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自分をつくる手帳

「夢をかなえる手帳術」的なことに取り組んだことが、これまで幾度となくある。古くは佐々木かをりさんの手帳術、熊谷式夢手帳、「7つの習慣」のフランクリンプランナー、野口悠紀雄さんの超整理手帳、その他、もうすっかり忘れてしまったいろいろな人が提唱する手帳術に、数え上げたらきりがないほど取り組んできた。だが、ことごとく、パーフェクトに、続いたことがない。

その結果、手帳をもたなくなった。少なくとも10年近くは手帳を持っていない。もちろんスマホで間に合うからというのが一番大きな理由だが、スケジュールはGoogleカレンダーに入れているし、メモはノートにとる。以前手帳に書いていたような、TODOややりたいこと、目標的なこと(今は目標も立てなくなったが)、もろもろの情報などは、evernoteに入っている。それでなんの不便もない。

それが昨年末、2021年の手帳を買った。しかもピンクという、なかなか自分で手を出さない色の表紙の手帳を。

今はこの手帳をデスクに開いて置いている。そして毎日、せっせと書き込んでいる。

マンスリーのページには予定を書く。といっても、治療とオンラインイベントとたまに行くマッサージの予定くらいしか今はない。

ウィークリーのページには毎日のログをつけている。

・前日の就寝時間と当日の起床時間
・睡眠時間
・体温
・体重
・お風呂(温度、入った時間)
・便通の有無
・朝食、昼食、おやつ、夕食に食べたもの
・その日にした運動
・副作用や体調で気になること

その他、余白のページに先生に質問したいことをメモしておく。

そうやって、年末に退院してから、1日も欠かさず記録をしている。


きっかけは、12月にこの本を読んで著者の講演を聞いたこと。

がんになりやすい生活習慣として、

・運動不足
・睡眠不足(睡眠中はリンパ球ががん細胞を倒す時間)
・不健康な食習慣+酒煙草などの悪習慣
・冷え(がん細胞は熱に弱い)
・笑わない

ということが挙げられていたのだが、自分が全て当てはまっているので、がんになるのはもっともだなあと納得してしまい、そこから改善していこうと決めたのだった。

※ちなみに、がんの原因はいろいろ研究されているが、一部のがんがウイルスに因るとされている以外、明確にエビデンスがあるものはまだ意外と少ない。


上記以外にも、電磁波が体を突き抜けることで遺伝子異常が起こることなども指摘されているので、IHで調理するときはすぐ近くに立たないようにしたり、ノートPCを使うときは電源をつなぎっぱなしにしないようにしたりも、一応気をつけている。


そんな風に、自分の身体を、がんになりにくい生活習慣で立て直し、再発を防ぐとともに、健康的で快適な生活を送っていくために、毎日の記録をつけている。

びっちり埋まった手帳を見返していると、特に食べたものを見ていると、これが数か月後の自分の身体になるわけだから、しっかりしようという気になってくる。抗がん剤の副作用が続く期間はけっこう食事も適当になるが、その期間後のきちんとした食事の記録があると、未来の安心につながる。

これまで一度も、1年を通して手帳を使いきったことがない私にしては、単なる日々の記録であっても、今年こそは、そしておそらく今後も、続けていけそうな習慣になりつつある。


がん患者の人たちと話していると、がんであろうがなかろうが、健康的な生活をすることが大事だよね、という話によくなる。

私自身も、がんになったことで、これまでの人生でおろそかにしてきた健康的な習慣を身につけようと、今している。もし今後再発がなければ(再発をしたとしてもうまく付き合いながら)、他の人よりもよっぽど健康的に長生きする可能性だってある。だって、40代からしっかり生活習慣に気をつけて生活していくわけだから。

そういう意味で、今記録している手帳は、未来の自分をつくる手帳だ。
誰かの手帳術じゃない、自分オリジナルの手帳術だ。

たかだが2カ月半くらいで、noteに意気揚々と書いてしまったけれど、何年もたってから「こんな風に手帳を活用しています。手帳のおかげでこんな風に変わりました」と書ける日を、今から楽しみにしたい。

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大前みどり
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