三重県 鈴鹿川水系(御幣川・他)鮎探しとアマゴ釣り
漁協が解散し、無料で釣りができるようになった鈴鹿川へ、鮎のルアー友釣りができないか、ポイントの調査に行ってきました。
鮎止めの(?)鈴鹿川第二頭首工
色々と調べてみたところ、鈴鹿川第二頭首工が、海から遡上する鮎が上流へ登れない障壁となっているとのことでした。
逆に言えば、第二頭首工より下流であれば、鮎が遡上してきている可能性があります。
頭首工近辺は立ち入り禁止のため、少し下流から様子を見ます。
なお、頭首工により鮎が遡上できないという情報でしたが、よく見ると、魚道は整備されているようです。
残念ながら、鮎の姿は確認できません。というか、物凄い砂の堆積です。
鮎がいる川なら、少なくとも岩や護岸の周辺、テトラポット周辺でキラキラしているのが見えますが、魚の気配さえありません。
鮎の産卵場だった(?)安楽川との合流点
少し上流に移動して、安楽川との合流点付近にやってきました。
情報によると、昔、この近辺には、小石で埋め尽くされたザラ場があったようで、鮎の産卵場所となっていたようです。
・・・砂しか見当たりません。岩など一個もない。
私は昔の鈴鹿川の様子を詳しく知りませんが、おそらく、川全体で50cmぐらいの砂が堆積しているのではないでしょうか。
漁協解散後も、投網で鮎を取っている情報を見たことがあるので、どこかには鮎がいると思われます。(かなり下流かも?)
なお、私が鮎の生息状況に関して調べたサイトは、国交省、河川工事事務所、個人のサイト(例:鈴鹿川のアユを考える研究会、鈴鹿川の川づくり運動(閉鎖?)、国交省鈴鹿川水系河川整備計画 など)でしたが、個人サイトは、おそらくプロバイダーの無料サービスを使って見えます。
こういった個人サイトは、どんどんサービスが終了し、閉鎖されていきますので、アーカイブが必要かもしれません。中には貴重な情報が含まれていることがありますので。
かつて鮎が釣れた場所(放流があった場所?)
漁協の放流場所=鮎が付きやすい場所という意味で、調べた限りで鮎が釣れていた場所をご紹介します。
加太川と鈴鹿川本流合流点・・釣り専用区があった。過去の鮎の友釣り釣行記録は、ほぼこの川。岩も多い。天然遡上があれば、最有望ポイントか?
御幣川・・かつては大鮎が取れたらしいが、多分、ここまで鮎は登ってこれない。
安楽川(石水渓)・・こちらも大昔は大量にいたらしい。
この中で、唯一期待できそうなのは加太川。
動画には出てきませんが、川底の岩、岩盤が残っており、鮎やアマゴが棲息できそうな環境が残っています。
しかし、下流部に複数の落差工や堰堤があるようで、天然の鮎が遡上するのは難しそうです。
アマゴを探す旅に出る
アユは諦めて、アマゴを探すことにしました。その昔、伊勢神宮に奉納する鮎を獲っていたことでも有名な、御幣川。
漁協解散後も、この川だけは、観光及び登山関係者による、アマゴの放流が行われています。
川は、岩山を縫って流れる、結構本格的な山岳渓流で、車高を低くしている車などは近づくのは難しいかもしれません。
また、観光客向けに、川に入る道が何か所か整備されていますが、場所によっては結構危険な山道になっており、小さいお子さんを連れて行く際は注意しましょう。
なお、下流域には石灰石の採掘工場があり、基本、川が白く濁っています。工場より上流でないと、釣りは難しいかもしれません。
安全に川に入れるのは大変ありがたいのですが、釣り人も川遊びの人達も、たくさん川に入っていそうです。
渓流に入った率直な印象は「綺麗」
水に足を入れた率直な感想は「ぬるい!」
まだ6月上旬ですが、ちょっと水温が高め。鈴鹿山脈は温泉が湧く場所もあるので、地熱が高いのかもしれない。
しかし、渓相も水の透明度もかなり良く、イワナが釣れそうな雰囲気があります。
しばらく釣り上がりますが、全く反応がありません。
観光・登山関係の事業者団体による放流が、定期的に行われているはずですが、再生産にまでは至っていないのかもしれません。
なんとかアマゴを釣り上げる
ピチッとした極小のあたりを合わせると、魚が飛んできました。
粘ってなんとか1匹。とりあえずいることはいるようです。
なんとか、割といいサイズがヒットしました。ヒレが綺麗。
放流魚の生き残りかと思いますが、これぐらいの魚がコンスタントに釣れるなら、通う価値があります。
しかし、その後はパッタリと反応せず。
足跡が見られるので、午前中に先行者が釣った可能性がありますが、チビさえ全く反応しないということは、魚の数自体が少ないようです。
幸か不幸か、カワムツやタカハヤ、オイカワさえ姿が見られません。
魚が壊滅するような、大水が出たのかも?
川の雰囲気は素晴らしい。また、上が割と開けた渓相なので釣りやすい。
しかし、しばらく進むと、切り立った岩肌と淵があるポイントへ到達。入渓点から、多分300mも進んでいません。
大物の予感がするポイントですが、お察しの通り。釣り人全員が攻めてそうで、全く反応なし。
この淵は、左から巻けそうでしたが、これまでの釣果を考えると、上流にパラダイスが広がっているとは考えづらく、引き返すことにしました。
このまま釣り終了でも良かったのですが、入渓前、駐車スペース近くを流れる細流が気になっていたので、ついでに入ってみました。
鮎止めの滝の上流にある支流
水の色が明かにワンランク上の透明度をしており、岩魚の雰囲気がプンプン漂います。
しかし、この日は残念。日没が迫っており、橋から30mほど釣ってみて断念。暇な人は探検してみてください。
練習用にはいい川だ
総じて、真面目にアマゴを狙うにふさわしい川かと言われたら、微妙です。
ただし、游漁証が不要であること、アマゴがいないわけではないこと、駐車スペースや公衆トイレがあること、なにより、川と水が綺麗なことを考えると、フライフィッシング入門者の方が(釣れる数はともかく)練習するには良い川だと思います。