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パラッパラッパー2【PS2 全タイトルレビュー】#247

2001年8月30日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたプレイステーション2用リズムアクションゲームで、前作『パラッパラッパー』の正式な続編です。ユニークなキャラクターと独特なラップの世界観で多くのファンを魅了しました。


基本情報

  • ジャンル: リズムアクション

  • 開発元: 七音社(NanaOn-Sha)

  • 発売元: ソニー・コンピュータエンタテインメント

  • 発売日: 2001年8月30日

  • プレイ人数: 1~2人(対戦モードあり)

  • 価格: 5,800円(税込)


ゲームのあらすじ

主人公パラッパは、恋人サニーの心を掴むために成長を目指して奮闘する少年犬。今作では、街を襲う「ヌードル騒動」が発生。すべての食事がヌードルに変わってしまう事件を解決するべく、個性豊かなキャラクターたちとリズムバトルを繰り広げ、パラッパタウンを救う冒険が展開されます。


特徴

1. 基本的な遊び方

プレイヤーは、ステージごとに登場する「先生」のラップに合わせ、指示されたボタンをタイミング良く押します。リズムに乗りながら、評価を上げてステージクリアを目指します。

2. 周回プレイによる変化

  • 1周目は最も簡単なレベル1譜面ですが、クリアするごとに難易度が上昇し、最終的にはレベル4の高難易度譜面に挑戦できます。パラッパの帽子の色も赤→青→紫→黄と変化します。

3. 新システムの導入

  • COOLランクの導入: 一定以上の評価を得るとCOOL状態に突入し、自由にラップをアレンジできます。

  • タイミングの可視化: 入力タイミングのズレが視覚的に確認できるようになり、初心者にも優しい設計になっています。

  • 2Pバトルモード: 2人でのラップ対戦が可能。自由なアドリブを駆使して相手を打ち負かすことができます。

4. ストーリーモードの改良

ストーリー進行中の会話やイベントシーンは、リアルタイムレンダリングで滑らかに描写され、前作以上にコミカルな演出が楽しめます。

5. 対戦モード

すべてのステージで使用可能なラップバトルモードを搭載。対人戦やCPU戦で即興のラップを駆使して勝利を目指します。アドリブの内容次第でお手本がアレンジされるため、バトルの展開が予測できず盛り上がります。

6. 楽曲の幅広さ

ポップ、レゲエ、ヒップホップなど様々なジャンルの楽曲が用意されています。特に先生たちのユニークなパフォーマンスは、ステージごとの個性を引き立てています。


新要素

  • ボタン入力状況の表示: ボタンの入力結果がリアルタイムで反映され、どの部分がズレているのか分かりやすくなりました。

  • 難易度調整: プレイヤーの評価によって譜面が動的に変化。上級者にはより密度の高い譜面が、初心者には簡略化された譜面が提供されます。


良い点

  1. ビジュアルと音質の向上
    PS2の性能を活かした鮮やかなグラフィックとクリアなサウンドが、ゲームの没入感を高めます。

  2. 遊びやすい難易度設定
    初心者にも優しい仕様変更(判定の甘さやイージーモード)により、幅広い層が楽しめるゲームデザインになっています。

  3. コミカルでユーモアあふれるストーリー
    街の危機をリズムで解決するという独特な世界観とストーリー展開は、プレイヤーを笑顔にさせます。

  4. 独特なパーティー要素
    対戦モードでは、譜面がアドリブで次々と変化し、対人戦特有の盛り上がりが楽しめます。


悪い点

  1. ボリュームの少なさ
    ステージ数は8つと少なく、リズムゲームとしてのコンテンツ量は他作品と比較すると物足りなさを感じるプレイヤーもいます。

  2. 一部の難易度設定
    ステージ6や最終ステージではタイミングが非常にシビアな部分があり、初見では難しい場面も。

  3. ランク変更時のテンポ
    BADランクに落ちるとフレーズを繰り返さなければならず、ゲームのテンポが損なわれることがあります。


総評

『パラッパラッパー2』は、前作の魅力を引き継ぎながら、PS2の性能を活かしてグラフィックや音質を大幅に向上させた作品です。独特なキャラクターたちやユーモアあふれるストーリー、自由度の高いラップバトルが魅力で、カジュアルな音ゲーを求めるプレイヤーにおすすめです。

一方で、全体的なボリューム不足や一部の難易度設定が課題として挙げられます。しかしながら、シリーズファンやユニークなゲーム体験を求める人には、十分楽しめる内容です。中古価格も手頃なため、「一風変わった音ゲー」としてプレイしてみる価値があります。

余談

  • ステージ2のニュースキャスター役のモデルは、キャラクターデザイナーのロドニー・A・グリーンブラット氏本人であり、CVも彼が担当しています。

  • マクドナルドで配布されたプロモーションディスク「ハッピーディスク」に体験版が収録されていました。このディスクでは製品版とは異なるUIを体験できます。

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