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ボーはおそれている

「ボーはおそれている」アリ・アスターはヘレディタリー/継承もミッドサマーも最悪の状況を奥底で笑うようなところがあってコメディではないかと思うことがある。実際ヘレディタリーでは笑ってしまった。

ゲラゲラ笑うようなもんじゃないけど冷や汗だして「こんなんなったらわらわなしゃーない」という感じの笑い。

ミッドサマーの「太陽と花」の中でのホラーというのは一種の発明だったと思う。

今作も中盤までの不条理劇は面白くてしょうがない。後半はこっちの方向の話だったのかと意外に思え、しかもちょっとくどい。

全てがボーの主観を映像化したものと思えばどんどん出てくる妙な世界も不思議ではない。

序盤に出てくるボーの住んでる街のひどい描写は酷すぎてやはり笑ってしまう。あれもボーにはああ見えているのだろう。

それにしても3時間は長い。もっとタイトに中盤までの不条理な世界の描写で最後までいってくれたほうが良かった。

音楽はこれまでの中では一番印象に残らず。やはりヘレディタリーでのコリン・ステットソンには及ばない。

とはいえ次から次へと出てくる妙で不条理な世界を観てるだけで退屈はしなかった。

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