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深層心理と言われると余計にわからなくなる夢たち

毎日、夢をみる。
ここ数年は夢をみずに夜を過ごせたことがない。

日中の眠気も気絶する勢いで凄まじく、現在も仕事に支障がでている。SEなので基本的には人と話すよりもキーボードをカタカタしたり画面を眺めることの方が多く、眠気を誘うには好条件だと言えましょう。
そして私は集中すると息を止めてしまうクセがあるようで、わりと常に酸素不足なのだ。さらには眠っている途中でも息を止めているらしく、「プハッ!!」と慌てて呼吸を再開し、夜中に目覚めることもしばしば。

どう考えても睡眠時無呼吸症候群なのだが、治療内容を調べてみたらなかなか物々しくて躊躇してしまい、診察や検査を受けたことがない。気を付けているのは7時間以上の睡眠時間を確保することぐらいだろうか。……しかし、そうこうしているうちに酷くなってきているので、近々本格的に治療を始めるつもりではある。

まぁこの話はまた別の機会にするとして、今回は私がみる「夢」の話をしようと思う。

毎日夢をみるとは言っても、その内容をすべて覚えているわけではない。また、みたことのない夢が再生されることもあれば、以前とまったく同じ夢、あるいは同じ世界線(?)だけどシーンが違ったり前回よりも話が進んでいる、という場合もある。
あまりにもバラエティに富んでいるので、真剣にメモを取っていけば小説にできるのではないだろうか?と幼い頃から思っている。

では、特に印象に残っている夢をいくつか紹介させていただきたい。

◇◇◇

1.薬用クリームのケースに乗って空を飛ぶ

これは小学校低学年の頃によくみていた夢だ。「空を飛ぶ」という夢をみたことがある人はわりといるだろうけど、薬用クリームの容器に乗って空を飛んだことがあるのは私くらいだと思う。母が昔から愛用しているロングセラー商品。見たことがある人もいるだろう。

このオレンジの蓋の上にお尻をのせ、意気揚々と空へ飛んでいた。幼かったからこのサイズでも乗れたのだろうか?今の私では確実に痔になる。
空を飛ぶとなると毎度ほぼこの商品に乗っていたのだが、この内容に何か意図を見出せる人はいるだろうか。夢占いとかそういう。いや、特に知りたくはないけれども。

2.大きな船が迫ってくる悪夢

これも幼い頃、まだ3~5歳だった頃によくみていた夢だ。熱や風邪など体調を崩したときは必ずこの夢をみて、恐怖でわんわん泣いていた。
何が怖かったのかは今となっては分からないけれども、不思議と未だにそのシーンを鮮明に思い出せる。

夜の船着き場で、周りにコンテナがいくつもあった。私は毎回、海と地面との境より5メートルほど離れた場所に立っていて、大きな船を見上げていた。船はとても煌びやかで、船着き場もたくさん明かりがあり、暗くて怖いということはない。けれど、そのキラキラした船がどんどん、ゆっくりと迫ってきて、踏みつぶされそうな圧を感じていた。狂気のようなものも感じ取っていたと思う。
その夢をみることはもうないけれども、忘れることはできず、高校時代に美術部の活動として描いた作品でこれを題材としたこともあった。その作品のタイトルはもちろん「悪夢」である。

3.水底の船と「さよならの花」

これは最初からどこか物語のように場面が進んでいた夢だった。
私は海だか湖だか、暗くて広い水溜まりの前に佇んでいて、顔も知らない誰かから、「水の底にある船に招待される方法」の説明を受けていた。
その人曰く、船のパーティーには二人一組での参加が必須で、招待されるには二人一組で足を縛って水の中に落ち、もがくことなく素直に意識を手放す必要がある、と。
そうして、水底の船から「さよならの花」と呼ばれる花が一輪、水面に向かって茎を伸ばして咲き、それが無事招待された合図になるのだという。

この時点で「そんな無茶な」という話なのだが、夢の中の私は素直に納得し、パーティーへ参加するパートナーと一緒に足を縛られ、水の中に落とされた。当然息ができずに苦しみ、逃げることもできず、とうとう意識を手放した……というところで目が覚めたのだ(どうせならその「水底の船のパーティー」とやらに参加したかった)。

目が覚めたあと、私はこの夢で感じた神秘さに当時とても興奮していて、これだけはすぐメモに書き留めていた。このメモが光をみることがあるのかは分からないけれど、いつか何かしらのカタチにしたいとは思っている。

◇◇◇

夢は深層心理を表している、というのはよく言われていることだが、例えばこれらの夢が表す「深層心理」とは一体何なのだろう。長年考えてみたけれど、未だに分からない。
わざわざメモに残していないとはいえ、今もなお、みた夢のストックは日々溜まっている。最近は「夢をみないほどぐっすり寝たい」という気持ちの方が強いけれど、毎日みる夢というのもそうそうない体験かもしれないので、治療が始まるまでは、この状況をもう少しだけ楽しもうと思う。

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