安い国ニッポンの一つの要因にやっとメスが入るか
昨日の日中に見た空。鯖みたいです(^^;)
今日、古川法務大臣が「外国人技能実習制度」の見直しの方向性の説明をしました。
この制度の詳細についてあまり詳しくないのですが、
私が「技能実習生」の文字をマスコミで見るときは決まって良くないニュースばかり。
人権侵害事案も最近あったし、待遇が劣悪でそれが引き金となって死傷事件を起こしたり、技術を身につけて母国に帰って活かしていこうという志を遂げられずに無念の帰国をするケース、もっとひどいのは実習先の企業から行方をくらましてしまうケースまであるとか。
その後、一体どうなってしまうのか、、、どこで何をしているのか。
想像するだけで切なくなります。
ひどいことする国だね、日本って。
新型コロナの影響で鎖国状態になったせいで、あてにしていた実習生が入国出来ないから何とかしてくれと受け入れ先企業が政治に泣きついたりする。
それって、そもそもおかしな話じゃないか。
技能実習生は賃金の安い労働力、としか見てないから出てくる不都合でしかない。
希望に胸を膨らませてやってくる人達(日本に来る前に借金してるケースも多いと聞きます)に絶望を味あわせて、その良くない印象を持って母国に帰って日本の悪口を広められる、なんてことが目に浮かんでくる。
とんでもない勘違いをしている人達が沢山いるらしい。
すなわち、
日本の技術力は優れているんだ。
素晴らしい国なんだ。
だから、みんな日本に来たくて仕方ないんだ。
ほおっておいてもどんどん来るんだ。
だから使ってやっているんだ。
これらの間違いに早く気付いて対処しないと大変なことになる。
って言うか、既になっていて取り返しがつかなくなりそうなんだけど。
日本の労働者の賃金が上がらない大きな理由の一つが、安い労働力としての技能実習生。
それによって、コストが圧縮されて商品の価格を低く抑えられている面があるだろう。
本来のコストを正しく価格に転嫁出来ない。だから安い労働力を使う構造の日本。
1980年代くらいからの、安い労働力を求めて製造拠点を海外に移転して、安い労働力を使って利益を生み出していた日本企業。
その国の賃金が上がってくると別の安い賃金の国を求めて転々としていた。
そうこうしているうちに、いまや中国の賃金と日本の賃金に大きな差が無くなってきて、中国企業が日本に進出してきて日本人を雇用する時代に逆転してきているケースが出てきているんだそうだ。
曰く、日本人の労働者の技術が優れているから品質の良い安い製品が作れるから、、、って、本末転倒じゃないの?どこで変わってきたんだ????
給料が上がらないから消費者は比較して安いものを買う。
だから企業は他社よりも高くするわけにはいかないという負のスパイラル。
一人あたりGDPはOECD諸国で19位(2020年)。
韓国に追いつかれて追い抜かれるのも時間の問題。
もう抜かれてるかもしれないけど、、、orz
今回の法務大臣の話。
少なくとも、技能実習生の人権を守って正しく接することは人間としての基本中の基本だろう。
経済界からの抵抗はさぞかし強いんだろうと思う。
法務省には頑張って欲しいがどこまで実行に移せるかが重要。
しかし、まずこれがきちんと実行出来ないようだと、
世界から見放されちゃうよ。
技能実習生だけの問題じゃなく、日本に行ってもこき使われるて賃金が安かったら出稼ぎに来る人がいなくなっちゃう。
目先の利益だけを求めてきた企業。
それのお先棒を担いできた政治家。
安い国日本にした責任はとっても重いと思う。