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#51 アパートに現れた小さな命

こんにちは、上海在住のKumaです。

私のアパートには4人くらい交代で常駐している保安(バオアン)のおじさん達と、ゴミを管理しているおじさんがいる。

従って、アパートの1階には常に誰かがいる状態で、朝晩と犬の散歩に出かける私と彼らは会釈し合う顔見知りである。

以前この記事でも書いたように、アメリカ人夫と犬と住んでいる日本人女として認識されているのである。

数日前のこと。いつものように犬の散歩から帰ってくると、どこからか声が枯れた猫の鳴き声がする。

うちのアパートには少しぽっちゃりした黒猫が住み着いていて、確か名前は"ミミ"と言って、保安のおじさん達に可愛がられている。

いつもアパートを出たところで寛いでいて、住人からも愛されている野良猫である。そんな彼女の鳴き声はもっと高くて可愛らしい。

新しい猫でも住み着いたのだろうか?とキョロキョロしていると、1人の保安のおじさんが私を手招きして呼んだ。

「ここの住人が街を出なきゃいけなくなってこの子を置いてったんだよ、彼と相談して引き取るか考えてみてよ、犬もいるんだしいいじゃないか!」

多分そんなようなことを中国語で言われた。

確かにいつもおじさん達がぼーっと座っている椅子の後ろを覗くと、保温用にゴミ袋がかけられた段ボールがあり、その中に白くてとってもちいさい子猫が一生懸命ミャーミャー鳴いていた。

水とエサが置いてあるその箱の上から、急に大きな生き物(私とおじさん)に覗かれて、その子猫は全身で威嚇しているのだろう。

こんな可愛い子をこの寒空の下置いていくなんて。

どんな事情があって街を出たのかは分からないが、無責任な人間に悲しくなった。この子は自分に何が起きてるかだって分かっていないだろう。

1匹の犬と1匹のネコと暮らす身としてはとても心苦しく、すぐに夫に相談した。

「うちには1匹ネコがいるし、まだ若いからその子猫を受け入れるとは限らない。簡単にうちに引き取るとは言えないよ、しばらく僕たちもエサを持って行って様子を見てみよう」と。

確かに人間と違って動物は、急に住むことになった新入りを、はいそうですかと受け入れることは難しいであろう。

犬が新入りとして我が家に来た際にも2匹の距離が縮まるのにはかなりの時間がかかった。

大切な命を預かることは、当然ながら責任が重い。

幸いなことに、24時間常駐しているおじさんと、心優しい住人のおかげで子猫は常にケアされている状態になっている。

どうか小さな命がたくましく、すくすく育ちますように。

私も我が家のネコの食料のお裾分けをして成長を見守りたいと思う。

最後までお読みくださりありがとうございます♪

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