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やっぱりおかしい 料理人のネクタイ

以前の日記にフレンチシェフの腕組み写真について書きました。私にとってはあまり印象のよくないポーズなので気になっていたのです。しかし、こんなことよりももっと疑問なことがありました。和食の調理人の方、それも関西出身の日本料理の板前さんの姿なのです。

特に、れっきとした料理屋で修行をされた方は、ワイシャツにネクタイ、その上に白衣を羽織っていることが多いようです。私は根っからの関西人で、ずっと昔からこの料理人の姿を見てきましたのでなんら違和感を感じなかったのですが、他県の方に以前にも指摘されて気がつきました。「料理するのに、どうしてネクタイなの?」

考えれば可笑しいことなのかも知れません。和食の料理服なのに洋のネクタイ、なぜなのでしょう? それも、ワイシャツという完全な洋服の上に和の調理用白衣… 、明らかに不自然です。この指摘を受けてから改めて様々なグルメ雑誌の写真を見直してみると、確かに関東系の調理人の方にはこの「可笑しな格好」をしている方はいないようです。

どうやら京都の老舗の料亭、大阪が発祥の吉兆やその他の高級和食、なだ万などの調理の方がこのワイシャツにネクタイを、いわば改まった調理服姿として位置づけて着用してきたみたいです。(確固たる証拠などはありません。例によって、私の推測です。)

これはしかし、和の白衣に洋のネクタイというアンバランス以前に、衛生面でも好ましくはないと思うのです。白衣やワイシャツは日々交換して着用しているでしょうが、ネクタイは同じものとは言わないにしてもその都度の洗濯はまさかしてないはずです。

看護師のキャップ(帽子)が着用されなくなって久しいです。理由は、非常に不衛生であったからです。白衣の天使として、その象徴的な意味をなす「看護婦の帽子」でしたが、ようするに同じものを長期間に亘り頭部につける上、無意識に頻繁に手で触れることが多いからです。

その不衛生さが問題になり、最近ではほとんどの病院では看護師の帽子は見かけないはずです。で、おなじ理由で和食の調理人のネクタイも、非常に不衛生だと思うのです。

おそらく、制服として貸与されている場合などはなおさらのこと、そのネクタイが使えなくなるまで着用し続けているのではないでしょうか? 個人の私物ネクタイだとしても、クリーニングなどには出してないと推測します。衛生の観点から見ると、これは恐ろしく不潔であります。きっと雑菌の温床となっていることでしょう。

私も今まで深く考えてませんでしたが、このアンバランスな料理服の姿、考え直してもいい時期かもしれません。実際に、最近の吉兆(嵐山本店の場合)や、なだ万の料理長の写真を見るとネクタイに白衣ではありません。誰かが気がついたのでしょうか、このアンバランスと不衛生さに。時代は進みますね。

(画像はイメージです、個人を特定するものではありません。)

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