テストがない?誰でも入れる? 北欧独自の教育機関 ”フォルケホイスコーレ”とは
ここ数年、メディアでもよく取り上げられるようになった北欧独自の教育機関"フォルケホイスコーレ"。
「大人のための学校」とか、「学び直し」「自分を見つめ直す場所」などと言われるフォルケホイスコーレとは、いったいどんな教育機関なのでしょうか?
フォルケホイスコーレとは、フォルケ(folk)=民衆とホイスコーレ(high school)=高等教育という言葉からなり、日本語ではよく市民大学や国民学校などと訳されています。
その歴史は19世紀と古く、デンマークの思想家グルンドヴィによってそのコンセプトが作られます。裕福な家庭の子どもだけでなく、農民の子どもといった誰もが通える学校であること、対話を大切にし民主主義の考え方を養うこと、共同生活の中で人としての成長を促すこと、などといった指針があります。
200年以上も前にこのような進歩的なコンセプトのもとに学校がつくられたというのが信じられません!
またそのユニークな形態として、以下のような点が挙げられます。
・試験がない
・17.5歳以上であれば誰でも入学できる
・基本は寮生活
期間は2〜3週間のショートコースから、1年〜3年といったロングコースまであります。
そして、学費も他の教育機関と比較するとかなりお安くなっています。
学校にもよりますが、だいたい月8〜10万円×10ヶ月(寮費・食費込)くらいの費用です。学校の立地は、都会ではなく自然豊かな場所にあることが多いです。
改めて自分の人生の方向性を見つめ直したい時、思い切って1から好きなことにチャレンジしたい時、何か分からないけど何かを見つけたい時…
フォルケホイスコーレという普通の学校とは違う場所での経験や出会いから、人は何かしら学び成長していくのかもしれません。
ちなみに、デンマークとスウェーデンのフォルケホイスコーレは
似ている部分が大半なのですが、違う部分もあります。
スウェーデンにおけるフォルケホイスコーレについては、また後ほど。
デンマークのフォルケホイスコーレについてもっと知りたい!という方は
デンマークのフォルケホイスコーレを紹介しているIFASさんのサイトをのぞいてみてください。
一般社団法人IFAS