【放送レポート】11/25(月)「カネラジ~お金の話をするラジオ~」(FM Haro! Life with …)
毎週月曜日の午後5時15分ごろから放送しているコーナー「カネラジ~お金の話をするラジオ~」。このコーナーでは、普段は少し話しづらい「お金」のことについて、リスナーの皆さんの暮らしが「ちょっと豊かに」なる情報を提供しています。第4月曜日のこの日は、税理士法人BETTあかつか事務所の山本峻也さんをお招きして、「ふるさと納税」についてのお話しを伺いました。
聞き手は「Life with …」月曜パーソナリティの大庭奈々です。
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山:ふるさと納税は、本来の目的は「自分が生まれ育った故郷や、昔住んでいた地域、被災地などの応援したい地域などを総称した「ふるさと」に対して、寄付をおこなうことでその地域に貢献できる制度です。法律上は、寄付とそれに伴う税の軽減を組み合わせたものになっています。
大:具体的にふるさと納税をすると何がお得なのでしょうか?
山:ふるさと納税は、一定の上限、いわゆる控除上限額というのがありまして、それぞれ皆さんの収入や所得に応じて上限額が決まるのですが、自分が選んだ自治体に寄付を行った場合に、寄付額のうち2,000円を越える部分について所得税と住民税から原則として全額が控除されます。ちょっと難しいかもしれませんので、例をあげてみます。
例えば、浜松に住んでいる年収が700万円の給与所得者、いわゆるサラリーマンがいたとしまして、この方が自分の生まれたふるさとに30,000円のふるさと納税をしたとします。そうすると、3万円のうち、2,000円を越える部分の28,000円が所得税と住民税から控除されるという制度です。でも、これだけだと、ただの自治体への寄付をして税金が減りますというだけなのですが、この制度の一番の魅力はなんといっても寄付をした自治体から魅力的な返礼品がもらえる、ということですよね!
大:さまざまな返礼品があって、その土地のものを使ったいろんなものがあるんですよね!とっても魅力的です。
山:私も毎年、普段は自分では買わないような、ちょっと贅沢な食べ物を中心に選んでいます。自分が現在住んでいる市町村にはふるさと納税はできませんので、例えばお隣の磐田市の返礼品を見てみますと、最も人気があった返礼品が1万円の寄付でもらえるクラウンメロン1玉でした。
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ちなみに、山下さんが ふるさと納税のサイトで有名な「ふるさとチョイス」で全国の人気返礼品ランキングを調べた結果、
1位は北海道白糠町の「いくら醤油漬け400g 12,000円」
2位は北海道紋別市の「北海道オホーツク海産ホタテ1kg 16,000円」
3位は佐賀県伊万里市の「伊万里牛A5等級ももスライス800g 15,000円」
だったようで、食品だけでなく、サイトによっては欲しい返礼品から寄付する自治体を決められたり、旅行券などもあることから、「選ぶ楽しみもあります」と話していました。
ただし、「ふるさと納税」には注意するべき点も指摘しています。
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山:ふるさと納税はご自身の収入や家族構成などによって控除上限額が決まってくるので、実質2,000円の負担でこれらの返礼品がもらえます。ですが、控除上限を越えて寄付をした場合は税額控除は越えた分は受けられず、純粋な寄付になってしまいますので、自分の控除上限額がいくらなのかを調べることが必要になってくると思います。
大:この控除上限額については、サイト上で計算できるところも増えてきていますよね。
山:そういったところで簡易的に調べることができますし、私がよく使っているのは、浜松市で住民税の試算をできるサイトがあるので、そこで調べると自分の年収とか社会保険料控除はいくらとかを正確に調べられて、控除上限額はいくらというのも出てきます。
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その他、ふるさと納税は原則として確定申告が必要で、サラリーマンのように確定申告をする必要のない人には「ワンストップ特例」というものを使うことをおすすめしています。これは、5つまでの自治体へふるさと納税をする場合「寄付時にワンストップ特例を使う」というチェックボックスにチェックを入れ、その後「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に記入して
寄付した自治体に送るだけで確定申告が不要となるもの。
ただし、ワンストップ特例の申請をした後に確定申告をする場合は、ふるさと納税の申告も合わせてしないと税額控除を受けることができなくなってしまうので注意が必要とのこと。
また、寄付時に「ワンストップ特例を使う」にチェックを入れたけれど、「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を送り忘れてしまった場合や、期日内に送れなかった場合、また5つ以上の自治体への寄付をしてしまった場合も確定申告で寄付金控除を受ける必要があるのが注意点だということでした。