#33【写真でお散歩】中之島公園のバラ(その2):モダンローズのコレクションが、素晴らしい。

画像1 こんにちは。 前回(#32)に引き続き、大阪の中之島公園にあるバラ園お散歩ジャーナルです。 去年の写真の整理がてら、ご紹介しています。 今回は、個人的に気になったバラなどを中心にしました。
画像2 くっきり鮮やかなバラです。 画家のマティスの名前がついた、”アンリ・マティス” (1995年 フランス・デルバール作出)。形が可愛いです。 マティスの色かどうかは、別として。
画像3 こちらも画家の名前です。 ”エドガー・ドガ” (2003年・フランス・デルバール作出)。ドガの絵に出てくる、踊り子の衣装のようにヒラヒラした感じの花弁です。
画像4 こちらのバラ園は比較的、草丈が低めで、上から眺めるものが多いです。 作出された年代に分けてディスプレイされているところもあって、モダンローズの歴史を見ていると懐かしい気がします。
画像5 アメリカのバラといえば、”ピース”、”ミスター・リンカーン”などを思い浮かべる私は,自分の歴史を感じてしまいます。 このバラは、”LOVE” (1980年・アメリカ・ワーナー作出)。最初にバラを思い浮かべるときは、こんな花でした。
画像6 ”ウイスキー・マック” は、ドイツの作品。(1968年・タンタウ作出)。
画像7 デコレーションケーキ用の口金から絞り出したような、咲き始めのバラ。
画像8 日本にも美しい品種がいっぱいありますね。 ”うらら” (1995年 京成バラ園芸)
画像9 ”マチルダ” 。この花を見て、どこの国を想像しますか? この色合い、ああやっぱり、フランスかと思ってしまいます。1998年 メイアン作出です。
画像10 中之島公園のバラには、フランス、イギリス、アメリカ、日本、以外のものも結構ありました。 一つのブリーダーに偏っていないところが良いと思いました。 舌を噛みそうな名前の、”ユァインネルン・アン・シュロス・シェルフェンシュタイン” は、1892年(!)、 ハンガリー生まれ。 (ゲシュヴィント作出)
画像11 北アイルランドで生まれたバラもありましたよ。 褪せた色が、とっても今風な、”グレー・パール” (1945年・マグレディ作出)
画像12 あれ、イギリスの、「デイヴィッド・オースティン・ローズはないの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。 数は少なめですが、多くのブリーダーのコレクションを持っている、この公園ですから、もちろんありました。 パパイヤ色の花、”パット・オースティン” (1995年・イギリス・オースティン作出)は、目にすぐ飛び込んできます。
画像13 もう一つ、オースティン。 ”ダーシー・バッセル” (2005年)。 デイヴィッド・オースティン・ローズのガーデンが、南大阪にありますから、こちらは控えめのコレクションです。 オースティン・ローズは、花は魅力的だけれど、茎が弱くて花が下にうなだれる、という感じがありましたが、それは過去の話ですね。
画像14 鮮やかなバラ。”ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ” (2000年・フランス・メイアン作出)。接木のせいか、高い位置にあります。
画像15 すぐ上の写真が、モナコの王子の名前にちなんでいたので、お次は、こちら。王室・皇室の方のお名前がついたものの中でも、きっと人気のはず、”ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ” (1999年・アメリカ・キース・ザリー 作出)故ダイアナ皇太子妃に捧げられた美しいバラ。人に捧げる花の名前を新しい品種につけるとき、無理があるなあ、と思うこともありますが、このバラは、故ダイアナ妃のイメージにぴったりだと思います。 綺麗なだけでは。やはり丈夫でないと、その名前は続いていかないんですよね。
画像16 こちらは、”マサコ” (1994年・イギリス・オースティン作出)という名前ですが、今は、ご本家では、”エグランタイン (Eglantyne)” という名前になっています。”マサコ”は、ちょっと混乱を招く名前かもしれませんからね。 Eglantine というスペルだと、 ユーラシアのバラの一種みたいです。それに引っ掛けたのかも。
画像17 雅子皇后、ご成婚の際に捧げられた、という話が日本語のサイトには、出てくるのですが、ご本家のカタログには、何も書かれていないので、私の探求はここまでにしておきます。
画像18 ”マーゴ・コスター” (1931年・オランダ・コスター作出)。ポリアンサ・ローズという、地味なカテゴリーです。  ミニバラのように小さい花ですが、コスターの改良した花は、蕾がころんとまん丸なのが私の好みなので、常に私の「好きなバラ・ベスト10」に入ります。 チャイナ・ローズとマルティフローラ・ローズを先祖に持っています。 丈夫、ということですが、ニューヨークではあまり丈夫なバラではなかったので、元気の良さにびっくりしました。
画像19 ”シュネー・プリンセス” (2000年 オランダ・グローテンドルスト作出)。こちらもポリアンサ・ローズですが、割と最近の品種です。 小さなシャクヤクのような蕾が可愛らしいです。
画像20 チャイナ・ローズは、バラにとっては、アダムとイヴみたいなものでしょうか。 交配されて今のバラがあるわけですからね。オールド・チャイナ・ローズ、ロサ・チネンシス・ムタビリス (Rosa chinensis mutabilis) 1894年以前・作出不明。色がオレンジから濃いピンクに変化するようで、風にヒラヒラと花がそよいで可愛らしいです。
画像21 原種のバラもありました。 東南アジア原産の、イザヨイバラ(Rosa roxburghii ロサ・ロクスバーギアイ)。トゲがたくさんあります。 葉っぱは山椒のよう。
画像22 開いているイザヨイバラ。
画像23 現在、作出されるバラは、モダン・ローズと呼ばれます。 オールド・ローズ(アンティーク・ローズ)と呼ばれるのは、1867年より前ということで、こちらは、「ポートランド系統」の、オールド・ローズ、”コンテ・ドゥ・シャンボール” (1860年・フランス・ロベール - モリュ作出)。バラの香りが、どこか遠くの、記憶の世界へ連れて行ってくれます。
画像24 だいぶ日が傾いてきました。
画像25 "アンブリッジ・ローズ” (1990年 イギリス・オースティン作出)。 優しい色が青っぽくなってきた空気に、イギリスのような光の感じを与えてくれてます。
画像26 朝早く、もいいのですが、夕方のガーデンは、バラも自分も落ち着いて好きです。
画像27 花だけが浮かび上がるように撮れます。
画像28 風も涼しくなってきました。 中之島公園のバラ園は、モダン・ローズを中心に充実したコレクションで、管理も行き届いており、私の世代には懐かしさが蘇ってくる素敵なガーデンでした。 一斉に開花させるため、すべて剪定しているので、次のピーク、そして秋のバラも楽しみです。
画像29 これは、”キャンドル・ライト” (2001年・ドイツ・タンタウ作出)どれどれ、暗くしてみましょうか。 キャンドルライトに見えるかな。  近いうちに、ひらかたパークのバラも見比べてもらいたいと思っています。 今日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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