香港競馬24-25 前半戦展望
来週13日に行われる沙田トロフィー(G2)から有力馬も多く登場し、24-25シーズンがいよいよ本格開幕、といった感じになってきました。
ということで本日は香港競馬前半戦、路線別の有力馬を紹介していきます。
マイル路線
10.13 沙田トロフィー (G2)
11.17 ジョッキークラブマイル(G2)
12.8 香港マイル(G1)
偉大な王者ゴールデンシックスティが引退し混戦模様です。
Voyage Bubble(ヴォイッジバブル)
6歳、19戦6勝2着5回 レーティング125
4歳時は香港クラシックマイル、香港ダービーの2冠、昨季は1月のスチュワーズカップでG1初制覇を果たした"暫定"マイル王。2度の海外遠征はともに大敗に終わったが、地元ではG1で3着を外さない安定感。沙田トロフィーから始動しますが、ここはトップハンデで苦戦するかも。
Beauty Eternal(ビューティエターナル)
6歳、17戦9勝2着3回 レーティング121
4月のチャンピオンマイルでG1初制覇を果たしたもう1頭の"暫定"マイル王。昨季はG2ジョッキークラブマイルも制した。J.サイズ厩舎所属。こちらも沙田トロフィーから始動。
Red Lion(レッドライオン)
5歳、21戦5勝2着4回 レーティング116
サイズ厩舎もう1頭の主力。まだ重賞勝ちこそないものの、昨季はチャンピオンズマイル2着、クイーンズシルバージュビリーカップ3着とトップクラスに定着した。この馬も沙田トロフィーで始動、ハンデ的に最も有利な立場なので初重賞制覇のチャンス。
Helios Express(ヘリオスエクスプレス)
5歳、9戦6勝2着1回 レーティング102
この馬もサイズ厩舎。昨季は香港クラシックマイル、クラシックカップと連勝するも香港ダービーでは8着に終わり三冠を逃した。おそらく今シーズンはマイル路線をターゲットにするはず。3月から休養に入っているが、すでにバリアトライアルには出走しており復帰は間近か。
このほかにも8歳の古豪Beauty Joy(ビューティジョイ)、7月のClass1マイル戦を圧勝した4歳Chancheng Glory(チャンチェングローリー)も沙田トロフィーに出走予定で、このレースは注目の一戦になりそうです。
中・長距離路線
11.3 ササレディーズパース(G3) 1800
11.17 ジョッキークラブカップ(G2) 2000
12.8 香港カップ(G1)2000
12.8 香港ヴァーズ(G1) 2400
Romantic Warrior(ロマンチックウォリアー)
6歳、20戦15勝2着3回 レーティング133
いわずとしれた現香港王者です。昨季は香港カップ2連覇に止まらず、オーストラリアでコックスプレート、日本で安田記念を制するなど、G1 5連勝の大活躍でした。今季前半戦は香港に留まり香港カップ3連覇を目指し、後半戦にサウジ、ドバイ遠征を予定しています。この路線は誰がこの馬を倒せるのか、この一点に注目が集まるでしょう。
Galaxy Patch(ギャラクシーパッチ)
5歳、12戦6勝2着3回 レーティング119
伸び盛りの5歳馬。香港ダービーこそマッシブソブリンの強襲に屈して2着に終わりましたが、チャンピオンズマイル5着後に臨んだ、ライオンロックトロフィー(G3)、プレミアプレート(G3)でBeauty Joy、Chancheng Gloryに連勝、一気に一線級に躍り出てきました。今季の初戦には沙田トロフィーを選びましたが、この結果次第でマイルへ行くか、中距離路線を歩むか決まるはずです。
Massive Sovereign(マッシブソブリン)
5歳、4戦2勝 レーティング107
移籍後わずか2戦目で香港ダービーを制した新星。ダービー後の2戦は精彩を欠いたがこれは強行軍の影響もあったはず。じっくり立て直されたはずの今季はどのような姿をみせてくれるでしょうか。この馬に関しては距離が伸びてよさそうな感じもあるので、香港ヴァーズを狙う可能性もあるのではないでしょうか。
Five G Patch(ファイブGパッチ)
6歳、25戦2勝2着7回 レーティング105
数少ない香港の長距離砲。香港競馬では2000mを超すレースがほとんど組まれません。そのため香港ヴァーズでは地元馬の苦戦が目立ちます。そんな中でこの馬は、4月のチャンピオンズチャターカップでレベルスロマンスの2着と健闘しました。いまだ2勝と勝ちきれないのが難点ですが、2000m超のレースではトップクラスの力があります。
La City Blanche(ラ・シティ・ブランシュ)
6歳、21戦2勝2着1回 レーティング103
香港には2400mの重賞は3レースしかありませんが、昨季香港馬で唯一勝利を挙げたのが、この馬です。5月のクイーンマザーメモリアルカップでFive G Patchを抑えて初重賞を勝ち取りました。香港ヴァーズでは欧州、日本の強豪が相手になりますが、どこまで食い下がれるでしょうか。
全体的にいま、香港の中距離馬は手薄な感じが否めません。粒ぞろいのマイル路線を避けてこちらに回るという選択をする馬が増えることも、とくにロマンチックウォリアーがいない後半戦では考えられそうです。
スプリント路線
10.20 プレミアボウル(G2) 1200
11.17 ジョッキークラブスプリント(G2) 1200
12.8 香港スプリント(G1) 1200
今季もっともメンバーが充実し、見どころたっぷりなのがこの路線になるでしょう。
California Spangle(カリフォルニアスパングル)
6歳、27戦13勝2着8回 レーティング126
3月にアルクオーツスプリント(G1)を勝って一躍トップスプリンターの座についた。ドバイ遠征前は1400~1600mを中心にG1を勝つものの取りこぼしも目立つ、といった感じの馬だったが、初の1200m戦で新味を発揮しました。帰国後の2戦は連続2着と再び取りこぼしていますが、本腰を入れてスプリント路線に挑む今季はどのような成績を残すでしょうか。
Lucky Sweynesse(ラッキースワイネス)
6歳、24戦16勝2着4回 レーティング132
現香港チャンピオンスプリンター。ここまで重賞9勝うちG1が4勝と圧倒的な実績を誇っています。昨季は4月のスプリントカップ後に故障し、帰国したカリフォルニアスパングルとの対戦はなりませんでした。1200mのG1を完全制覇した22/23シーズンに比べると昨季は物足りない感もあったのですが、故障も癒えた今季、完全復活に期待です。
Ka Ying Rising(カーインライジング)
4歳、8戦6勝2着2回 レーティング119
この2頭を超えてくる可能性を持つのがこの馬です。3連勝で臨んだ沙田ヴァーズで重賞初制覇、今季初戦のClass1香港行政長官盃では、トップハンデをものともせず、圧巻の走りとタイムで快勝しました。そのポテンシャルは底が見えず2強との対戦が待ちきれません。
Wunderbar(ヴンダーバー)
4歳、6戦5勝2着1回 レーティング88
そのカーインライジングに2度先着しているのがこの馬。まだClass2のレースに出走可能なレーティングに止まっていますが、相当なポテンシャルがあるのは間違いないところです。4歳シリーズに進む可能性も十分あるので、前半戦のうちにスプリント重賞には登場しないかもしれませんが、注目に値する一頭です。
スプリント路線にはこのほかにも日本のスプリンターズSに来日した、Victor The Winnerと、Mugen、先日のナショナルデイカップを快勝したBeauty Waves、そのナショナルデイカップはトップハンデもあって敗れたんもののチェアマンズスプリントではカリフォルニアスパングルに土をつけたInvincible Sageと多士済々なメンツが揃っています。
#追記
Lucky Sweynesse(ラッキースワイネス)は香港スプリントを断念したとのこと。調教は再開していましたが、まだ時間がかかるようですね。
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