【海外で出会う日本人たち】その存在が私を成長させる
ポルトガルに住む日本人は、およそ1000人程度だと言われています。ヨーロッパの中でも小さな国であるポルトガルでは、この数は決して多くはありません。そのせいか、ここで出会う日本人一人ひとりとの関係が、とても特別なものに感じられるのです。
ポルトガルで出会った日本人の方々とは、本当に良い関係を築けています。それぞれ異なる背景や人生観を持つ人たち──スーパーエリート、経営者、そして少し変わっているけれどとても魅力的な人たち。もし日本にいたままだったら、きっと関わることのなかったような人たちです。お互いが海外という特殊な環境に身を置いているからこそ、支え合い、学び合うことができているのだと思います。
かつての私は、人間関係を「面倒なもの」と捉えていました。知らない人と関わることに壁を作り、自分の殻に閉じこもっていた日本での生活。そんな私が今では、出会う人一人ひとりとの時間を大切にし、その中から学び、自分を成長させている──あの頃の私には到底想像もできなかった変化です。
ポルトガルで出会う日本人たちは、本当にそれぞれが「自分のやりたいことを貫き、自分のために生きている」ように見えます。その情熱や信念に触れるたび、私は刺激を受けると同時に、「もっと自分も頑張らなければ」と背筋が伸びる思いになります。そして、その出会いの中で気づきました。
自分の成長は、人とのつながりの中で生まれるのだ、と。
もちろん、ふと過去を振り返り、「もっと若い頃に多くの経験を積んでおけばよかった」「もっと努力していれば、今もう少し違った自分になれていたかもしれない」と後悔することもあります。でも、ここで出会った人たちの生き方を目の当たりにしながら、自分の足りない部分を見つめ直し、彼らから学び、吸収することで、自分も変わっていける──そんな希望が、今の私を支えています。
日本で生活していた頃の私は、人との出会いがこれほど自分を成長させる力を持っているなんて知りませんでした。しかし、海外に出て、日本人であるという共通点だけで繋がることのできる関係の中で、少しずつ自分が変わり始めたことを実感しています。
ポルトガルでの暮らしは、単なる生活の場ではなく、私にとって「成長の場」になっています。これからも、出会う人たちとのつながりを通じて、もっと自分を磨いていきたい──そんなワクワクした気持ちを胸に、私は今を生きています。