#12 知覚過敏とシカゴカブス
こんにちは、上海在住のKumaです。
私のアメリカ人夫は“知覚過敏"という単語を知っている。というか私に出会う前から知っていた。
なぜ超マニアックなその日本語を知っているかというと、彼のスポーツ仲間に日本人がいるのだが彼女達の会話から覚えたらしい。
というのも、彼女達が知覚過敏の話をしていた時に隣にいた夫が、「え、待って!なんで日本人同士でChicago Cubbiesの話しているの!?」という聞き間違いが発生。
私からすると、どう頑張ってもチカクカビンがChicago Cubbies には聞こえないのだが、彼にはそのように聞こえるというのだ。
Chicago Cubbiesとは、夫の出身地のシカゴの野球チーム、鈴木誠也選手などがプレイしている「シカゴカブス」の愛称。
そんな自分の地元の大好きな野球チームの名前のついてる日本語が、冷たいものを食べると染みる歯のことを表すなんて、彼からしたら衝撃すぎて忘れられない日本語になったらしい。
そして、「チカクカビン」と言えば、日本人の反応はきまって「えっ!なんでアメリカ人がそんな単語知ってるの!すごい」と100発100中の確率で驚いてくれるものだから、褒められるの大好きな夫はドヤ顔だ。
そんな感じで彼といると、日本語について考えさせられる機会が多くなった。
豊かなオノマトペ
日本語は擬音語が豊かなのだど彼と出会ってから知った。夫も日本人が全ての物事を変な擬音語で表すのが面白いようだ。そんな彼は積極的にオノマトペを使ってくる。
「お腹すいた?」は「ペコペコですか?」
「お腹いっぱいですか?」は「パンパン」
と言った具合に。
馬の鳴き声が「ヒヒーン」、カエルの鳴き声が「ゲロゲロ」なのが特にツボらしい。
ゴミ箱が溢れそうな時も「パンパン」って使えるんだよと教えたら、「じゃあその反対はゴミ箱ペコペコ?」と、想像してなかったような質問が飛んでくることもあり面白い。
ひらがな1文字に意味がある日本語
英語も私からしたら難しい言語だけれど、日本語って改めて難しい言語だと思う時がある。
その理由の一つに、ひらがな1文字に意味があることだ。
映画を一緒に夫と見ている時に、"の"ってたくさん出てくるけど、これ何?と聞かれて説明に苦戦したことがある。
なぜなら、
私"の"
た"の"しい
こ"の“家
美味しい"の"?
それぞれ意味も用途も違うからだ。
の、が、は、に、へ...
普段何気なく使っている日本語をいざ説明しようとすると難しい、A,B,Cだけでは何の意味もなさない英語とは仕組みが違いすぎるのだ。改めて日本語教師をされている方に対して尊敬の念を抱かずにはいられない。
"シ"のことをスマイリーフェイスと呼んでいる夫。彼と日本語で流暢に会話できる日が来るのは何万年後になるか分からないが、少しでも私の母国語に興味を持ってくれることは嬉しい。
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