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スカイガンナー【PS2 全タイトルレビュー】#266
発売日: 2001年9月27日(日本) / 2002年6月25日(北米)
機種: PlayStation 2
ジャンル: 3Dシューティング
発売元: ソニー・コンピュータエンタテインメント(日本)、アトラス(北米)
開発: ピクセルアーツ
概要
『スカイガンナー』は、PlayStation 2向けに発売された3Dシューティングゲームで、プレイヤーは「ガンナー」と呼ばれる空中戦のエキスパートとなり、自由自在に飛行しながら敵を撃墜することを目的とする。リアルなフライトシミュレーション系のシューティングとは異なり、アニメ調のキャラクターや独特の世界観が特徴的で、スチームパンク風のビジュアルが魅力となっている。
ストーリー
空を飛ぶことが特別ではない世界。レシフ海に浮かぶ港町「リーヴ」では、まもなく リーヴ博覧会 が開催されようとしていた。この博覧会の目玉は、永遠に動き続けると言われる「永久機関」。しかし、かつて世界を騒がせた天才犯罪者 ヴァントル が、この永久機関を含む展示品の数々を盗み出そうと暗躍し始める。
ヴァントルの野望を阻止すべく、リーヴの空を守る ガンナーたち が立ち上がる。プレイヤーは3人の主人公のうち1人を選び、ヴァントルの手下や巨大戦艦を相手に激しい空中戦を繰り広げていく。
登場キャラクター
プレイヤーキャラクター
シエル(Ciel)(CV: 宮島依里)
リーヴで活躍する凄腕のガンナー。冷静で真面目な性格で、愛機「アヴニール」を駆る。コパン(Copain)(CV: 保志総一朗)
シエルの相棒であり、自称「天才ガンナー」。軽薄な性格ながらも腕前は確か。愛機は「シュバリエ」。ファム(Femme)(CV: 大原さやか)
ネージュから派遣された新人ガンナー。冷静で知的な性格だが、大胆な一面も持つ。愛機は「ブランシェ」。
敵キャラクター
ヴァントル(Ventre)(CV: 麦人)
天才的犯罪者であり発明家。自ら開発した兵器や手下の「プーレ」を駆使して、展示品の強奪を企む。プーレ(Poulet)(CV: 柳瀬なつみ)
ヴァントルの手によって作られた自動人形。雑兵ながらも優れた操縦技術を持つ。リヴァル(Rival)(CV: 石田彰)
ネージュの貴族にして裏のガンナー。戦いを楽しむ危険な二重人格者で、愛機「ファントゥーム」に乗る。
ゲームシステム
基本操作
本作では、プレイヤーは 3D空間を自由に飛び回る ことができる。上昇・下降、旋回、ブーストといった動作に加え、機銃攻撃やオプションウェポンを駆使して戦う。
独自のシステム
本作は3Dシューティングとして独特のシステムを持ち、操作のしやすさを工夫している。
敵ナビシステム:ロックオンした敵を常に画面の中心に収めるカメラシステム。
フライトアシスト:障害物にぶつかると自動回避する機能。
墜落回避システム:墜落時にボタンを連打すると復帰可能。
賞金システム:敵撃墜やミッション成功で「賞金」が増減し、最終的なスコアとして評価される。
オプションウェポン
各キャラごとに 特殊な攻撃手段 が用意されており、敵の種類や状況に応じて使い分ける必要がある。
猟犬ミサイル:敵の動きを鈍らせる。
花火ミサイル:広範囲に爆発するミサイル。
クロスミサイル(シエル、ファム専用):突き刺さった後に追加攻撃で爆発。
カボチャ爆弾(コパン専用):爆撃による高威力攻撃。
コウモリミサイル(リヴァル専用):追尾性能が高い。
評価
良い点
爽快感のある空中戦:自由に飛び回りながらの戦闘が楽しい。
魅力的な世界観:スチームパンク風のビジュアルと独自の設定がユニーク。
親しみやすいキャラクター:それぞれの個性が光る登場人物たち。
戦略性のある戦闘:単なるシューティングではなく、チェインコンボや立ち回りが重要。
悪い点
操作の難しさ:特にロックオン操作や旋回が難しいと感じる人も。
高い難易度:後半になるにつれて敵の攻撃が激しくなり、初心者には厳しい場面も。
ステージ途中のセーブ不可:一度ミスすると最初からやり直しになることが多い。
影響とその後
本作は 独自のシステムと世界観 により、シューティングゲームとしては異色の存在となった。リアル路線ではなくファンタジックな空戦を描いた点は、その後の作品にも影響を与えたと言われる。
総評
『スカイガンナー』は、3Dシューティングとして 自由度の高い空中戦 と 魅力的なキャラクター、そして 独特のスチームパンク風世界観 を持った作品。操作の難しさや難易度の高さといった点はあるものの、それを乗り越えたときの達成感は非常に大きい。
独自のアニメ調のデザインと豪華な声優陣も相まって、今なお カルト的な人気 を誇るタイトルである。
シューティングゲームが好きな人、または 美しい空中戦と奥深いストーリーを楽しみたい人にはぜひプレイしてほしい一作 だ。