2023/6/24
今日と明日1ステージずつ、石巻で公演をします。
石巻には初めて来ました。
まだほんの一部分にしか足を運べていないので街や暮らしの全体像は全然わからないですが、「規模が大きい」と感じています。
海鮮丼おいしい!
街並みは「これまで」を感じるし、新しいところは新しい。新しく作られた道や建物や景観が大船渡に見え、ずーっと続く平らな地面が陸前高田に見え、大きな工場が生活のすぐ側でモクモクと煙を出している様が釜石に見えました。
海に向かって真正面に街が広がっているのは、名取の方の地形と重なって、ここは宮城だと思い出した。
三陸のうねうねとした海岸線のことがすき。
わたしはわたしが見たものでしか物を見られないし、話すことができないと実感した。
これまでずっとあった記憶や思いの波長が、石巻で感じる波長と非常に近く、それは予想していた通りだったけど、あまりにも強烈でエネルギーが強い。
今回震災のことを本当に初めてせのびで作品にしているし、わたし個人にとっても震災のことをヒトに話すのは初めてです。
2011年の日々とその時感じていたことを頭の中で思い出すと、そこにはわたし以外の誰かの存在が必ずあって、その誰かについて考えていたことや思っていたこと、そこから生みでた感情のことを思い出します。
ともだちから、今度から羽田で働くよ、ってLINEが来ていた。フィクションは本当になるらしい。
東京、秋田、石巻と一つの作品をやらせていただけること、絶対にわたしの中で大きな宝になる。お客様との距離はどんどん近づいていきます。せんがわ劇場、ココラボラトリー、シアターキネマティカ。その街で、その街の人と一緒に在る建物は、それぞれに美しさがあってその場所ごとに演出を変えられている点も、わたしとしてはすごくうれしい。
まだ、自分の地元で公演をしたことがない。もし大船渡で公演するなら、これか、これかなあと思う作品はあります。
だから今回、三陸の土地で、石巻で、公演できることにグッと心臓を掴まれています。12年分か、23年分の自分と一緒に話す。海や川や平らな土地を見ると感じるようになった、この「おそれ」も一緒に連れて行く。
周りの誰かのことを考え、周りの誰かのことを想う。
ずっとずっと遠くのほうまで届ける思いでつくっています。
演劇ユニットせのび『リバー』をよろしくお願いします。