採卵予定や成績をスマホで管理!『採卵機能』をリリース
こんにちは、ファームノート/プロダクトグループの中村です。
牧場で採卵を実施されている生産者の皆さま、たいへんお待たせいたしました。このたび、Farmnote Cloudの新機能として採卵機能をリリースいたします!
この記事では、採卵機能をどのように活用できるかイメージいただけるよう、具体的な活用例をご案内します。
・採卵成績をFarmnoteに蓄積し、管理したい
・採卵までの予定をFarmnoteで管理したい
・採卵している牛を他の繁殖牛と分けて扱いたい
こんな思いを持っているユーザー様にご活用いただける機能です!
【ご注意】
※ 採卵機能は Standard / 牛群管理 プランの方がご利用頂けるオプション機能です。ご利用の際は牧場設定での利用設定が必要です。
※※ Farmnoteの採卵機能は、各指標やステータスが "体内受精卵生産による採卵"を前提として作られています。そのため、体外受精による受精卵生産の場合、採卵成績の記録はできますが、一部使いにくい部分があるかと思われます。ご了承ください。
何ができるの?
今回、新たに「採卵日程開始」「採卵用種付」「採卵」の 3つの活動が登録できるようになりました。
採卵日程開始:採卵へ向けてのスケジュール初日を登録できます。同時に投薬内容も登録可能です。
採卵用種付:採卵目的で行う授精を登録できます。
採卵:採卵日や採卵内容を登録できます。
これらは他の活動同様、スマホから登録することができます。
また、以下5つの採卵に関連する個体リストを追加しました。これらのリストで、登録した採卵に関する情報を有効活用できます。
これらのリストは、採卵機能を利用する設定にした際に個体リストの一覧最下に自動で追加されます。
採卵機能の詳細は、Farmnoteのヘルプページをご覧ください。
Farmnoteの採卵機能 4つの活用ポイント
Farmnoteの採卵機能の活用例について、以下の4つをご紹介します。
①採卵成績をスマホで登録でき、いつでもどこでも確認できます!
②採卵までの投薬履歴を把握し、採卵スケジュール管理ができます!
③採卵している牛を識別し、採卵していない牛と分けることができます!
④採卵の影響を考慮した繁殖指標が把握できます!
①採卵成績をスマホで登録でき、いつでもどこでも確認できます!
登録した採卵成績は、個体詳細画面で詳細を見ることができます。スマホでどこでも見られるため、状況判断や情報共有に役立ちます。
↑採卵を行った牛の個体詳細画面(繁殖タブ)にて、生涯の累計や産次ごとの採卵成績を見ることができます。
また、以下の個体リストでは、牛の直近の採卵成績を一覧で確認できたり、産次別で採卵成績を見て牛の採卵能力を比較できます。
②採卵までの投薬履歴を把握し、採卵スケジュール管理ができます!
体内受精による採卵の場合、過排卵処理を行うため何度もホルモン処置が必要ですが、どの牛に対していつ採卵スケジュールを始めて、今何日目で、どこまで投薬したか、頭で整理して把握・管理するのは大変です。
今回追加される「採卵日程開始」の活動では、採卵日程を始めた日およびその日の投薬内容を記録できます。また、同時に採卵用種付や採卵の予定日を作成できます。
採卵日程開始を登録した牛は、「採卵日程開始牛リスト」に表示されます。このリストを見ることで、今採卵スケジュールを開始して何日目で、採卵予定日がいつかなど一覧で把握できます。また、採卵までの投薬内容をFarmnoteに登録していれば、どこまで投薬したかが確認ができます。採卵までのスケジュール管理にお役立てください。
↑採卵開始牛リスト(スマホ表示)
③採卵している牛を識別し、採卵していない牛と区別できます!
これまでFarmnoteでは、採卵スケジュール進行中の牛(または採卵を予定している牛)とそれ以外の牛を識別できませんでした。
今回、採卵ステータスというステータスを新たに設けることで、その牛が今産次採卵をする予定の牛か否かが区別できるようになりました。採卵ステータスは、今産次採卵を予定してる牛を「採卵中」とし、そうでない牛と識別することができます。
*下図の『採卵サイクル』中の牛を「採卵中」と考えています。
「採卵中リスト」で、現在採卵中の牛が一覧把握できます。現在採卵までのスケジュールを進めているところなのか、次の採卵をするまで待機させているところなのか、などひと目で把握できます。
■ 採卵中リスト
また逆に、既存の繁殖関連の個体リストから「採卵中」の牛を除外することも可能です。
例えば長期空胎牛が抽出されるリストがあった時に、採卵を何回も行う牛は空胎日数が延長するためピックアップされる場合があると思いますが、それを見て採卵しているとは気付かずに誤って廃用対象と判断してしまうと大変です。
そんな時は、対象のリストの絞り込み条件に【採卵中”ではない”】という条件を加えると、採卵ステータスが採卵中の牛が表示されなくなります。
既存のリストにひと手間加えることで、採卵する牛とそれ以外の牛が個体リスト上で混在しないようになります。
さらに、授精についても受胎目的か採卵目的かで区別できるように「採卵用種付」の活動を設けました。
あえて活動を分けることで、受胎用の種付回数と繁殖用の種付回数が別で表示できるようになり、混在しがちだった指標を目的別に数値管理しやすくなっています。
採卵目的の授精については「採卵用種付」の活動登録をしていただくようお願いします。
④採卵の影響を考慮した繁殖指標が把握できます!
採卵を同産次で何度も連続して行う場合、そのぶん空胎日数が長くなり、いかにも繁殖成績が悪いように見えてしまいます。
しかし、その牛はそれまで採卵をしていたのでもちろん遊んでいたわけではなく、受精卵生産という形で牧場に貢献しています。
そこでFarmnoteでは、牛がその産次でどのくらいの期間を採卵のために使っていたか、またその産次の採卵を終えた後の、実質の空胎日数はどれだけかが分かるように、
・『採卵期間』採卵牛が採卵を行っている期間
(=分娩日〜その産次の最終採卵日まで)
・『採卵除外空胎日数』採卵後の牛が受胎するまでの日数
(=その産次の最終採卵日から受胎する授精日まで)
と定義しました。(下図参照。下が採卵をする牛を示します)
これらの指標を参考にすることで、採卵が終わった牛の繁殖状況も適切に把握・判断することが可能です。
「採卵後未受胎牛リスト」では、採卵後、まだ受胎していない牛が表示されます。このリストでは「採卵期間」や「採卵除外空胎日数」の他、採卵後日数などの指標も確認できます。採卵後の牛の繁殖状況の把握にご活用ください。
*応用編* リストに「採卵除外空胎日数 〇〇日以上」という条件を加えると、採卵後、長期空胎となっている牛をピックアップすることができます。
まだまだ発展途上でもあります
採卵予定の管理にあたり、「採卵までの一連の投薬スケジュール予定をかんたんに登録できるようにしてほしい」というお声もいただきますが、残念ながら、現状こちらにはまだ対応できておりません。
また、Farmnoteの各種レポートへにて採卵牛を分けて表示するなどの対応も現状はできておりません。
これらは今後の課題として、検討・改善を続けてまいります!
さいごに
採卵機能の活用例のご紹介は以上です。
上述したように、伸びしろはまだまだあります。これから皆さまにどんどんご活用いただき、使用感についてご意見をいただければと思います。
疑問点がある方やファームノートが気になった方はお気軽にお問い合わせください!
株式会社ファームノートHP
メールアドレス:support@farmnote.jp
製品内「サポート・ご要望」からもお問い合わせが可能です!
これからも生産者の皆さまのお役に立てる製品へと更に進化を続けてまいります!