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「プロダクトデザイナーが学ぶ、UX/デザイン思考の基礎」  第6/10回 「アイディア創出と受容性評価」 & 第7/10回「構造化シナリオ法」

1、コケてみて 初めて気付く 失敗に

前々回あたりから、テーマに沿って新規事業を考えています。
都度先生にレビューを受けながらチームで提案を考えているのですが、その際に先生から言われているのは「一度考えたビジネスモデルは後戻りして考え直さずに、そのままやり切ってください」ということです。
「そうなんだ」程度に思って進めていましたが、ここにきてその意味がわかってきました。
どういうことかと言うと、素性の悪いビジネスモデルのアイデアはどんなにディティールを考えても、急に良くなることはないということです。
検討を進めれば進めるほどに、一番始めの構想の悪さを痛感することになります。

コケてみて 初めて気付く 失敗に(=ケガをしてその痛みから学ぶ)

ベースのアイデアはスープみたいなもので、スープが美味しくないとどれだけ良い具材とスパイスを入れてもおいしいスープカレーはできない、みたいなことだと思いました。
しかし、テーマに対する正解ってなんなんだろう?ユーザーに必要とされて、事業として継続していけて、その企業がやるべき事業とはなんだろう?と考えてみても、それがわからない。先のスプーカレーの例えで言うと、「目指すべきスープの味、その味をどう作ればいいのかわからない」状態だと思います。
以前、今回とほぼ同じ構成の講義を受けた時から普段見聞きするビジネスモデルにアンテナを張りつつ、「どんな風に応用/展開できるかな?」と考える癖はつけているのですが、自分で考え出すのは本当に難しいです、、、。
まだまだ圧倒的に引き出しが足りないことも原因なので、既存のビジネスモデルの雛形みたいなものを書籍から学ぶことにします。

2、ペルソナの間違った(恥ずかしい)使い方

本業の方でも「ペルソナ」というものをよく使いますが、第6回でその使い方の大きな間違いに気づきました。
先生には「(大企業における)ビジネスモデルはスケールしないといけない」と口酸っぱく言われるのですが、ペルソナの使い方を間違えるとビジネスはスケールするどころか、小さくなってしまいます。
ペルソナを作った段階で本来既に定まっているはずのビジネスモデルを考え出すと、そこからは発想が「ユーザーの小さな困りごとの解決」に向かって行ってしまうからです。ベースのビジネスモデルの素性が悪いと、ついビジネスモデルを考え直したくなってしまうので、ここでも悪循環が生まれてしまいます。

<ペルソナの本来の使い方>
1、ビジネスモデルを考える
2、ビジネスモデルに合ってそうなインタビュイー何人かにインタビューを行う
3、2をもとにペルソナを作る
4、ビジネスモデルのディティールを、3で作ったペルソナで検証しながら作っていく

<(ついやってしまいそうな)ペルソナの誤った使い方>
1、ビジネスモデルを考える
2、ビジネスモデルにあってそうなインタビュイー何人かにインタビューを行う
3、2をもとにペルソナを作る
4、(既に決まっているはずの)ビジネスモデルのアイデアを、3で作ったペルソナを元に考える

<ペルソナの恥ずかしい使い方(仕事でやりがち)>
1、ビジネスモデルに合いそうな(都合の良い)ペルソナを想像で考える
2、1をベースにアイデアを考える
(その商品のターゲットをふんわり想定するくらいの役割)

3、アクティビティシナリオでディティールを考える

これは整理された箇条書きではなく、小説や物語のように言語化しながらサービスの使い方を考えるということです。
その時の気持ち、その前の動作、一緒にいる人との会話など、できるだけ生々しく想像することで、新しいサービスにおける一つ一つの操作をより具体的に、ユーザーへの配慮を織り込みながらデザインすることが出来ます。
モノのデザインをするとき、頭の中ではこんなプロセスで考えることも多いのですが、実際に言語化しながら操作を考えていくと「こんな操作方法じゃ使えないよな、そもそも他の手段を選ばないか?」という具合に思考がより具体的に、よりスピーディに展開されることに気付きました。
モノづくり主体の会社においては、ハードはモックアップをたくさんの人が触ってあれこれ言うのですが、GUIについては知らないうちに製品化されるようなケースが多いです。
GUIの使いやすさについて評価されるタイミングが少ないし、ハードほど重視されていないので、こういったUXのノウハウが理解・浸透されないのかなと思いました。

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