心つづれおり〜23 アラジン〜

2018年3月6日のソワレ公演。アラジン(以下ALD)は、開幕から大人気の作品です。何度か観劇遠征の予定に組もうとしてもチケットが取れず、ようやく観劇が叶いました。

劇団四季のキャストスケジュールは、毎週月曜日に発表されるため、事前にキャストを確認してチケットを購入するのは困難です。これは、劇団四季の「作品主義」によるところではありますが、一観客としては複雑な思いもあります。私の観た回も、当初、アラジン役だけが「未定」となっておりドキドキして発表を待ちました。

ALDは、子どもの頃に映画館で観た唯一のディズニーアニメーションです。(子どもの頃の映画館と言えば、春のドラえもん祭りや盆と正月の寅さんがメインでした。勿論これらも大好きな作品です)記憶にあるディズニー作品はALDくらいで、前回綴ったLKの観劇以降、あらためてディズニー作品に触れ、新鮮な感動がありました。

舞台版ALDは如何に、と大きな期待を抱き劇場へ。真っ先に向かったキャストボードには、アラジン海宝直人、ジーニー瀧山久志、ジャスミン岡本瑞恵のお名前が。海宝さんは、劇団四季の劇団員ではなく外部キャストとして出演されているので、非常にレアな出演とのこと。また、瀧山さんや岡本さんはCDにもなっているオリジナルキャストです。「凄い、本当にこのキャストで観られるんだ!」心の中で叫びました。

舞台は、始まったら信じられないほど秒感覚で終わってしまいました。余りに気持ちが高揚したからか、観劇直後なのに細かな記憶がなく、「最高!素敵!幸せ!」という言葉が身体中を巡っていました。

子どもの頃の映画館での記憶が、時を経てアニメーションから実写になって再現された。劇場では、アラジンもジーニーもジャスミンも実在していました。海宝アラジンは、アニメーションのキャラクターそのままに心優しい「ダイヤの原石」そのものでした。瀧山ジーニーは、自在な声でお茶目なジーニーを完璧に表現しており、岡本ジャスミンも芯の強い聡明なジャスミンの雰囲気に溢れていました。もう魔法にかかったような感覚。劇場がアグラバーだったのです。これが「衝撃の観劇体験」となり、時が経つほど鮮やかに感じられます。

この観劇後、どうしてもまた観たくてチケットを探しましたが、結局入手できませんでした。この経験から、観劇遠征の際には、まずALDを予定に入れるようになりました。(このチケットも9か月前から予約しており、ALDは直前で取れるのは奇跡だと痛感)そして、今までに、このキャスト以外では、島村幸大さんや小林唯さんのアラジン、三井莉穂さんのジャスミンを観ることができました。

チケットがあれば、劇場でいつも味わえたあの世界。今は、いつも通りのことが叶わない世界です。しかし、再びかつてのような観劇体験を・・・、とALDからもらった感動の記憶を胸に願う日々です。




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