幽閉ワンマンライブで感情をグチャグチャにされた話

どうも、フォカです。先日投稿した幽閉樂祭に続き、同日開催された幽閉ワンマン2022のレポも書いていきます。

幽閉樂祭のレポはこちら
https://note.com/focusgold/n/n25cf7199c312

いやーこれも凄まじかったですねー。


まずはセトリから

画像1
画像2
🦋…Marciaさん  🐰…兎明さん








3 2 曲







実はこれ、オープニングアクトの聖人の調律が入っていないので……







3 3 曲






これ、3時間でやってるんですよ!?幽閉樂祭のときにも書きましたが、もうとてつもない密度でしたよ!ほぼほぼノンストップで駆け抜けていきました。



前置きも済んだところで、改めて振り返っていこうと思います。




オープニングアクト、まさかこの曲が聞けるとは……


はい、先ほど少し書いていたと思いますが、少女フラクタルによるオープニングアクトは「聖人の調律」でした!

実はフラクタルの中で、この曲は1、2を争うくらい好きなんですよね。聖白蓮についての曲って優しさや慈愛に溢れたものが多いと思うのですが、この曲は違います。命蓮の死によって白蓮が極端に死を恐れることになった話や、妖怪・人間・神などがすべて平等であるという行き過ぎたとも言える思想についてなど、封印される前の聖白蓮を総括した曲となっています。音楽的な観点からも、高音からなだれ落ちてくるようなピアノ、Bメロの、いわゆる「たけのこごはん」のメロディによる盛り上げ方など、特徴的な箇所がいくつもあります。そんなこんなでこの曲はフラクタルの中で、ひいては感情の摩天楼アレンジの中でも1、2を争う曲なんですよね。そんなこの曲を生で、しかも開幕いきなりで聞けて感激でした!








そして幽閉ワンマンは始まる……







「Little Ringo」

この曲はもしかしたら知らないって人もいるかもしれません。ですが、"日本語版"ならご存じでしょう。そう、あの「小悪魔りんご」の(半分)英語版です。この曲でのMarciaさんはまさに天衣無縫でした。英語歌詞を正確に歌唱するのみならず、キレッキレのダンスに度肝を抜かれました。今回初めての試みだったというホログラムとの合わせ技まで含め、

「これが結束以来ずっと東方音楽界隈の最前線を走り続けてきたサークルの本気のパワーか……!」

と思わずにはいられませんでした。




「可能性の化身」

ボーカルは兎明さんにバトンタッチして二曲目。この曲もけっこう予想外でしたね。ぼくらの非想天則アレンジ特有のロボットアニメ感は、無論この曲も例外ではありません。心残りがあるとすれば、サビのラストの「非想天則!!!」で声出しができなかったことでしょうか……


「手のひらピアニッシモ」

この曲もいいですよね……良い……
恋色マスタースパークのアレンジの中ではやや異色寄りですかね、ここまでスローペースというのは。それにしてもこの曲に関してはタイトルセンスが抜群です。ピアニッシモという単語がわからない方のために一応解説しておくと、これは音楽用語で"とても弱く、優しく演奏する"という意味になります。だから「手のひら優しく触れる まるでピアニッシモのようだった」となるわけです。わかっている人からすれば本当に当たり前のことかと思うのですが、念のため書いてみました。ちなみに対義語がフォルテッシモで、こちらは「嘘つきフォルテッシモ」に使われていますね。

この曲はなぜか夜に寝ようとしているときに突然聞きたくなるときがあるんですよね。眠る前の心理状態が"ピアニッシモ"を求めているのだろうか……?



「緋色」

これ、演奏中の会場が面白かったんですよね。実を言うと僕は東方ライブに参加したのはこの日が二回目だったので知らなかったのですが、どうやら東方ライブでは、キャラに合わせてペンライトの色を変えるという文化があるようです。具体的には先ほどの「手のひらピアニッシモ」は、原曲が魔理沙の恋色マスタースパークであるためペンライトを黄色に照らす、などと言った感じです。

では、この曲ではどうでしょう。これの原曲は確かに亡き王女のためのセプテットなのですが、曲のコンセプトはレミリアと咲夜の二人についてなんですよね。そこで、会場の歴戦の猛者たちの出した解答は"紫"でした。最初は何かわからなかったのですが、後になって気づきました。これ、たぶん咲夜の”青”とレミリアの”紅”を混ぜて”紫”にしているんですよね。これに気づいたときは思わず、「なるほど~そう来たか~!」ってなりましたね。とまあここまで書いておいてなんですが、普通に違うかもしれません。もし的外れなことを書いていた場合はこのnoteは燃やしておいてください。






あれ、気づいたら結局すべての曲について書く流れになっているぞ???
さすがにそろそろ絞っていきます。







「穢れなきユーフォリア」


皆さんお待ちかねの偶像アレンジ。僕は昼の幽閉樂祭のアクティブNEETs爆音ジャズですでにばっちり準備は整えていました。

幽閉サテライトって原曲に近いメロディでアレンジすることが多いサークルだと思っているのですが、それはつまり、原曲の好みが直接アレンジの好みにつながることが多いことを意味します。もちろん例外はいくらでもあるのですがね。まあとにかく、この「偶像に世界を委ねて」という原曲は、純粋なカッコよさのみで語るのであれば、間違いなくここ数年で群を抜いているので、そのアレンジである「穢れなきユーフォリア」も、それはそれはとてつもないカッコよさになっているわけです。そこにさらに、幽閉編曲集団のもたらす圧倒的なインストの美しさ(ここが個人的に幽閉サテライトが他のサークルを最も凌駕していると思っているポイント)が加わり、一点の瑕もなき偶像(アイドル)アレンジへと昇華されたわけです。ここちょっとイキって書いた。




「果てなき風の軌跡さえ~破~」

石破天驚プロジェクトからこの曲が来ました。この石破天驚プロジェクトというのは、幽閉サテライトおよび少女フラクタル曲の既存の楽曲をIceonさんがリアレンジするというものです。ちなみに石破天驚自体は一般的な四字熟語なのですが、Googleで石破天驚を調べると、流派東方不敗の石破天驚拳しか出てきません。まあ実質東方なのでヨシ!



「零れずの願いゴト~零れ桜」

これ、マジで天才でした。マジで大天才です。いや、今こうして文字で眺めていただけるとすぐに気づくかなと思うんですけど、"零れ"つながりなんですよ。砕月って良い原曲だよな~と思いながら聞いていたら一番が終わったタイミングで突然幽々子に切り替わってきました。

なお、当時の僕は何を思っていたのかというと、

「あ、ここからはメドレー的な感じでやっていくのかな!」

僕はバカです。さすがに気づけ。



「幻想症候群」

去年、どうせ共に過ごす相手もいないであろう僕たちに向けてのクリスマスプレゼントと銘打って投稿された、紅楼withオーエンの曲がここで来ました。この曲を例えるのであれば、「大石のテリトリー」です。知らない人からすれば何言っているのかわからないと思いますが、どうせこのnoteを読んでいる人たちは青春時代をニコニコで過ごしテニミュ空耳で笑っていたような人ばかりだと思うのでこのまま突っ込みます。クリスマスに過ごす相手がいないのも貴重な青春をニコニコに費やしたのもお前だけだろとか言わないで。

「紅魔郷のエンディング紅楼を軸にあえてオーエンを後ろに据える」

ごめんなさい、これが言いたかっただけです。

とにかく、ほぼすべてのアレンジでメインとして使われるであろうオーエンをあえてサポート役に徹させているわけですね。これはなかなか他に例がないんじゃないかなーと思います。

(後から見返すとこの曲の説明だけケンカ売りすぎだな……)





ちょっと飛んで、ここでゲスト曲に入っていこうと思います。

ゲスト一組目 天宮みや&姫城碧海

ついにこの時が来ました、伝説のタッグの一夜限りの復活です!もちろんやるのはこの曲!石破天驚の一角、

本家「彷徨いの冥~天~」(彷徨いの冥の本家とは言ってない)

この曲、幽閉樂祭でもやったので僕は本日二度目だったんですよね。この曲については幽閉樂祭の記事で長々とサビの入りについて語ったのでここでは深堀しません。気が向いたらまあ読んでみてくださいな。



再び幽閉サテライトに戻り……

「夕日に染まるシンデレラ」

オリ曲についてもぼちぼち書いていきますよ~。
この曲、もちろん東方アレンジでないということもありますが、それを抜きにしても今までの曲とはかなり違っていますよね。それにしてもMarciaさんの作詞のセンスが光る光る。シンデレラの魔法が12時で消えてしまうという古典的な題材を、よりマクロな時間スパンで書き換えて、ずっとこの時間が続いてほしい・大人になんてなりたくない、などとといった気持ちを表しています。とくにここですよここ!

「聞こえてくる大人へ駆ける靴音」

ここの歌詞、ほんとにすごいなーって思います。シンデレラのストーリーで、ガラスの靴を履いたシンデレラは12時が来るからといって駆けていくのは皆さんご存じの通りかと思われますが、その"靴音"を焦燥感とみなして、12時が近づくシンデレラを、大人に近づく僕らに重ね合わせているわけですね。ここほんとに好き(最終的語彙力消滅)



「君色サブリミナル」

Marciaさんがギターを持ったぞ!一体何が始まるのだ……?こ、このイントロは…….!キターーーーーーーーーーー!!!!!!!

ユアンシェンアレンジの金字塔、君色サブリミナルです。青娥娘々と幽閉サテライトの青が完全一致!ギター半端ねぇ!ほんとうに……..ほんとうによかった…… ただ、やっぱり声出ししたいなぁ(これしか言ってないの良くない)



君色サブリミナルで高まっているところに、二組目のゲストがそのベールを脱ぎました。

ゲスト二組目 松田悟志さん

仮面の騎士と、仮面音楽集団・幽閉サテライトのコラボです。
松田さんは今回初見なのですが、そのときの僕の感想がこちらです。

「ごっつイケメンがやってきた……」

(ここ、最初は「ウホッ、いい男」にしようかと思っていましたが流石に自重しました)

かっこいいのは顔と肉体だけでなく、人柄に声もでした!あれは全人類が惚れるタイプの人間や…….

特に二曲目の「明日への翼」は、会場のほの暗さと相まってめちゃくちゃ感動しましたね……僕は普段あまり東方以外の曲は聞かないのですが、これは今後も聞いていこうと思いましたね。




またまた幽閉に戻ってきます。今度は兎明さんからこの曲が来ました。

「永遠に君、想う」

死霊の夜桜アレンジのこの曲は、彷徨いの冥とも零れ桜とも異なった幽々子の魅力を引き出しています。あとこの曲、実は少しだけ兎明さんのピアノ弾き語りがYoutubeに上がっているんですよね、



それにしても幽閉樂祭から続き幽々子様、過労死しそうなくらい出てくるな……あ、もう死んでたわ!



「濡れた髪に触れられたとき」

この曲はもうとにかくギターが半端なかったです。全曲通して共通だったので書いてなかったんですけど、幽閉バンドのクオリティめっちゃ高いんですよ。魔王さんのドラム、Iceonさんのキーボード、ikuoさん、そして神奈森ユウさんのギター。これらすべて、どれを取っても超一級品でした。

お恥ずかしながら実のところ、幽閉ライブにわかの僕は、最初は

「幽閉最大の魅力であるインストの部分に楽器演奏が混ざるのってどうなの?」

みたいなちゃんちゃらふざけたことを思っていたんですよ。当時の俺を殺してくれ。まっっっじで見当違いなことを思っていました。腹切って死にます。

まあそんなことはさておき()、この曲ではバンドソロがロングバージョンで行われ、「主役は俺たちだぞ!」と言わんばかりの演奏を各々が披露していきました。特に神奈森さんの高速ギターは思わず声を上げてしまいそうな興奮をもたらしてくれました。





「胸の中で誰かが」

とうとう……とうとうやってきましたよこの日が……
かれこれ5年は待ちわびました、この曲を生で聞けるのを!


先の幽閉樂祭レポには書いたのですが、僕が初めて参加した同人誌即売会が例大祭14なんですよね。その時の新譜、「無謀さえ美しく、華さえ灰になる」のカップリング曲がこの曲です。おそらく兎明さんのデビュー曲だったかと思います。この曲を初めて聞いたときに、こう思いました。

「この兎明さんという方、これまで聞いてきたどの東方ボーカルも持っていない声の伸びを持っている……!」

当時は大して聞いていなかったのに、とんだ勘違いイキリオタクでしたね。しかし、この思い自体は今でも変わらず持っています。そして、やがてその思いはこのように変化していきます。

「これを生で聞いたら、一体どうなってしまうのだろうか……!?」

受験やらコロナやらでライブに中々参加できずにいたわけですが、とうとう今日この日、一つの夢が叶いました。

曲についての話もしていきましょう。といっても大体の方はいまさら説明不要かと思うのですが、まあ付き合ってくださいな。

原曲は純狐のピュアヒューリーズで、純狐がどのように"純狐"になっていったかを表現している曲になります。息子を殺された恨みを抱え、純化し、嫦娥への復讐の念のみの存在に成り果てる。暗い話の多い東方の中でもトップクラスに負感情のこもった存在である純狐を完璧に歌い上げています。ピュアヒューリーズアレンジは、パワーがあればあるほどよい(諸説)ですが、その点に関しては全くと言っていいほど”純化”されているでしょう。

そんなこんなでクソデカ感情を抱えたまま、今回のライブで一番楽しみにしていたこの曲を歌うとなり、ずっと心臓がバクバクでした。生で聞く兎明さんの歌声は絶叫にも近く、普段スピーカーやイヤホンで聞くのとは”比べるスキもない”破壊力を有していました。






ラスサビが終わり、何とか気絶しなかったぞと安堵していた、そのときに”それ”は起こりました。会場でご覧だった皆様はご存じでしょう。


兎明さん、魂の大絶叫


いや~完全に油断していましたね~。冗談でなく、意識が消えていました。

紺珠伝でこの純狐に立ち向かっていったうどんげってすごかったんだな~と改めて思いますね。
















このときは、まさかこれ以上に心揺さぶられる出来事があるなんて、思ってもいなかったのでした。












senyaさん、最後のメッセージ

「胸の中で誰かが」で飛んだ意識がようやく戻ってきて、気づいたときには会場の雰囲気がガラっと変わっていました。しんみりとした雰囲気のさなかで、スクリーンにはsenyaさんの姿が映されています。

「もしや……もしかして……!」

正直、サプライズで登場してくるものばかりだと思っていました。いや、嘘です。おそらく自分でもわかっていたのだと思います。ただ、現実から目を背けたかっただけで……









以下、メッセージを引用させていただきます。


幽閉サテライト公式Twitterより








おいおいおい


おいおいおい


おいおいおい







ごめんなさい、400歳という高齢のBBAというフレーズはさすがに笑ってしまいましたw。ですが、ちょっとでも悲しみを紛らわせたいというのが、senyaさんの思いだったのでしょうね。何より、僕なんかよりもよっぽどショックを受けているであろうMarciaさんをはじめとした幽閉サテライトのメンバーがここにこうして立っているわけです。こんなところで泣くわけにはいきません。











「壊れた運命を紡いで」

ダメです、完全に泣かせに来ています。決意は早くも折れそうです。

この曲は、妖夢がいなくなった妖忌のことを思った歌なのですが、今この場においては異なる意味を持ちます。そう、妖夢が兎明さんであり、妖忌がsenyaさんにあたるわけです。ダメです、書いている今も思い出して泣いています。


しかし、この曲の中で妖夢は

「壊れた運命から逃げない強さを あなたに見せつけるように生きると誓った」

おそらく兎明さんも同じ感情を抱いているでしょう。なので、僕もこの感情と向き合いながら、やがては超克していくしかないのです。









「明日散る運命ならば」

先ほどの「壊れた運命を紡いで」が兎明さんの決意であるとするならば、こちらはMarciaさんからの手向けとも呼べばよいのでしょうか。これも……ほんとにズルいですよね、これで泣くなっていう方が無理だと思うんですよ。この曲は、厄神である雛が恋から手を引くという題材なのですが、無論、この場ではそれ以上の意味を秘めております。先ほどの「壊れた運命を紡いで」もそうですが、東方のキャラについて歌った曲を、自分たちの中での別れとして使うのなんて、いったい誰が予想できたでしょうか!さらに言うのであれば、この二曲は両方とも「運命」がタイトルに入っており、senyaさんがいなくなることが逃れえぬ運命であるということを伝えようとしているのだと思います。ほんともう、このあたりで感情の波が体中を「くらり、まわり揺れてる」のを感じていました。










「色は匂えど散りぬるを」

いよいよ最後の曲となりましたね。二人のデュエットによる、レジェンド曲です。もはやいまさら何も語ることはありません。ないのですが……











「枯れゆく命よ儚く強くあれ 無慈悲で優しい時のように」













それまで堪えていた僕の涙は、ここで完全に決壊しました。











アンコール「月に叢雲華に風」

ライブは最後は笑って終わるもの、本当にアンコールがあって良かったです。全員そろっての月に叢雲華に風、本日二度目ですね。オープニングアクトのフラクタル5人、一夜限りの復活を果たしたみやあみ、低音ボーカルで新しい世界を見せてくれた松田さん、そして幽閉サテライト。ここまでこのライブを紡いできた全員が本気で楽しんでいるのです。

僕の涙も、気づいたときにはもう乾いていました。








終わりに

以上、幽閉ワンマンライブで感情をグチャグチャにされた話でした。特に「胸の中で誰かが」以降がヤバかったですね。あのあたりから感情の整理が追い付かず、情報処理が間に合っていませんでした。

最後に一つだけ言うことがあります。
あくまでこのnoteにおける曲・演出等の考察は僕個人の考えa.k.a.オタクの妄想であり、まったくもって信憑性のあるものではないということです。本文中ではカッコつけるために断定調で書いているために、誤解を招くようなことがあったら申し訳ないです。


それでは改めて、ここまで読んでいただきありがとうございました!良い東方ライフを!


いいなと思ったら応援しよう!