終わり良ければ全て良し
#20|フライフィッシング/FlyFishing
2017年6月18日/新潟県上越地方
新緑の季節に高まる渓への期待。
ブナ林を抜け谷へと降りると、そこに待ち受けていたのは、流れに蓋をするかのように覆いかぶさった大雪渓。
その隙間から水しぶきをあげて轟く雪代に、恐怖心が芽生えた。
挙句の果ての決断は、潔く引き返すことだった。
今年は雪解けが遅い。
仕切り直して川巡り。
期待を詰め込んだフライボックスを開封したい。魚の顔が見たい。そんな募る思いに動かされ、数年ぶりになじみのカーティスクリークに足を踏み入れてみることに。
渓観、水量、川幅、水の色・・・すべてが理想の流れ。
水温11℃。居るならここ。
そんな流れにカディスパターンをのせると、やっぱり出た。
ロッドの曲がり、強く激しい抵抗から、姿を見せずとも尺ものと察知できた。
スキニーな魚体ではあるものの幅広く力強い尾びれ。どおりで引きが強いわけ。
優越感に浸るこの時間は毎度のことながら、何とも言い難い至福のとき。
引き返す勇気と適所の見極めが冴えた釣行。
どんでん返しの逆転満塁ホームラン。終わり良ければ全て良し。
平場では立葵が咲き誇り、紫陽花が色づき始めた。
そろそろ梅雨の気配。
盛期の訪れは、もう少し先になりそうだ。
FF.BUM(エフエフドットバム)
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Profile
1979年生まれ。2007年に新潟県上越地方に移住。自由と孤独を愛する西洋式毛鉤釣師(フライフィッシング)。いかにして豊かな人生を歩むか、模索の日々を邁進中。
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