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ラジオの魅力
昨今、急速なネットの拡大によりテレビ、ラジオは苦境に立たされている。その大きな要因は"若者のテレビ離れ"だ。それは、テレビだけでなくラジオも同様である。
実際につい最近、在阪ラジオ局の中でもトップクラスの人気を誇るMBSラジオを毎日放送は手離した。
この一例からも、いかにテレビ局ラジオ局が苦境に立たされているかが分かる。
しかし、その下火になっているラジオを求めている人たちが世の中にはたくさんいる。
これまでにも何度も何度も書いてきたが、私は生粋のラジオリスナーだ。私をジャムパンで例えるとするならば、パンに付加価値を付け、消費者の消費意欲を掻き立てるジャムの部分を担っているのは、ラジオからの教えである。
そんな私が考えるラジオ魅力。それは、"等身大"であることだ。
この世の中が希望に満ちていることは決してない。また、決して綺麗とは言えない。我々は汚れた世界で日々闘っている。だからこそ抱く不平不満がある。どこか諦めたような気持ちがある。物悲しい悲哀に満ちた日常を生きている。
この実態に踏み込む。踏み込んで来られるからリスナーは心を掴まれる。
「ガッハハ」と大笑いできる内容でなくていい。「なにアホなこと言うとんねん!」とクスッと笑える内容。思わずほくそ笑んでしまう内容。この内容がどこか心地がいい。
私にとっては、どこぞのバンドやジャズよりもラジオの方がよっぽど心地いい。
ラジオはキラキラした希望を与えるものでなくていい。リスナーに寄り添い、歩調を合わせて等身大の話をする。時には真面目な人生相談、時にはベースケなバカ話、時には世間への怒り、、、
こうした話は"本音"でないと味が出ない。腹を割って"本音"をさらすからこそ、"味"が出るのだと思う。
消えかかっているその火をもう一度たぎらせるには、この"本音"を煮込み続け、"味"を出し続けるしかない。
今だからこそ、こんな混沌たした世の中だからこそ、バカ話をしよう!ベースケな話をしよう!悩みを打ち明けよう!怒りを吐き出そう!
これらの素材が最高の"味の素"になるのだ。
それらを体現してくださる「パララジオ」が私は本当に大好きだ。