車いす旅行 箱根半日 大満足
車いすで箱根旅行できた
2022年11月の平日に箱根へ車いすで1人行ってきた長文メモです。
朝10時頃から午後5時ごろまでの半日観光です。
箱根は見どころが多く、概ね車いすで困ることはありませんでした。
事前に調べたところ、ロープウェイも車いすで乗れるとのことで
これらに乗って大涌谷まで目指す旅を計画。
どの電車もバス、ロープウェイも車いすで利用でき、駅や施設には広いトイレもあり、困ることはなく、観光も楽しめて大満足です。
旅の目的
・ポーラ美術館でピカソを見る 展覧会「ピカソ 青の時代を超えて」
・大涌谷で富士山を見る。
・箱根の黄金コース 箱根湯本から大桶谷(おおくわだに)、芦ノ湖
ケーブルカーとロープウェイと船に乗るというのをやってみる。
スケジュール(おおよその時間)
0930 箱根湯本駅スタート
1000 箱根湯本駅から強羅駅 箱根登山鉄道
1030 強羅駅からポーラ美術館 箱根登山バス(1時間に3本)
1300 ポーラ美術館から強羅駅 箱根登山バス(1時間に3本)
1330 強羅駅から大涌谷 箱根登山ケーブルカー (行列待つ)
1400 大涌谷から桃源台 箱根ロープウェイ (行列待つ)
1530 芦ノ湖 桃源台から箱根町港 箱根海賊船 (本数少ない)
1630 箱根町駅から小田原駅 箱根登山バス
乗り物のバリアフリー
箱根登山バスは低床バスで車いすの乗り降りのためのスロープが出てくるものでした。事前に箱根登山バスに問い合わせましたがその必要もなかった。
さすが日本の大観光地、バリアフリーがばっちりでした。
余談ですが、バスの中で車いすの位置が違いました。
他のお客さんの邪魔にならないように車いすの入るスペースをつくって、
そのスペースに入ります。
普段は、乗客用のいすを2席たたんでることばかりですが、
今回は1席のみでした。きゅっと小さくなって車いすを窓側によせるのは初めてで、1客でも入るんだーと新鮮でした。
位置も普段とは逆の窓側でところ変われば違うなーと面白かった。
強羅駅のバス停の道幅は、スロープが伸ばせなかった
強羅駅からのバス停留所までの距離は近いものの下り坂が怖かった。
大きい鞄を持っていたのでバランスがとりにくく、
降りるときは駅員さんに手伝っていただきました。
強羅駅のバス停では、道がせまいため、スロープが出せなかった。
スロープを出すには、中央分離線をおおきくはみ出してしまうため、
スロープにのりあがれないことになってしまった。
普段は、強羅駅からもう少し下った広い道で乗り降りをするそうですが、
時間がなかったことと、運転手さんの機転でなんとか乗れました。
狭い道でのスロープなしでバスに乗る方法としては、車いすごと担いでもらいました。①まずバスの運転手さんがバスを低床モードにしてもらい、②その運転手さんと乗客の親切なかたの合計4人で車いすを抱えてもらいました。私の体重と車いすで合計75キロと思うので大変だったと思います。
初対面の人たちで手際よくチームを組んで助けてもらってほんとありがたいです。
強羅駅のバス停 ポーラ美術館からの帰り
ポーラ美術館の帰りも同じ強羅駅のバス停に戻りましたが、
ポーラ美術館からの帰りの停留所は、強羅駅から下がったところにある
バス停留所でした。行きの停留所と違って帰りはスロープが伸ばせる広さがあり問題なく降りれました。
障害者割引
箱根登山バスでは障害者割引で半額
箱根ロープウェイ、箱根海賊船でも障害者割引で半額
箱根登山ケーブルカーは、介護者がいれば障害者割引がありますが、
障害者単独である場合は割引がありませんでした。
箱根フリーパスと障害者割引の比較
「箱根フリーパス」
箱根エリアの乗り物が乗り降り自由なお得パス。
私のように途中の駅で乗り降りをしない場合は、
障害者割引でその都度支払うほうがトータルで安かった。
「箱根フリーパス」であるメリットは、
桃源台の駅でチケットを買う列にいったん並ばないといけないが、
フリーチケットの人たちは、そのまま搭乗への列に行けたところ。
観光
大涌谷(おおわくだに)
富士山がでかい!
山頂は雲がかかっていて残念ながら見られなかったけど、
充分富士山の大きさを感じられました。
前日が雨だったため雲が残っていたのか、
そこの職員さんが「3時には晴れる」と予言をしていたので、
もう少し待てば見られたのだろうけど、時間に追われていたので断念。
ケーブルカーからだんだん見える岩肌からの湯気にも興奮しました。
硫黄のにおいと湯気と湯気
昔の人は地獄と思っただろうねとケーブルカーに同乗した人がおっしゃってました。確かに地獄の風景。
黒いたまごを売っている小屋や、富士山のビューポイントまでは、
けっこうな上り坂。
途中で声をかけていただいた女性に車いすの後ろを押してもらいました。
帰りは逆に下り坂なので、自分から声をかけ若い人にお願いして、坂を下るのを手伝ってもらいました。
また、大きなカバンはケーブルカーを降りた事務所で預けられます。
預かり料金は500円です。
車いすで坂を上がるのですからもちろん預けました。
(ここでなく最初の小田原駅か強羅駅で預けておいたらよかったとも思いました…)
大涌谷はけっこう坂が大変なのですが、地獄の風景や紅葉がよかった。
でっかい富士山を見るだけでもまた来たいなと思いました。
ポーラ美術館
バス停からすぐでよかった。
建物は迷うことがなく、坂もなだらかで大きな荷物の車いすでも問題なし。
山間なのでバス停から美術館までがキツイ坂だと困るので、
この近さはありがたい。
ピカソ 青青の時代を超えて
ピカソの青青の時代の繊細で神経質な感じが好き。若さも感じる。
キャンバスの下に別の絵があるということで、
ラボとして科学的に再現してありました。
ピカソですらキャンバスが十分に買えない時代があるのですね。
個人的に同じ画家の時代を超えてまとまった数を見られる展覧会は大好き。
若い迷いがある感じとか、自分の表現を確立しているとか、
絵画の変化が興味深く、初期から変わらない個性を感じ取ったり。
ピカソは特に作風が変わっていくし、なんといっても20世紀を代表する大天才。どれも見ごたえがあります。
個人的には「ゲルニカ」のように成熟した画家による生死を自覚するような作品があると展覧会完璧っと思いました。偉そうですが…
箱根登山電車
箱根湯本から強羅までの8.9キロを40分かけてゆっくり登っていきます。
3回スイッチバックがありました。いい感じの観光になります。
隣に座っている方がとても電車に詳しくて
箱根駅伝である踏切や、
ジョンレノンが泊まった富士屋ホテルを教えてくれました。
箱根駅伝ってこんな勾配のきついところを走ってるんですね。
遊覧船
富士山が見えることもあるらしいですが、そんなことも知らずに乗りました。ああ富士山見たかった。
遊覧船は桃源台駅到着後、エレベーター2台を乗り継ぎ、
車いすでもすごくスムースに乗れました。
出航の5分ぐらい前でも乗せてもらえてラッキーでした。
のれなかったら次は30分待ちとかだったので。
私の印象では車いすで船に乗るとき、スタッフの方から「早く着てください」「最後に乗ってください」「スロープを準備します」と、乗り降りの時もゆらゆらして不安定だったり、複数のスタッフに担がれたり、なかなか私も周りも大変な印象でしたが、ここではスムース。扱いに慣れてる。
さすが箱根。人気の観光地は違うわ。
船内は飲み物が売っていたけど、車いすではこぼしそうなので水筒の水を飲みました。湖はおだやかで、景色を見ながら30分ほどで箱根町港に到着。
食べたものとお土産
箱根では時間に追われて、どこにも立ち寄れず、何も食べまられませんでした。
大涌谷で有名な黒たまごですら口にしていません。
なんでこんなことに…。
結局小田原駅の商業施設ラスカ小田原2階で富士屋ホテルの支店を発見、
1700前にカレーとアップルパイのアフタヌーンセットを食べました。
https://www.fujiyahotel.co.jp/fdining/menu/cafe/index.html
アップルパイが薄い皮の好きなタイプでどちらもおいしかったです。
お土産
富士屋ホテルは他にもパンがおいしいとのことでしたが、
食パンが一斤でカットしていないタイプだったのと、
帰りの道中の持ち時間長かったので購入せず。
お土産は、大涌谷で買った5つ入りの黒ゆで卵です。
鉄板のおみやげなので購入するには長い行列ですが、手際よく渡していくので待ち時間はすぐ過ぎます。
小田原駅の東口でかまぼこをお土産に買いました。
小田原駅東口ラスカ小田原
・鈴廣(すずひろ)かまぼこ
・小田原籠清(かごせい)かまぼこ
鈴廣さんは有名ですが、籠清さんも地元で有名だそうです。
籠清さんのかまぼこ 特上1400円を1本購入しました。
こんなに高いかまぼこを買うのは初めてでドキドキ。
食べた感想は、今まで食べたかまぼこで一番おいしかったです!
はごたえも最高!
上等のお肉を食べたのと同じくらいの満足感です♡
次に箱根にくるなら
美術館をめぐりたい
・箱根ガラスの美術館
・箱根ラリック美術館
・彫刻の森美術館
・箱根美術館
美術館博物館は、箱根に限らず、旅行先で訪れるようにしてます。
バリアフリー法のおかげで、建物がきっちり車いすでも回れるようになっているので安心。
雨の日で移動が大変な時に訪れる場所としてもいいし。
宿泊したい
・箱根ゆとわ@強羅 アクセシブルルーム部屋あり
温泉宿は車いすには温泉が入れなかったりするし、
高級化していて高くて払えなかったりするのですが、
夜のライトアップがあるなら来てみたいなと思う。
大涌谷からの富士山も見たい。大事なことなので何度もいっちゃう。
以上車いす箱根旅行でした。