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Certified Kubernetes Administrator(CKA)とEX280の違い

昨日はじめてCKAを受験しました。

すでにRed Hat OpenShift管理者試験(EX280)の認定は持っていたので、CKAも似たようなものだろうと甘く見ていたのですが、実際に受験してみると、いろいろと違いがあったのでここで共有しておきます。

CKAの攻略法は多くの方が合格体験記で公開されていますので、ここではEX280との違いを書くことにします。ちなみに、CKA-JPではなく、CKAを購入したからだと思いますが、プロクターとの会話は英語でした。問題も英語で受験しました。


試験準備

CKAとEX280の試験範囲はだいぶオーバーラップしています(両試験とも試験範囲は公開されているので比較してみてください)。ただ、CKAの試験範囲には、以下のようにクラスターのインストールやバージョンアップが含まれています。EX280の試験範囲にはこれらは含まれていないのでCKA受験の際には十分な準備が必要です。

OpenShiftプロジェクトに対応するKubernetes操作に慣れておく

CKAでは試験問題ごとにコンテキストが指定されますので、使うべきコンテキストを間違えると致命的です(OpenShiftで違うプロジェクトに構築するのと同じです)。OpenShiftユーザーの方はプロジェクトに慣れてるので、CKAを受験するときに以下のコマンドに慣れておくといいと思います。

  • alias k=kubectl を設定する

  • k config get-contextsで現在のコンテキストとネームスペースを確認する

  • k config set-context --current --namespace <namespace> で現在のネームスペース切り替える

受験環境

EX280もCKAも自宅の自分の部屋で受験しました。レッドハットのリモート試験はUSBブートで環境を立ち上げるとLinuxが起動するのですが、CKAの場合は受験環境のOSを選択することができ、そのOS上でPSIセキュアブラウザーという専用アプリを使って受験します。私はWindowsが入った15インチのThinkPadで受験したので、PSIセキュアブラウザーをWindows上で使いました。

試験の開始は、Linux Foundationのポータル画面からおこないます。ポータル画面には購入した試験のエントリがあります。ポータルでCKAを選択すると以下のExamの画面に移ります。ここで受験予約をした時間の30分前になると [Take Exam] のボタンが押せるようになる、とのことです(以下、説明するように自分は30分前に押せなかったので)。

試験のポータル画面

受験が開始できないトラブル発生!

9:00AMに予約をしたので、8:30AMごろからボタンを押そうとノートPCの前で構えていたのですが、いつまで経ってもボタンがグレーのままで押せない! プロクターが来るまでアクティブにならないのかなぁ、などと思い待ち続けましたが、一向にアクティブにならない。

Take Examボタンが押せない

試験開始時刻の9:00AMになって焦りました。当日の朝なのでリスケやキャンセルはできません。ポータルを見ても緊急連絡先が見当たらない。さて、どうしようか。

ふと、Windowsに表示された時刻を見ると 23:xx と表示されているのに気づきました。つまり、Windowsの時計が狂っていたのです。私は普段ThinkPadのWindowsは使わず、外部ディスクからLinuxを起動して使っていたので、Windowsの時刻同期がうまくいっていなかったのでしょう。Windowsの設定画面から時刻同期を手動で実施して、試験ポータルの画面をリロードしたら [Take Exam] ボタンがアクティブに変わりました。

PSIセキュアブラウザーが起動しない

[Take Exam]ボタンを押すとPSIセキュアブラウザーをダウンロードできます。PSIセキュアブラウザーを起動するためには、Windows上の不必要なアプリをあらかじめ停止しておく必要があります。Chromeや、Windows OneDrive、WebEX、Teamsなどのプロセスを手動でKillします。すでに9:00AMだいぶ過ぎているので焦ります。ようやく全部Killできて次の画面に進めたら、「ネットワークの帯域が足りません」のようなエラーが出て先に進めなくなりました(足りないはずないのに)。ここで、PSIセキュアブラウザーを再インストールしたり、バタバタしたあとようやくID確認画面までこぎつけ、最終的にプロクターとチャットできる状態になりました。

CKAでは外部カメラのみを使用、耳と眼鏡もチェックする

今回のCKA受験ではノートPC+外部Webカメラ、無線マウスの構成で受験しました。CKAでもルームスキャンがあることはわかっていたので、外部Webカメラを接続していました。レッドハットの認定試験では有線マウスのみ許されているのですが、CKAではマウスは有線でなくてもよさそうだったので、USBマウスを使用しました(プロクターに指摘されたら有線マウスに付け替えるつもりでしたが指摘はありませんでした)。

カメラについては、レッドハットリモート試験の場合は、外部カメラ必須で、ノートPCの内蔵カメラと両方アクティブな状態で受験します。しかし今回受験したCKAでは、外部カメラのみアクティブで内部カメラは動作していなかったです。IDの確認もルームスキャンも外部Webカメラで行いました。

CKAのプロクターは最初に水のボトルがあるかを訊いてきました(ボトルがある場合はラベルを剥がす必要がありそうです)。また、カンニング対策だと思いますが、カメラで両耳を見せろとか、メガネに細工がないか、手首になにかつけていないかと、プロクターがいろいろと言ってきました。

受験前に、机の上、壁はきれいにして不要なものは置いていませんでした。しかし、ルームスキャンをしたあとに、プロクターから机の下の書類を片付けろと言われました。たしかに古い書類を入れたレターケースの箱が足元に置いたままになっていました。レッドハットの試験では机の下までうるさく言われたことは一度もなかったので驚きました。レターケースの箱を移動させて、やっと試験が開始できました。

さいごに

今日、CKAの合格の連絡メールが来ました。試験開始前のドタバタで平常心では受験できませんでした。問題そのものは難しく感じませんでしたが、結果を見ると予想してたよりも減点されていたので、問題の指示を取り違えていたか、入力ミス等があったのでしょう。CKADも受験予定なので、次回は準備を万全にして臨みたいと思います。





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