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#4 バリキャリという言葉の呪い

こんにちは、上海在住のKumaです。

香港に異動になると辞令が出た時、私は29歳。

そんな私に、社内の人は「バリキャリまっしぐらだねぇ〜仕事ばっかりしてると結婚が遠のいていくよ〜」と冗談めかして言ってきた。

もちろんみんな応援してくれていたけど、私の会社では数少ない女性の海外赴任者だった私は、"バリキャリ女性代表!"みたいな感じで送り出された。

私自身も当時恋人もおらず、仕事に明け暮れる毎日。周りはどんどん結婚していくし、本当に仕事を頑張っていたらダメなんだろうか?どこかで自分の人生に自信がなかった。

最初に香港のオフィスに初めて行った時、私の上司になる香港人の女性が言ってくれた一言ですうっと心が軽くなった。

「30代から人生面白くなるんだから、仕事もプライベートも楽しまないと。よく海外に飛び出してきたね、一緒に頑張ろうね!」と。

仕事は頑張って当たり前、マネージャーとして、母として、女性ときて毎日パワフルに生きている彼女は、一瞬で私の憧れの存在になった。

こちらにきてから、当たり前のように昇進を目指し、昇給したいと声を大にしていう女性にたくさん出会った。

もちろん背景にはこんなこともあると思う。
香港上海共に物価が高いこと、子供への教育費のかけ方が半端ないこと、お手伝いさんが雇いやすいこと、両親の定年(特に女性)が早いので子育ての手伝いをしてもらいやすいこと。などなど

そんな環境のおかげで、私は日本で働いていた時よりも明らかに、仕事が頑張りやすくなった。仕事以外も楽しめるようになった。むしろ、世界にはもっともっとすごい人たちがいるんだという焦りも出てきた。

上海への異動の話が出た時も、二つ返事で承諾した。そしたら今の夫に出会えた。私のことを"自分でお金を稼いで自立しているAmazing woman"と言ってくれる夫に。

4年前のあの時、「バリキャリ女は婚期を逃す」という呪いに縛られてあのまま日本にいなくて良かったと心の底から思う。

結婚する、しないとか、海外に行く行かないとか、そう言う話なのではなくて、「女なんだから30にもなったら仕事はそこそこに結婚しなければいけない」というよくわからない観念に縛られるのではなく、もっと仕事でも趣味でも、導かれるままに頑張ったり楽しめばいいのだと思う。

そうすれば、また新たな環境や人との出会いに繋がるから。

私はこの数年でそんなことを学んだ気がする。

今でも大尊敬している香港のマネージャーは言う。「仕事も遊びも家族もぜーーーんぶ手にするのはすごく大変、並々ならない努力が必要だけど、それ以上に得られる楽しさや幸せはたくさんあるから。ポジティブにやっていこうね、life is too short!!」

私も、もっともっと欲張りになっていこうと日々思うのである。

最後までお読みくださりありがとうございます♪

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