。
一言でいうと宝物だ。


そして、当たり前と思っているものは、意外と当たり前ではない。

目が見える事も、耳が聞こえる事も、歩けることも、一人でトイレに行ける事も、蛇口をひねったら水がでてくることも、空が青いことも。

そして、悩めることさえも。


マジで当たり前のことなんて何一つない。

もし地球上に自分一人しか存在しなかったら、人間関係に悩むことさえできないし、地球がグレーだったら、空の青さも味わう事ができない。


全てのことに心から感謝したい。
そういうことを、ちゃんと感じられる自分にも感謝したい。

生まれてから今まで、ずっとがんばってくれて「ありがとう」

どんなときも、ずっと側で見守ってくれて「ありがとう」


あぁ、なんだか無性にメロンパンが食べたい。

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