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#41 相手の国を語る時に範囲が広すぎる問題

こんちには、上海在住のKumaです。

先日、夫のドイツ人の元上司から私宛にメッセージが届いた。

"ハロ〜、来月ドイツから大学時代の友人が来るから8−10日間くらいの日本旅行を計画してるんだけど、日本でおすすめのスポット、ここだけは行っとくといい的なのがあれば教えて〜"

仕事がめちゃくちゃ忙しい中届いたこの1通のメッセージ、夫の元上司だし後回しには出来ない、けれど"日本"を代表して愛知県民の私がどこをどうオススメするべきか....!私は頭を抱えることになった。

日本は北は北海道から沖縄まで、日本の全てを知り尽くしているわけではないのに責任重大すぎる。

任されたからにはしっかりと日本を楽しめるプランを提案したい...と一晩中インターネットの力を借りながら、"こんなことを楽しみたいなら..."という枕詞をつけながらいくつかのおすすめを提案しておいた。

だって東京や大阪のような都会を楽しみたいのか、自然を楽しみたいのか、お寺めぐりをしたいのか分からなかったから。

往々にして、人は一括りに自分の知らない"国"の事を語る時にその国を主語として会話しがちだと思う。

「Japan」が指す範囲の広さ

昨年の1月、能登で大きな地震が起きた。その時私はシカゴの夫の実家にいた。アメリカでの報道は”Japanで大きな地震があった"と見出しになる。

家族みんなが、あなたの家族は大丈夫か、ととても心配してくれた。私の実家は震源地からかなり離れているので大丈夫だと説明した。

昨年、南海トラフ警報が発令された時、中国人の同僚は怯えていた。「日本旅行に行くのはしばらくやめた方がいい」 と。

確かに日本の地理感がなければそのような発想になってしまうことはしょうがないと思う。

中国なんて、もっと広い

両親が初めて上海に遊びに来ると決まった時、彼らからのリクエストは「万里の長城に行ってみたい」だった。

万里の長城は、上海から飛行機で3時間くらいかかる北京の、そこからもさらに1時間くらいかけて行かないと辿りつかない所にある。

万里の長城に行きたいのならば、上海に滞在していてはたった数日の滞在期間がほぼ移動で終わってしまう。

最近だと「中国で"ヒトメタニューモウイルス"という新しい病気が流行ってるらしいね?!」と言われたりするのだけど、中国と言ってもどこの地域?と思ってしまう。

日本での"中国が〜"という報道で心配されることがよくあるけど、それは全然上海とは違う地域のことだったりする。

世界地図で見た時のその"国"は小さいかもしれないが、その国も広いと言うことを忘れてはいけないなと思う。

私もスペインに行きたいなぁ〜なんて思っているけど、スペインにも地域によって特色があるだろうし。もしスペイン人と知り合う機会があったとしても、"スペインのおすすめ教えて!"とざっくり質問して相手を困らせるのは絶対にやめようと思うのである。

うちのアパートも旧正月ムード
あと1週間、そこら中で見かけるこの赤提灯

最後までお読みくださりありがとうございます♪

もうすぐ旧正月!またお正月を前にワクワクしています。

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