季節の変化と共に変わる心境 ~夏の風物詩を見て~
徐々に気温が下がってきた今日この頃。
気がつけば、虫の音が変わっている。声が高い。
洋服店はガラッと秋色に変わっている。
秋の訪れを感じる。
それでもまだ、夏の風物詩が目に映る。
季節の変わり目だからだろうか。
夏の風物詩に対する心境が変わりつつある。
例えば
アブラゼミ。
お腹の白黒模様が苦手で、あまり好きではない。
8月後半の夜見かけたとき。
電柱の前で、お腹を出して転がっていた。
街灯に照らされ、誰にも踏まれずにいたアブラゼミ。
よく見ると目が丸くて、小さくて可愛い。
動いていないのに、生き生きとしていて綺麗だった。
もう天国に行ってしまったのかな。
何故か、嫌な感情は湧いてこなかった。
落ち着いた気持ちで、温かく見守っていた。
そっと「お疲れ様」と声をかけ、その場を去った。
他にも。
強くて優しくて温かい花。大好きな向日葵。
9月の始め、渋谷の公園の一角で見た。
手を伸ばしても届かないくらい背の高い向日葵。
すでに枯れていて、首を下げて種を実らせていた。
その姿は堂々としていた。
花びらをつけていないのに、安心した。
「実りの秋」が来たからだろうか。
見るだけで心がわくわく。入道雲。
これはついこの前見た。
いつもよりぼんやりとして目に映る。
普通の雲へと溶けていきそうで、儚げで。
次見られるのはいつだろう、と名残惜しくなった。
書いていると、夏の風物詩に対して愛着が湧いていることを実感する。
ああ、変わりゆく季節と心境。
季節の変わり目を美しく感じる。
最後に7月後半に群馬県で撮った、向日葵の写真を載せます。
夏だったなぁ。