【脚本】かの日。その後。②

公演予定の無い脚本の下書きのようなモノをダラダラと載せてみてます。
連載形式で行きたいので今回は2場を想定としたパートです。
※使用ワード等、人によってセンシティブに思えるかもしれませんのでご了承下さい。
※下書きのようなモノでも有りますので文章上至らない点があるとは思いますがどうぞ暖かく見守ってください。

かの日。その後。①はこちらから

https://note.com/flyinguma72/n/nf7a6137b7c0a

２場

D　あの痛ましい災害から今日で丁度一年です。被災地の新宿では復興の兆しが見られたモノの、人々の心の傷が癒える日は来るのでしょうか。被災地には多くの人が訪れ、被災者に祈りを捧げています。中継です。

B はい、今日2021年7月23日はあの痛ましい出来事から丁度一年と言うことでですね。こちらには献花に訪れた人々が大勢集まり被災者に祈りを捧げています。

D 田中さん

B はい。

D どうですか？

B はい？どうとは。

D なんと言いますか。その。また出そうですか？

B 出そうですか？って何が？

A 怪獣。

B あ、はい。今のところ天気も良くそう言った。そうですね。雰囲気は特に無いですね。

A その、田中さんはこれから、またどこかで出ると思いますか？怪獣。

B 僕、ですか？えーそうですね。怪獣は

C 怪獣ならいるだろうがよ

B すみません今ちょっと撮影中でして。

C 怪獣ならまだいるだろうが。

A 丁度いいじゃないですか。被災者の方にもお話を聞きましょうよ。

B あ、はい。お父さんもここで被災されたんですよね？

C 被災者っていうんじゃねぇ。俺たちは被害者だ。

B たしかにそう言うお考えもありますが、怪獣災害ですし。

C 怪獣災害なんかじゃねぇよ。ちゃんとした加害者だっているじゃねぇか。あの、石堀とかいうヤロー。

B いや、彼はウルトラマンとして怪獣を

C ウルトラマンだなんてオメェらが勝手に呼んでるだけだろ？あんなの怪獣とからねぇよ。

A 何言ってんだ！彼は僕達を守ってくれたヒーローだ！

E そうだ！国も守ってくれないなか彼は守ってくれたんだ！

C うるせぇ！怪獣とプロレスなんてしやがって！新宿がこんなにボロボロなのはあいつのせいじゃねぇか！

A いやそれは怪獣を倒すためだろ。

E 彼がいなかったら怪獣は倒せなかったんだ。

C あークソっ。話にならねぇ。おい、お前はどうなんだ。

B は？

C どっち派なんだ？

B 僕ですか？

A 報道の人間なんだからこっち派だろう。

C オメェらは黙ってろ！

B 木村さん

A はい。

B 僕個人の感想を述べてもいいですか？

A  OK？大丈夫だそうです。

B 僕個人としては。こっち。お父さん派です。

C おう、オメェわかる口か？？

E マスコミがそんなこと言っていいのか？

B たった今僕はマイクを置いたここからは個人だ！

C おう、兄ちゃん、オメェカックイイなぁ。

B 僕は被害者じゃぁ無い。被害者遺族だ！ウルトラマンなんてたいそうな名前を使う必要なんてない！いい？たまたま人型ってだけであんなのどう見てもおかしいでしょうよ？確かに怪獣とは戦ったけども、ビルだってぶち壊しまくるし、知ってます？あれ、大勢の人を踏んづけたんですよ？ぺしゃって。それで、それで。ウチの嫁は、ウチの嫁は…

C あんちゃん、大変だったんだなぁ。

B 第一ヒーローだって言うなら来るのが遅いでしょうよ！4時間って！４時間遅れてくるヒーローがいますか？

A それに関しては彼がインタビューで。

B あれは人の皮をかぶった怪獣ですよ。日本にウルトラマンって言う文化があったから呼ばれてるだけです。（マイクを持つ）あんなのに今も税金が使われているなんて僕は納得がいきません。

C マイク持ったら個人じゃなくなっちまうよ。

D えー人々の心に残った傷はかなり根深そうです。以上ニュースでした。

続きは随時別記事にして更新予定です。
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