データの可視化をする前に知っておいてほしいこと
Looker Studioについて
Looker Studioは、データ分析の入り口として最適なBIツールです。
無料で使えて操作も直感的なため、データ分析に挑戦したいけど、どこから始めればいいか迷っていた方にぴったりです。
私自身、全くの無知な状態から、このツールに出会って「こんなに簡単にデータが可視化できるの!?」ととても驚いた経験があります。
そこから学習をはじめ1カ月以内には自分である程度レポートの形を作ることができるようになりました。
私自身、最初にLooker Studioを使い始めた時に感じたことですが、操作自体は比較的簡単です。特に、ノーコードツールに普段から触れている人なら、直感的に使いこなせるでしょう。
しかし、ここで多くの初学者がつまづくポイントがあります。
それは、いざデータを用意してレポートを作成し始めると、思い描いていたようには、データをうまく可視化できないことです(泣)
私も最初はここでつまずきました。
なぜこのような事態に陥るのでしょうか?その主な理由は、「レポートを見て意味のある知見を得られる」というゴールを見失いがちだからです。
つまり、単にデータを可視化するだけでなく、そのレポートから何を読み取り、どのような行動につなげるのかという明確な目的が必要なのです。
この課題を克服するために、Looker Studioでデータ分析を始める前に知っておくべき重要なポイントがあります。
以下では、特に重要な2つの概念について詳しく説明していきます。
現状(As Is)と理想(To Be)の理解
As Is/To Beの理解
業務フローの確認
Looker Studioは、現状を把握するためのツール、すなわちAs Isを可視化するのに非常に役立ちます。
As Isとは、現状の理解のことです。
Looker Studioを用いてグラフを作成するということは、データを可視化して現状を把握したいという目的があるはずです。
一方、To Beとはなりたい未来の状況を指します。
皆さんの業務では、どんなAs IsとTo Beが考えられますか?
少し時間を取って、自分の状況に当てはめて考えてみてください。
1つ私の例を挙げるとするとECサイトになります。
As Is: 現状の月間売上高が100万円、顧客単価が5,000円、サイトへのアクセス数が月間10,000件であることが分かります。これらのデータは、Looker Studioで日々の売上データ、顧客データ、アクセスログなどを可視化することで把握できます。
To Be: 月間売上高を150万円に増加させ、顧客単価を6,000円に向上させ、サイトへのアクセス数を月間20,000件に増やすことを目標とするかもしれません。
まずは上記のようにAs IsとTo Beをしっかり言語化しておきましょう。
そしてAs Is/To Beが決まると、現実と理想のGAPが「問題」=解決したい事柄となります。
この例では、売上高を50万円増加、顧客単価を1,000円向上、アクセス数を10,000件増加させるというGAPが存在します。
そのGAPを埋めるのが施策(行動)となります。
GAPを埋める具体的な施策例としては
売上増加: 新商品の投入、広告出稿による集客強化
顧客単価向上: クーポン発行による購買促進、関連商品のレコメンド表示
アクセス数増加: SEO対策による検索順位向上、SNSでの宣伝活動強化
などが考えられます。
現状と未来をしっかりと言語化したからこそ、GAPが見えてくるのです。
業務フローの確認
Looker Studioは可視化ツールですので、データを直接用意することはできず、社内のどこからかデータを調達してこなければなりません。
さらに、毎回データを手動で集めていては、時間や手間だけがかかってしまい、レポートを作る費用対効果も落ちてしまいます。
効率的にデータを集めるためには取得の自動化もセットで行うべきです。
そのために必要に絶対的に必要なことが業務フローの確認とデータの取得方法です。
例えば、先ほどのECサイトの例で考えると
売上データ: 受注管理システムから日次で売上データを取得し、CSV形式で自動ダウンロード
顧客データ: 顧客管理システムから顧客情報、購入履歴などを月次でCSV形式で自動ダウンロード
アクセスデータ: Google Analyticsと連携し、日々のアクセス数、アクセス元などを自動取得
といったように、データの取得をどのようなタイミングで行うか、どの形式でダウンロードできるか、すべてのデータについてまとめておく必要があります。
スプレッドシートであれば、GAS(GoogleAppsScripts)やRPAを使いデータの取得の自動化まで可能です。
まとめ
Looker Studioで現状を把握し、現状と理想のGAPを明確にすることで、データに基づいた具体的な改善策を講じることができるようになります。
レポートを作る前の準備に時間をかけるようになったことで私自身も完成度がかなり高くなったと感じています。
やみくもにレポートを作成せず、意味のあるレポート作りを心がけていきましょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?