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岩風呂、昼の月、あべのハルカス

先日、久しぶりにスパワールドへ行ってきた。

高校時代の友人がInstagramのストーリーズに館内着を身につけた姿を流していて、「私もよく一人で行ってる!」とコメントしたところ、「今ワクチン接種(証明書提示)で1000円なるで!」と教えてもらった。
よく行っているとはいえ最近ご無沙汰だったな……と、思い立ったが吉日ということで行ってきた。

女一人でスパワールドへ行くと言うと、たいてい「寂しくない?」などと言われるのだけれど、まったくそんなことはない。
「どうせなら他のスパ銭いかない?」とも言われる。確かに天然温泉とはいえ、他の立派な温泉の泉質に比べたら大したものでもないけれど(失礼)、何より私はテーマパークやエンターテインメントが好きなのだ。"世界"をテーマにした温泉も然り。

今月の女湯はアジアゾーンだった。
私はヨーロッパゾーンよりもアジアの方が好きだ。檜風呂の香りがとても良いし、バリのお風呂の温度がちょうどいい。5分以上浸かろうものならすぐ立ち眩みしてしまうほど低血圧な私でも、長く浸かれる程度で気に入っている。

中でも、露天風呂である岩風呂が好きだ。

そこで浸かりながら空を見上げると、高い高いあべのハルカスが目に入る。
「見えてしまうのではないか?」とも思うけれど、こちらからハルカスの内部が見えないように、あちらからも見えることはないので安心してほしい。望遠鏡を使っている人なんかいたら捕まるだろうし。

ふと、ハルカスを眺めていて気付いたことがある。
スパワールドへは昼間から来ることが多いのだけれど、毎度、ハルカスの横に昼の月がみえているのだ。

薄ぼんやりとした白い月は、意外にも無機質なハルカスと馴染んでいた。

特にそれがどうということもないのだが、毎度目にしているので、その白い月に勝手ながら親近感をもっていることを今更ながら自覚した。

日本の岩風呂と、昼の白い月と、高層ビル。

その風景が結構好きなんだよ、と話してみれば、スパワールドにもっと興味をもってくれる人が増えるかもしれないなぁ……と思った。


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