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Road to 香港ダービー 4歳世代レーティングTOP10 第14回 (1/14)

 先週はクラシックマイル出走に向けてレーティングを加算すべく有力4歳馬が多く登場しました。
 パッキングヘルモードルビーロットヨハネスブラームスの3頭が出走したレーシングクラブカップはルビーロットが3戦ぶりの勝利でレーティングの上積みに成功。
 注目の4歳限定クラス3のマイル戦、白石凹ハンデキャップは最軽量ハンデのドラゴンジョイが最後方から追い込んで勝利、クラシックマイル出走を確定させたかった人気のミックリーは6着に敗れてレーティング上位14頭からは脱落してしまいました。

128 / - Ka Ying Rising カーインライジング(NZ)
100 / - Magic Control マジックコントロール(AUS)
98 / - Wunderbar ヴンダーバー(AUS)
93(+7) / ↑ Rubylot ルビーロット(AUS)
93 / - Packing Hermod パッキングヘルモード(AUS)
90 / - Gorgeous Win ゴージャスウィン(AUS)
90/ - Ramadan ラマダン(FR)
88/ - Full Credit フルクレジット(AUS)
86 / - Divano ディヴァノ(AUS)
86 / - Stunning Peach スタニングピーチ(IRE)
85 / - Bottomuptogether ボトムアップトゥギャザー(AUS)
84 / - Call Me Glorious コールミーグロリアス(AUS)
84(+2) / ↑ Fast Network ファストネットワーク(NZ)
83(+1) / ↑ Johannes Brahms ヨハネスブラームス(GBR)

 クラス2のレーシングクラブカップ(1400m)には、5戦4勝2着1回と完ぺきな成績でクラシックマイル最有力との声もあったパッキングヘルモードが出走してきましたが、11番ゲートと外枠を引き、130lbのトップハンデと苦しい条件でした。
 レースでは斤量の影響もあったのか後方からの競馬、直線は大外に出す厳しい展開となりましたが、セクション3(600-1000m)、セクション4(1000-1400m)でメンバー中トップのラップタイムを記録し4着に食い込んできました。

 諸条件を考えれば上出来の内容ですし、クラシックマイル制覇へ向けての期待が高まったのではないでしょうか。

 勝ったルビーロットパッキングヘルモードと7lbのハンデ差、絶好の2番ゲートと好材料が揃っていたにせよ会心の勝利でした。これで1400mでは5戦3勝2着1回の好成績、レーティングは世代4位タイとなる93lbまで上昇しました。 陣営もマイル戦に自信を見せているようですし、本番でも中心の一頭になるでしょう。

 3着のヨハネスブラームスはハンデ差を考慮するとルビーロットパッキングヘルモードとは若干の実力差を感じる結果となりました。ただ競馬がうまいタイプで、毎回上位に食い込む安定感はありますね。

 4歳のもう一頭、2連勝中だったディヴァノは絶好の位置で直線に向きましたが、脚を伸ばせず8着に終わりました。前走の止まり方を見ても1200mがベストのように感じます。4歳シリーズへは向かわないのではないかな。

1/12 Sha-Tin 7レース レーシングクラブカップ 結果 racing.hkjc.comより


 もう1つの注目レース、クラス3の4歳限定マイル戦白石凹ハンデキャップは並み居る有力馬をサクソンウォリアー産駒のドラゴンジョイ(DRAGON JOY)が大外一気に差し切りました。

  まだクラス4にも出走可能でしたが格上挑戦、大外の14番ゲートということで苦戦かなと思っていましたが、スタート直後に内ラチめがけてダッシュするというプーン騎手の奇策もはまって見事な勝利でした。
 ただここを勝ってもレーティングはまだ70lb、このままだとクラシックマイル出走は厳しいでしょう。

 一番人気のマークウィン(MARKWIN)は2着でレーティングは+3の76lbとなりました。勝って80lb台に乗せていれば本番への出走もほぼ決まり、というところでしたので痛い敗戦です。

 初めてのマイル戦となったファストネットワークは3着に入りました。前走からは一気に400mの距離延長でしたがスムーズな競馬でしたし、1lb差のミックリーに先着したのも評価できます。
 レーティングは+2の84lbとなりましたので、クラシックマイルへの出走はほぼ大丈夫そう。初マイルでこの内容ですから本番でも大いに期待できるのではないでしょうか。

 そしてトップハンデを背負ったミックリー(MICKLEY)は直線スムーズさを欠いた感じもありましたが、案外な内容で6着に終わりました。前走もそうですが、執拗に内を狙うボウマン騎手との相性もどうかなという内容でしたね。あまり馬群に入れていいタイプではないのかも。
 実績は十分ですし、この日もトップハンデを考えれば及第点ではあるのですが、いまいち食い足りない競馬っぷりなのは否定できません。
 クラシックマイルではすべてうまくいけば勝てるかも、ぐらいの立場ですかね。

1/12 Sha-Tin 9レース 白石凹ハンデキャップ 結果 racing.hkjc.comより

 最終のクラス3マイル戦、白田ハンディキャップに出走してきたルーシーインザスカイ(LUCY IN THE SKY)とチャーミングレジェンド(CHARMING LEGEND)は、ここを勝てば一躍本番でも有力候補に、というところでしたがルーシーインザスカイが5着、チャーミングレジェンドは12着に大敗してしまいました。
 ルーシーインザスカイはこのところ130lbを超えるハンデを背負い続けてあと一歩足りないレースを繰り返しています。いまのレーティングは79lbでクラシックマイル出走は微妙ですが、出走にこぎつければ意外と面白い存在になるように思います。

 勝ったのは昇級したばかりの4歳馬エンブレイシーズ(EMBRACES)、この馬も最軽量ハンデでしたので、この次が正念場ですがマイルに距離を伸ばして2連勝ですし、今後が楽しみな一頭になりました。

1/12 Sha-Tin 10レース 白田ハンデキャップ 結果 racing.hkjc.comより



 今週は日曜の沙田でGⅠが2レースの豪華開催ですが、注目はクラス2の2000m。ここはクラシックマイルではなく、その先のクラシックカップ、そして香港ダービーを狙っているであろう4歳馬が登録してきました。

1/19 Sha-Tin クラス2 2000m 登録馬 racing.hkjc.comより

 最も注目されるのはスタニングピーチでしょう。欧州で走った2歳時にはにはGⅠヴィンセントオブライエン国際Sと、クリテリウムドサンクルーで2着と抜群の実績を残し、香港移籍後も昨年6月のクラス3(1800m)をトップハンデの135lbで勝利とこの時点では香港ダービー最右翼といってもいい立場でした。
 ただ今シーズンは初戦が距離不足のマイル戦で5着、中距離戦を求めて出走したハッピーバレーの1800mではナイターにも戸惑い9着と結果がでていません。

スタニングピーチ(STUNNING PEACH)全成績 racing.hkjc.comより

 今回はベストと思われ、香港ダービーの舞台でもある沙田の2000m戦、ある程度の結果は出したい一戦になります。

 もう一頭の注目がロマンチックソー(ROMANTIC THOR)です。こちらも欧州時代はリステッドのディーS(2064m)で勝利と実績は十分、香港2戦目となった年末のクラス2(2000m)では3着に食い込んできました。
 当然こちらも香港ダービーを狙って連れてきた馬ですので、ここは結果を出したいところでしょう。

ロマンチックソー(ROMANTIC THOR)全成績 racing.hkjc.comより

 ほかにも前走で距離を2200mに伸ばしてその素質をようやく発揮したリアルスティール産駒のノイジーボーイ(NOISY BOY)、香港初出走ですが欧州時代にエコノミストが勝ったダンテSで4着のケンブリッジ(CAMBRIDGE (K085))などが登録、そして気になるのがミックリーです。
 先週6着に敗れたとはいえクラシックマイルをあきらめる内容ではなかったはずですが、ここに出走すればさすがに12日後のクラシックマイル出走は厳しくなります。矛先をその先に向けての仕切り直しなのか、そもそもマイルがベストの馬のようにも思いますのでサイズ調教師の意図が気になります。

 最後にもう一頭、クラス3の1400mにはパッキングパワー(PACKING POWER)が登録しています。デビューから3連勝で臨んだ11月のクラス3は鼻出血もあって9着、先月のレースは直前で取り消しとなってしまいました。

パッキングパワー(PACKING POWER) 全成績 racing.hkjc.comより

 グローリーエリート(GLORY ELITE)やマイウイッシュ(MY WISH)にも勝っているように実力は4歳でも有数のものがあります。ここを勝てばクラシックマイルへのギリギリで滑り込めそうですがどうなるか。
 


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