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Road to 香港ダービー2024-25世代レーティングTOP10 第6回(11/12)

先週はレーティング上位馬が多数出走し、ヴンダーバーマジックコントロールの一騎打ちは見ごたえ十分でした。
今週はこの世代の真打ち、カーインライジングがGⅡジョッキークラブスプリントに出走、並み居る古馬の強豪と再対決します。

127 / - Ka Ying Rising カーインライジング(NZ/4)
98 / - Wunderbar ヴンダーバー(AUS/4)
97 / - Magic Control マジックコントロール(AUS/4)
88 / - Gorgeous Win ゴージャスウィン(AUS/4)
87 / - Call Me Glorious コールミーグロリアス(AUS/4)
86 / ↑ Packing Hermod パッキングヘルモード(AUS/4)
86 / - Stunning Peach スタニングピーチ(IRE/3)
85 / - Bottomuptogether ボトムアップトゥギャザー(AUS/4)
84 / - James Tak ジェームスタク(AUS/4)
83 / - Rubylot ルビーロット(AUS/4)
83 / - Glory Elite グローリーエリート(AUS/4)

週末の沙田では、注目のレースが2つありました。

 まずは6レース、クラス2の1000m戦。ここには7戦6勝のヴンダーバーと、GⅢナショナルデイカップ2着のマジックコントロールが出走しました。直線1000mが初となるヴンダーバーに対して、マジックコントロールは香港移籍後この舞台だけを走っていることもあって、ヴンダーバーにとっては難しい一戦になると思ってはいましたが、その通りマジックコントロールに軍配が上がりました。

 残り200mを切ってからは完全に2頭の追い比べとなり、わずかにマジックコントロールが先着しています。ただハンデ差が5ポンドあったことを考えると勝負付けがついた、という内容ではありませんでした。

11/9 沙田6R結果 racing.hkjc.comより

 ヴンダーバーマジックコントロールと比べてもたいぶ大飛びですし、やはりこの距離は忙しすぎたように見えます。次走は間違いなく距離を伸ばしてくるはず。今回の結果でレーティングは+3の98にとどまりましたので、次もクラス2に出走が可能。これで年内に出走する場合の選択肢は増えました。

 勝ったマジックコントロールはハンデ差と、コース経験も生かし切って会心の勝利でした。レーティングは+7の97となりまだクラス2のレースに出走できますが、もう年内に1000mのレースはありません。こちらも距離を伸ばしてくることになるでしょう。12/1のクラス2(1200m)あたりでこの2頭の再戦、ということもありそうです。

 続く7RはレーティングTOP10のうち3頭が出走した、メインレースのパナソニックカップ。

 ここはこの世代以外にも多くの有力馬が出走してきていて、人気は
3.6倍 ボトムアップトゥギャザー
4.6倍 パッキングヘルモード
5.9倍 サンライトパワー(Sunlight Power)
6.8倍 グリーンアンドホワイト(Green N White)
7.6倍 ルビーロット
10.0倍 ヤングチャンピオン(Young Champion)

 という具合に六つ巴の混戦となりましたが、勝ったのはグリーンアンドホワイト。ここが昇級戦で、ハンデが113lbの軽量だったこともあって年上の意地を見せました。勝ち時計の1:20:34は今シーズンの沙田1400m戦では最速。これだけメンバーがそろったこともあってやはりレベルは高かったですね。

11/9 沙田7R結果 racing.hkjc.comより

 4歳世代ではパッキングヘルモードが再先着、最後までしぶとく脚を伸ばしていましたので、距離はもっと伸びても大丈夫そう。クラシックマイルに向けていい経験になったのではないでしょうか。レーティングは+3の86になりました。

 直線いい感じで先頭にたったものの6着に敗れたボトムアップトゥギャザーは、レース後に気管から出血が見られたということで、今日の結果は度外視。また次に期待というところでしょう。

 最近の勢いはナンバーワンだったルビーロットボトムアップトゥギャザーも交わせず前述の有力馬の中では最下位の7着に終わりました。1400mの経験もありましたし、もう少しやれてもよさそうだったのですが、案外でしたね。

 ブラジルGⅠ馬ハーモニーグレート(Harmony Great)は後方を追走しただけの14着、2戦目で前進とはいかなかったシックスパック(Six Pack)と合わせてまだ時間がかかりそうです。


 水曜のハッピーバレーに登場したフルクレジット(Full Credit)は、直線一旦は完全に抜け出したもののゴール前で2頭に交わされ3着でした。前走の大敗からは立て直してきましたが、ドローも絶好でしたしここは勝ちたかったでしょうね。

 先週勝ち上がった馬の中では沙田の9R、1200mを出遅れて差し切ったサヴィブリリアント(Savvy Brilliant)が印象に残りました。スタートが毎回安定しない点が完全されないと、今後弱点になってきますが、終いの脚は迫力があります。いま香港のトレンドになっているToronado産駒というところもいいですし、覚えておきたい一頭です。



 さてここからは今週の展望です。
 
 水曜のハッピーバレー9Rに、10/27のデビュー戦で単勝42倍ながら初勝利を挙げたヤングエンペラー(Young Emperor)、そのレースで2着のロマンチックサン(Romantic Son)が出走。この2頭はかなり力がありそうなので、続けて注目したいです。

 日曜日は改めて紹介する必要もないですが、現在レーティング127で世代トップどころか、香港トップも視野に入っているカーインライジングがGⅡジョッキークラブスプリントに出走。前走はあのカリフォルニアスパングルを相手にしない圧勝でしたが、今回は別定戦で斤量差が7→5lbに減りました。

 2lbぐらいでは優位は動かないでしょうが、カリフォルニアスパングルも叩き2戦目で上積みが見込めますし、前回よりは簡単に勝てないかもしれません。逆にここでも再度楽勝するようなことがあれば、香港スプリントには不動の大本命として参戦することになります。

11/17 ジョッキークラブスプリント登録馬 racing.hkjc.comより

 日曜のほかのレースでは、クラス3の1200mに無敗の大物、パッキングパワー(Packing Power)が登場。ここまで余裕の走りで3連勝、今回はトップハンデ135lbでのレースとなります。現在のレーティングは80。ここを勝てば90手前まで上がることは確実で、いよいよトップクラスも見えてきますので、非常に重要な一戦になるでしょう。

 このレースには
プレスリンク(Press Link) 豪GⅡクイーンズランドギニーで3着、レーティングは75
ディヴァノ(Divano) ブレイブスマッシュ産駒、6戦して2-1-3-0と堅実、レーティングは71
サンダープリンス(Thunder Prince) 豪GⅡスピリットオブブルームS2着、レーティングは66
 など結構な実績のある4歳馬も出走しています。

11/17 クラス3 1200m登録馬 racing.hkjc.comより

 
 またクラス4の1600mを好タイムで連勝してきたファミリージュエル(Family Jewel)がクラス3の2000mに出走、かなり末脚の切れる馬で、ここも順調に勝つようだと香港ダービーでも面白い存在になりそうなので見ておきたいです。いまのレーティングは65、ここを勝てば70を超えるでしょう。

11/17 クラス3 2000m登録馬 racing.hkjc.comより


 そして最後にクラス3の1400m。ここには現在のリーディングトレーナー、ピエール・ン厩舎期待のSiyouni産駒、ヨハネスブラームス(Johannes Brahms)が出走。ジムクラックSで2着がある良血馬でレーティングは76からスタート、バリアトライアルでもまずまずの走りをみせています。
 今季2連勝でレーティングを67まで上げてきたマスターマスターマインド(Master Mastermind)と合わせて注目しておきたいですね。

11/17 クラス3 1400m登録馬 racing.hkjc.comより





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