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割り箸からの脱皮?!

数年前のことです、某焼肉のチェーン全店で割り箸を廃止しステンレス製の箸に移行すると報じられてました。

全国、およそ700店舗以上を展開するこのチェーンで、一斉に使用する什器を変更するというのはかなりの英断でしょう。しかし、チェーン本部の広報によれば、約半年でこの初期投資は回収されるといいます。さらに、全国の700店舗で今まで廃棄されていた使用後の割り箸、ゴミとしての廃棄分が年間で200トン削減が見込まれるというのです。さらに全店導入に先立ち6店舗で試験導入を行いアンケートを実施したところ、軽くて使いやすいと概ね好評であったとのこと。

金属のお箸、というだけで抵抗を示す年代の方がいらっしゃるのではないでしょうか。日本では古来から金属の箸などはありませんでした。金属の箸といえば、お隣の韓国の銀製の箸が思い浮かびます。韓国で古代、なぜこの銀製の箸であったかは想像するに難しくはありません。要するに世情の不安定な時代、飲食物による暗殺を予知するための用具であったからに他ならないからです。銀はわずかの不純物にもすぐに反応し黒ずみます。特に、薬物系の混入物にはたちまちその威力を発揮して黒変します。それがために、側近の試食を経た後にも念を入れてこの銀の箸で薬物反応を確認していたのです。

しかし、銀に限らず金属の箸がいかに使い難いかは、経験のある人には申すべくもないでしょう。その重さと、ものを摘もうする際の滑りに対して非常に不快感を覚える人もいることでしょう。さらに、焼肉など火の元に箸をかざす機会が多い場合、金属が熱を吸収蓄熱し場合によっては唇に火傷を負うことがないとは言い切れないかも知れません。箸は、純な和の木材を主たる材質とするものに限る、というのが私見であります。

割り箸が森林資源の枯渇に影響を与えているというのは、その割り箸を海外から輸入しているからであって、純国内産の割り箸は、すべてが間伐材と端材から製造されていることは周知の事実です。ようするに、この割り箸を製造することは、いま声高々に叫ばれるエコの最たるものなのであります。

捨てられる端材を割り箸に利用する、こんなエコが他にあるでしょうか。ただ、値段が高いのです… よって、ファーストフードや多くのチェーン展開する店屋では、格安の輸入割り箸を使用することになります。素人調査ですが、国内産の割り箸は一膳が廉価版の「元禄箸」でもおよそ5円ほど。これに対して輸入物は一膳が1円を割るようです。これでは輸入割り箸にコスト面では軍配が上がるのも致し方ないでしょう。

しかし、この輸入物といってもそのほとんどが中国からの製品であり、なによりも防腐剤と漂白剤、その他得体の知れない薬品がしこたま振りかけられているらしいから恐ろしいのです。大衆店の割り箸をよく臭いをかいでみると、なんともいえぬ不快感のある異臭が残留しているのが分かります。

割り箸を拒否するのではなく、正当な国内産を使用することで問題はよりよい方向へ進むと思うのですが。割り箸が悪いのではない!

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