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55歳のフランス人と日本人の女性の生き方の違いを調べて考えてみた

もちろんフランス人にもいろいろな人がいるし日本人もしかり。あくまでもふわっとした全体的な考察なのでご容赦頂ければ幸いです。

学生時代の友人が、現在パリのオペラ座のバレエの衣装をつくるという仕事をしていて、パリに20年以上フランス人のパートナーと暮らしています。
彼女は学生時代の時から、他の同級生が合コンだデートだと恋愛中心に毎日を過ごしていた時にも、フランスに行く!という目標を決めコツコツとフランス語や貯金をがんばっていた女性です。周りに流されない自分をしっかり持っているところも、フランスがとてもあっているように思います。
そんなことを考えながら、更年期も終盤に差し掛かった55歳という年齢を軸に考えてみたいと思います。

自由を楽しむフランス人女性

フランスでは、55歳頃になってくると自分の好きなことを自由に楽しむ女性が多いと聞きます。年齢に関係なく、自分らしさを大事にする文化が背景にあるからです。

例えば、フランス人女性は、仕事や趣味を通じて自分を表現します。新しいことに挑戦したり、自分を磨くために時間を使うこともよくあります。一人で過ごす時間も大切にし、自分の気持ちに正直に生きるのが普通です。

また、フランスではホルモン療法(HRT)が一般的に行われており、閉経後の健康管理や美しさを維持するための選択肢として積極的に取り入れられています。実際、フランスでは約40%の女性がホルモン療法を利用しており、これにより年齢を重ねても活力を保ちながら働くことができる環境が整っています。

婚姻制度についても、フランスでは事実婚やパートナーシップ契約が一般的です。これにより、結婚に縛られないライフスタイルを選ぶ女性が多くいます。また、扶養制度は特に厳しくなく、個人としての経済的自立が奨励されています。恋愛についても、年齢に関係なく新しいパートナーを見つけたり、自分自身の幸せを追求する自由が認められています。

周りを支える日本人女性

一方、日本では55歳頃の女性は、家族や周りの人を支える役割を求められることが多いのではないでしょうか。子どもの大学の費用をサポートしたり、定年を迎える夫を支えることがよくあります。また親の介護問題には、現在多くの友人が直面しています。社会や家族からの期待が大きく、自分のやりたいことを後回しにしてしまうこともあるのかなと感じています。

日本ではホルモン療法はあまり一般的ではなく、更年期の症状を抱えながらも、周囲の期待に応えようとする女性が多いのが現状です。日本ではホルモン療法の利用率は1.7%と非常に低く、こうした状況が健康や美容の維持を難しくしている場合があります。

婚姻制度に関しては、日本では法律婚が重視され、夫婦としての役割が明確化されています。特に扶養制度がしっかりしており、主婦として家庭を支える役割を担う女性が多いです。一方で、恋愛事情については、結婚後の恋愛はタブーとされる風潮が強く、新しいパートナーを持つことには社会的な壁が存在します。

最近では、仕事においても再びキャリアを始めたり、新しい分野に挑戦する女性が増えていますが、それでも家族や社会的役割とのバランスを取る必要が多いと感じています。

違いを生む理由

  1. 文化の違い
    フランスでは、自分の気持ちややりたいことを優先する文化があります。でも、日本では、周りの人との調和を重んじる文化があります。

  2. 健康管理とホルモン療法
    フランスではホルモン療法が比較的一般的で、女性が健康的に年齢を重ねるサポートがありますが、日本ではその利用が少なく、自然な老化プロセスを受け入れることが主流です。この違いはホルモン療法の普及率にも現れており、前述のとおり、フランスでは約40%の女性が利用しているのに対し、日本では1.7%にとどまっています。

  3. 社会の価値観
    フランスでは、年齢に関係なく自由に生きることが当たり前です。でも、日本では、年を重ねると「こうあるべき」というイメージがまだ残っていいることが多いです。

  4. 婚姻制度と扶養制度
    フランスでは事実婚やパートナーシップが認められ、扶養制度の影響を受けずに個人としての経済的自立が可能です。一方、日本では法律婚と扶養制度が重要視され、家庭内での役割が明確化されています。

  5. 恋愛観
    フランスでは年齢に関係なく恋愛が自由に楽しめる風潮があり、新しいパートナーを見つけることも一般的です。不倫についても、一部の人々にとっては個人の選択として受け入れられることがあり、社会的な批判が少ない場合もあります。一方、日本では結婚後の恋愛や不倫には厳しい社会的制約があり、これにより新しい関係を築くことに対する抵抗感が非常に強いです。

もちろん、あくまでも傾向の話ではありますが、文化や人種の違い、考え方も影響していると考えます。
私は自分の専門領域から、ホルモン補充療法がフランスでは40%の普及率に対し、日本では1.7%というこの差に驚くとともに、減ってしまった女性ホルモンの影響をどのようにして皆さんにお伝えしていけばよいのか、ホルモン補充療法のメリットとデメリットを正確にエビデンスに基づいて発信していくべきなのかが、メノポーズカウンセラーとしての今後の課題かなと思っております。


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