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#1 名前が変わった年


突然すぎてあまり記憶がない

今年の4月、彼からのプロポーズ。結婚をした。

「結婚して何か変わった?」と結構聞かれることが多いのだけれど、結婚前から一緒に住んで生活していた私たちの間で大きく何か変化したことはこれと言って特に無い。

だけど個人的な話で言えば、苗字が変わった事は未だになんだか慣れなくて、30年以上名乗ってきた自分の旧姓を名乗ることのほうが当然まだしっくりくる。

日本では夫婦別姓は認められていないものの、国際結婚においては、夫婦別姓を選択することも可能だ。
結婚した時の選択肢としては、

①夫婦別姓のままでいるのか
②ミドルネームに旧姓を残すのか
③夫の姓を名乗るのか

という3択があって、地味に悩んだ。
①は婚姻届けを出した後に何も手続きをしなくて済むから1番楽。
②は、どうやら家庭裁判所に行って手続きが必要らしく、上海に住んでいる時点で面倒臭すぎてあきらめた。

正直、私は夫婦別姓にこだわるほど、何か強いものがあるわけでもなかった。更に、もし将来子供ができた時に、自分と子供の姓が違うことに対し、血縁関係を説明する煩雑さ、そして「1度きりの人生、海外姓になってみるのもいいかも」なんていう割と安易な考えで③を選択した。

ただそこからは結構面倒だった。
区役所での名前変更の手続き完了後、
運転免許証、銀行口座、クレジットカード、携帯電話、保険の契約者etc…
を日本で行い、上海に戻ってきてからは、パスポートの更新、ビザの更新も必要だった。

結婚しても夫婦別姓である中国人の同僚からすると、「全部変更しなくてはいけないの?!」とかなり驚きだったようだ。

個人的には結婚して姓が変わった事で、新たな自分の人生の第2章が始まった感じで、まだ名乗るのには少々慣れていないけど気に入ってはいる。

ただ、私は3つの選択肢の中からどの選択を取るか選ぶことができたけれど、日本は当然のようにどちらかがどちらかの姓を名乗らなければいけない。
というのも、そうしたくない人からすると少し窮屈だと思った。

来年の今ごろは、お店の予約名を新しい姓ですらすら名乗れているのかしら。


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