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牧者のもとへ (短歌)


子羊が街の灯りといふ唄と
泣く子とともに夜半よわに目覚める

感覚に流されやすきわれを主よ
がみことばで固くとどめよ

歌つくるそれも虚しい、もの書くもすべて虚しい、なにも残らぬ

なにもかも虚しくなりぬそんな日に
立ちて帰らむ牧者のもとへ

この世界地獄であると思ひ出す
主よ主よ我と共にゐたまへ

日常もいのちももろく頼りなく
この虚しさよ骨に沁みゆけ



わたしが日常に慣れ、なまぬるい水の温度に馴染んでしまうたびに、神はわたしを突き落とす。突き落とされれば、戦わざるをえない。わたしはふたたび、神の武具をとる。賛美すること、祈ること、みことばを食べること。

遠い隣国が戦車に踏みにじられるのを、衝撃とともにみたあの日、いのちはもはや漠然と与えられたものではない、とキリストが語るのを感じた。どうぞわたしがそれを忘れることがありませんように。


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