無名絵師のズル休み
真夜中の雨音と女性特有のアレ
年に数回訪れる「あ。明日休もう。」根拠のない決定事項。
真面目な勤務態度で勤続6年を超え、言いたいことも言える中堅パート。
言えることも増えればそこにのしかかる責任感。
頼まれる仕事は山の如し。それでも上がらない時給。
なんだこのジレンマは。
その分の評価はもらえないから潮時なのかもな…と数秒のうちに出勤したくない理由を探す。
「生理痛が重いので休ませてください」
女性ならではの常套句を最大限の元気のない声で吐き出した。
好きなアーティストの写真を引っ張り出せば、時間は溶ける溶ける。
3〜4時間なんて一瞬。
ただただ自己満の世界に身体中を浸からせて全ての見えてることに蓋をする。
決して消えるわけでもないのにね。
主人のカツ丼
お昼は主人が出来合いのカツを買ってきて卵とじにしてカツ丼を作ってくれた。
食べながら鼻の奥がつーんとして目頭が熱を持った。
それがバレたくなくて炊き立てのご飯が熱いと大袈裟に言った。
食洗機が皿を洗い終わったとピーピー騒いで我に帰る。
雨のせいか外が薄暗くてエアコンがよく効いている。
「夕飯どうしようか」
次男が聞いてくる。
彼はすごい。言葉に出さずとも相手を思いやる事ができるのだ。
自前のエプロンを慣れた手つきで首にかけ冷蔵庫を開ける。
長女は何も話さないけどリビングにいて、次女は宿題に追われている。
鎮痛剤が一瞬の回復を見せるけど今はこのまま元気のないふりをして
この幸せの中でウトウトさせてもらうことにする。
noteを書くにあたって
文章をぽつりぽつり画面に落とすことで自分を知る。
こんな事が言いたかったのかと。その発見の場にしたいと思う。
続けます。
読んでくれてありがとうございました。
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