小さな曾孫たちの看取りⅠ
父のと時間の1ページ
最後の瞬間は母ではなく、私
いつからか、そんな風に感じていました。
食べられなくなったら1週間くらい
そんな医師の言葉と日々落ちていく父の姿に
「ばぁばは今日ここに泊まるんやろ?
なら俺も泊まるー。」
明らかにその時を刻み始めていることを
理解しているのか、無邪気にそう言い
孫と二人で実家に泊まりました。
深夜2時過ぎ、やはり変化に気づいたのは私
最後の瞬間を小5のYくんも立ち会い
看取りました。
その瞬間
ちょっと待って!と、心の中で願う私の横で
「ひいじじ今まで本当にありがとなー」と
手を擦り、伝えるYくん
あーなんてこの子は清高なんだろう
悲しみと尊敬の念が同居した時間だった。
そして、その一言を聞いた父は
ひ孫のY君ににっこりと微笑み
最後の息を閉じました。
しかしながらここからは
待ったなしにいろんなことに
動き始めなければならなくて
ベッドサイドで事を為す私とは離れ
一人こたつに入り、背を向け
ゲームをしていた。
気になり傍に近づくと
「仕方ないよね、病気やもん、仕方ないね
よくがんばったよな、ひいじじ」
自らに言い聞かせるように呟きながら
手はゲーム機を動かしつつも
大粒の涙が次から次へと溢れていました。
主人の両親を2年続けて見送ったあとの
この看取り(二人は病院で亡くなりました。)
みんなに可愛がられてきたので
寂しさもひとしおだろうと感じ
今夜ここに居てくれたことの感謝と
そしてギューっとハグしました。
葬儀の始まる前、私のとなりにやってきて
「ばあば、あんまり泣くとひいじじが
心配するから、笑ってよ」と
ギュッとハグしてくれました。
あー幸せ者は父だけではなく、私もだ。
気づきとたくさんの愛をもらっていました。
みんなの愛のなかでここまできたんだな
違う涙がこぼれました。
最後まで読んでくださり
ありがとうございました🍀