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FLUXとは一緒に事業を進めているという感覚。経営戦略からAI活用まで、SBI証券における本質的な支援の形
FLUXは「日本経済に流れを」をミッションに掲げ、テクノロジーと専門人材の力でオペレーション効率を高めるサービスを提供しているスタートアップです。その中で企業の事業推進を伴走型で支援するサービスが「FLUX Insight」です。
FLUX InsightはDXをBX (Business Transformation) と TX (Technology Transformation) の2つの領域で支援しており、戦略設計のみならず、戦略実行にまで踏み込み、成果にコミットした支援を提供。さらに効率的な支援を行うための自社プロダクト開発も行っています。
現在FLUX Insightでは、株式会社SBI証券が抱える様々な経営課題の解決を伴走支援。グループ企業の成長戦略立案や新部署立ち上げ、AIやデータ活用の戦略立案など、幅広い領域における経営課題の解決を支援しています。
そこで今回は本案件を担当するFLUX 執行役員 兼 DXソリューション本部長の酒井 芳樹と、シニアマネージャー兼アカウントリードを務める水野 裕介が、SBI証券 専務取締役 リテール部門長の小川 裕之様と、戦略事業推進部長 アライアンス推進室長の稲場 浩紀様に、どのような課題感から今回の取り組みに至ったのか、またFLUXの支援内容や成果についてお伺いしました。
FLUXは我々の求める動き方をしてくれる。幅広い経営課題を解決してくれるパートナー
酒井:FLUXでは小川専務のもとに集まる様々な経営上の重要課題について、伴走支援の形でご一緒させていただいています。今回はあらためて、これまでのお取り組みを振り返りたいと思うのですが、まずは小川専務の管掌領域とFLUXにご相談いただいた背景を教えていただけますか?
小川様:私はリテール部門全体の管掌しており、認知獲得からブランディング、口座獲得、アップセル/クロスセルまでネット証券ビジネス全体を広く統括しています。商品組成部隊から販売部隊まで複数の部署にまたがった組織横断的な案件も多く、経営課題に直結する重要なプロジェクトを多く管轄しています。
その中で、常態的にリソース不足であることが課題としてあり、これまでも様々なコンサルティング会社に支援に入っていただいていました。ただ、一般的なコンサルファームはチーム単位でプロジェクトに参画する形のため、ノウハウが社内の知見として溜まっていきません。
また、我々が直面する経営課題というものは、戦略領域から、マーケティング、人材獲得まで本当に様々です。そうした状況に対して、どんな領域でも対応すると話されるコンサルファームは過去にもあったのですが、実際にはそうした飛び石のように存在する案件を進捗させられない会社もありました。
社内に知見を溜めつつ、様々な経営課題を解決していけるようなパートナーはいないものかと考えていた中で出会ったのがFLUXでした。そして実際にFLUXの方々とお会いして感じたのは、相性が合う会社だということです。当社はスピード感を持ってコミットすることを求める文化があるのですが、FLUXのコミュニケーションは必ず「いつまでにこれをします」というのが明確で、我々の求める動き方をしてくれるだろうと感じました。
もちろん、実際に取り組みを始めてみない限りは、我々が期待する動きができるかどうかはわかりません。ただ、そうした相性の良し悪しが大切だと考えていたため、まずは一緒に動いてみて、期待外れのようであれば3ヶ月でお取り組みを終了すればいいといった感覚でした。
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水野:実際にプロジェクトを進めていく中で、FLUXに任せても大丈夫だと感じたのは、どのような理由からですか?
小川様:これまで支援に入っていたコンサルファームとは違い、FLUXはAI領域や採用領域といった尖りを持ちつつ、ベースの能力が高く、幅広い経営課題に対応できるということが1つのポイントでした。
どのコンサルファームも課題解決能力やロジカルシンキングといったベースとなるスキルは当然ながらお持ちであると思います。しかし、FLUXは経営戦略立案のような案件だけでなく、たとえば “AI活用” といった案件も「できます」と答え、実際に案件を進捗させることができるのは驚きでした。
できますといっていても、なかなか、経営戦略からAI活用までできるコンサルファームは少ないでしょう。FLUXには実際に、AIを活用した業務改革案の具体化や、AI活用を推進するためのデータ基盤の設計検討なども進めていただきました。
そのため、はじめは1つの案件からスタートしたにも関わらず、いまでは10個程度の案件を並行して支援いただいています。口座獲得や取引拡充といったマーケティング領域から人材採用や、データ/AIの利活用、開発プロセスの変革に至るまで幅広いプロジェクトを任せられているのはFLUXだからこそだと思っています。
稲場様:対応領域が広いことはもちろん、柔軟にこちらが求める動きをしてくれるというのもFLUXならではだと思っています。たとえば一般的なコンサルファームであれば、追加で何かを依頼したいと思うと、追加費用をどうするか、どういったスコープで動いていくかといったことから話し合わなければならず、なかなかスピード感を持って取り組んでいくことができません。
しかし、FLUXの場合は自分たちから「他に何かありませんか?」など常に我々の課題を拾いに来てくださり、その時々で変わっていく対処すべき重要な経営課題に対して、即座にアクションしてくださるのはとても助かっています。
水野:おっしゃる通り、一般的なコンサルファームであれば、スコープを定め、定めたスコープに従って動いていくケースが多いと思います。しかし、FLUXでは大事なことにフォーカスをするという “80/20” をValueのひとつとして掲げており、ご支援させていただく中でも課題の重要度合いや優先度から、いまフォーカスすべきことは何かを考えて動いています。
そのため、今回も様々なプロジェクトを担当させていただき、どれもハイレベルな経営課題を並行して扱っていますが、新たに優先すべき課題が出てくれば、優先度の調整を行い、各関係部署と連携させていただきながら価値提供することを大切にしてきました。
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FLUXは事業家たちによって立ち上げられた事業会社。事業を前へ進めていくということを大切にしている
酒井:その他、実際のお取り組みを通じて、一般的なコンサルファームとの違いを感じる点は何かありましたか?
稲場様:プロジェクトマネジメントは、他社との大きな違いのひとつだと感じています。実際にプロジェクトを進めていく上では様々な調整が必要であるため、依頼する側としてはそうした推進力の部分を期待しているわけです。しかし、一般的な他社は丁寧にまとめられた資料をつくれても、実際にプロジェクトを進めていくところまで期待通りにいかないこともあります。
一方でFLUXは、現場の社員たちの間に踏み込み、自律的にすり合わせまで行った上で、様々な段取りを組んでくれたりと、現場を引っ張ってプロジェクトを前へ進めていっていただけます。そうした1から10まで任せられるコンサル会社というのはなかなかなく、我々としては実務面でも非常に助かっています。
そして現場の社員ともうまくコミュニケーションを取っていただき、信頼関係を築いていくことでより現場からの情報を吸い上げ、それらの情報をロジカルに整理した上で「どうしますか?」と最終的に判断するだけでいい状態で持ってきていただけることは、大変ありがたく思っています。
他のコンサル会社は “企画することや意見すること” が仕事になっていることがほとんどですが、FLUXは一緒に事業を進めているという感覚で、とても信頼できるパートナーです。
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水野:私たちとしても、事業を前へ進めていくということを大切にしているため、ある意味で御社の社員のひとりとして、様々なプレイヤーの方々と一緒に事業を進めていくということを意識してきました。
実際に新組織立ち上げプロジェクトの際には、数あるベンダーやコンサル会社の一部ではなく、御社側に立って案件全体をコントロールする立場で関与させていただきました。また、今回私自身も御社の社員と同じフロアに常駐させていただいているため、案件の進捗や意思決定の過程を間近で追うことができており、心理的にも御社の一員であるという意識が非常に強くあります。
酒井:そもそも、FLUXという会社自体が熟練のコンサルタントが立ち上げた会社ではなく、事業家たちによって立ち上げられた “事業会社” であるということが大きなポイントだと認識しています。
常にROIを意識して事業や人材に投資をしながら現在進行形で事業を推進してきていますので、「コストを投下しているのに事業を前へ進められていなければまったく意味がない」という考えを私たちは強く持っています。
そして、この考えに共感したメンバーが集まり、日々切磋琢磨している環境であるため、当然ながらお客様に対しても同じ考えを持って向き合うことが、もはや私たちにとっては当たり前の価値観です。
こうした自分たちの事業を推進していく上で得た知見やノウハウをパッケージ化しているのが、FLUXのコンサルティングです。あくまでも、事業を推進していくこと。それがFLUXらしさの原点であり、事業推進者たちの集まりとして、お客様に向き合うというのが私たちの特徴だと考えています。
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FLUXが入ればノウハウや知見が吸収でき、事業だけでなく組織としても成長していける
水野:あらためて、これまでのプロジェクトを振り返り、どういった部分に価値を感じていらっしゃいますか?
稲場様:本当に様々な領域を支援いただいておりますが、たとえばシステム部門でのエンジニア採用に関しては、エントリーが従来の10倍以上と大きな成果に繋がっています。それはFLUXが自社でエンジニア採用を行ってきた中での勝ちパターンを当社の採用においても展開してもらった結果です。転職エージェントとのコミュニケーションまで含めて、現場に入り込んでいっていただき、私自身も多くのことを学ばせていただけたと思っています。
小川様:事業を前へ進めていくということだけでなく、そうした学びに繋がっていることも価値のひとつとして挙げられると感じています。冒頭で述べた通り、一般的なコンサルファームのようにチームでプロジェクトに入られてしまうと、私たち側には何も知見は溜まっていきません。
しかし、FLUXはチーム単位ではなく、プロジェクトマネージャーであったり、ファシリテーターであったりと、毎回求めるポジションが変わる中、FLUXはどのポジションにも入っていただき、我々の事業を前へ進めていきます。
そのため、現場としてはFLUX自体が事業を推進してきたノウハウや知見を吸収できる機会が多く、事業だけでなく、組織としても成長していける取り組みで、そうした点も一般的なコンサルファームとは違うと感じさせられました。
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水野:私は以前コンサルファームに勤めていましたが、FLUXで働いていると、 “コンサルファーム” という感覚は一切ありません。あくまでもFLUXは事業会社であり、その中でお客様の事業推進をやっているという感覚です。コンサルファームに勤めていた際に感じていた歯がゆさもなく、本質的にお客様にとっての価値になることに集中できていると感じます。
そして一般的なコンサルファームであれば、アサインする人材を頻繁に変えるということも珍しくありません。しかし、FLUXはコンサルファームとは違い、戦略立案だけでなく、事業を実際に前へ進めていくというところまで踏み込むからこそ、アサインされたメンバーが必然的に1つの案件に長期的に携わり、事業を成長させるために様々なテーマに向き合っていくことになります。
御社とのお取り組みにおいても、常に面白いテーマを与えていただけていると感じており、御社から何か新しいご相談があるたびにワクワクさせられています。
稲場様:本当に片手だけでは収まらないほど、毎週新しいテーマがどんどんと出てくるわけですが、水野さんはそうした新規テーマに非常に前のめりに向き合っていただき、助かっています。
そして私たちからすると、長期的に担当いただけるということも嬉しいこと。過去にも様々なコンサル会社に入っていただいてましたが、担当のコンサルタントが入れ替わるとやはり毎回教育コストが発生するため、現場としてはコンサル疲れが起きてしまいます。これからも水野さんには、事業を進める仲間として一緒に取り組んでいければ嬉しく思います。
小川様:事業をやりたいからコンサルを辞めるという人は、多くいると思います。一方でFLUXは “事業家の集まり” だからこそ、FLUXの社員も充実した仕事ができて長続きするのだろうなと思いますし、期待を込めて言えば、FLUXにはこれからも社員とともに成長していく会社であり続けてほしいと思っています。
水野:これからも “事業を推進させていく” という本質を大切にし、既存の"コンサル"に対するイメージを変え、事業推進の起爆剤としての新しいポジショニングを組織全体で確立していければと考えております。
また、そうした本質的な価値提供を通じて、お客様の事業成長はもちろん、自分たち自身も成長させていき、FLUXらしさをより色濃くしていければと思っています。本日は貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。