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渓流域に棲息する「尺イワナ」 割合は全体の3%?!

#29|フライフィッシング/FlyFishing

とある釣り雑誌に興味深い記事が掲載されていたので紹介したい。

つり人の2019年10月号に「尺イワナはふうの川にもいる。釣り人が知らないイワナのヒミツ」と題した内容で、調査・研究から導き出された結果が掲載されていた。

イワナを敬愛する皆様にむけて、その内容を以下に抜粋する。

■ごく普通の渓流にも大イワナ(50㎝)はいた
■平均的にみると、栃木県の渓流漁場では「尺イワナは約3%」
■その9割方がオスのイワナ メスよりもオスが長生きしているためと考えられる
■メスはオスよりも卵に栄養を取られるため、死亡が多いのだろう
■よい川ほどメスが比較的多く、ダメな川ほどオスが多い
■大型ほど釣られやすかった。全体的に見ると大型だからといって賢いわけではないようである
■口を使わない魚にどう食わせるかを考えるよりも、大イワナにあたる確率を考えたほうがよさそう
■流れの中を自然に流すことよりも、ゆっくりと底近くを流したり、障害物周辺を積極的にねらったりしたほうが釣果を伸ばせられると考える
■渇水より増水のほうが釣られやすく、水温は13.4℃がピークで、それよりも低くても高くても釣られやすさが低下した
■季節が進むほど釣れなくなると感じる。それは個体数が減ってくることや、夏季の高水温の影響のようである
■強い漁獲圧にさらされ続けた渓流魚の個体群では、遺伝的に警戒心が強い個体が多くなり、小型化する報告がある
■メスの大イワナをリリースすれば質が高い卵をたくさん産んでくれることが期待できる。オスの大イワナをリリースすれば、大きな個体ほどメスをめぐるオス同士の戦いに勝つので、大イワナの遺伝子をたくさん残してくれることが期待できる 
出典:つり人(2019年10月号)

「そうそう」と納得する結果もあれば、「へぇ~」と驚かされる内容もあり実に興味深いのだけど、ボク自身、渓流で40㎝や50㎝級の大イワナには出会ったことがない。イワナを語るにはおこがましいが、自身の経験をふり返ってみると、尺イワナを釣りたければ、それなりに川を選択する必要があると思う。イワナがしっかりと育つ豊かな環境であることはもちろん、ロープレッシャーな上流部や竿抜けポイントなどなど。逆にしっかりと管理された有名河川もポテンシャルを秘めていることはいうまでもない。

ベストシーズンは川の標高などにもよっても異なるが、ドライフライで釣るなら私的には初夏から盛夏が一番良い気がする。増水から少し落ち着いた水量で、やっぱり笹濁りがいいかな。良いイワナは良い場所でエサを食べて大きくなっているのだから、やっぱりそんな場所がベストポイント。例えば淵からの流れ出し、少し狭まった厚みのあるゆっくりとした流れとか…。釣り人に見えていないだけで大イワナは居る。

それにしても本当に尺以上のイワナが3%しかいないのであれば、大イワナは簡単には釣れないということ。釣り人のエゴであることは承知のうえ。少しでも大きなイワナを釣りたいと思うのであれば、釣り人自身が魚を残し、守っていく意識をもっともたないと。それにはやっぱりキャッチ&リリースが必要不可欠。良い魚こそリリースしなきゃね。

FF.BUM(エフエフドットバム)
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Profile
1979年生まれ。2007年に新潟県上越地方に移住。自由と孤独を愛する西洋式毛鉤釣師(フライフィッシング)。いかにして豊かな人生を歩むか、模索の日々を邁進中。

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