book-go-around #020 東京都:倉田佳子(20代)
book-go-aroundは本を買ってる人に本を買うことや本をコレクションすることの楽しみを語ってもらうflotsambooksのインタビュー記事です。
今度あなたにもインタビューさせてください。
#020 東京都:倉田佳子(20代)
もちろん高校生の頃から人並みに雑誌や小説などは買っていましたが、写真集や本に出会うことの楽しみを覚え始めたのは、ロンドン留学中に家の近所にあった書店「ARTWORDS BOOK SHOP」の影響が大きいです。
ファッション、アートにまつわる書籍、雑誌が広くない店内に敷き詰められていて、でも洗練されていて。兎に角 当時は気になる本を読んで英語と知識を吸収していたので、好奇心も合間ってビジュアルや活字から知らない世界を覗ける感覚にワクワクしたのは覚えています。
雑誌と違ってずっと本棚に置いておきたい、数年後の自分でも見返すようなものという基準で買っています。数百円の古本や雑誌は資料として使えれば、感覚的に買います。
上記のように、新品の本や写真集は、気軽に買うというより自分なりに感覚や資料として使えるかという目線で見定めるので、数時間悩むことを前提に1人で行くことが多いです。もちろん友達と行った時に、前から欲しかった本があれば迷うことなく買ったりすることもありますが。
自分がファッションフォトに興味を抱いてから、生きている間に、若手ファッションフォトグラファーという領域を飛び越えて唯一無二の存在まで上り詰めた一人として尊敬しているフォトグラファーです。この写真集を買った後に本人と会うことができ、撮影過渡期の時に生まれたピュアな写真たちがこの1冊に詰まってることを聞いてさらに大事な1冊になりました。
UNTITLED ISSUE3
ART BOOK CHINA で買った一冊。中国ではもちろんSame Paper から出版されている「Closing Ceremony」が日本でも有名ですが、彼らとは異なるエネルギッシュさが溢れている中国発の雑誌。雑誌本体の右手側に小さな冊子も付いていて、本体と冊子を交互に1ページごとにめくっていくユニークな構成がグッと来ました。
GRAPHIC DESIGN FOR FASHION
2010年にロンドンで出版された書籍。世界中のファッションブランドのレシートからインビテーション、ショッパーなどブランドにまつわるグラフィックデザインをぎゅっとまとめてくれています。洋服を見ている(消費している)とついつい忘れがちですが、この本を見返すとファッションブランドはレシート1つとってもその世界観を表現していて、(当たり前ですが)グラフィックデザインとファッションの接点は失ってはいけないものだなあと感じます。
Simone Rocha Look Book
Simone Rocha の店舗にしか置いていないルックブックというかZINEのような冊子。現実的にまだSimone Rochaの服は買えないですが、世界観はとても好きなのでロンドンに行くたびにわざわざこの冊子が欲しくてお店に必ず寄ります。フォトグラファー・Colin Dodgson との牧歌的な世界観をつくりあげたシーズンが特に好きです。
好きな写真家のうちの一人である Harley Weir の「Painting」を買って暫くして、i-D JAPAN の取材で実際にお会いすることができたこと。ファッションを通して彼女のことを知ったり、その延長線で彼女の写真集を買っててよかったと感じた瞬間でした。
ファッションフォトグラファーではない彼女の側面を写真だけではなく本人の声として聞けたことはとても印象的でした。
うーん、アドバイスなのか分らないですが、写真集は決して機能的なものではないし、重たいし、かさ張るけど、自分が好きと思える感覚や自分と異なる視点で世界を見ていることをビジュアルとして残してくれていて、また こちらの見るタイミングや心境で違った様々な閃きを与えてくれる不変的なものの一つだと思います。
特段チェックしているアカウントはなく、ランダムにフォローしている各メディアと出版社の情報をみてます。書店や「発売したらしいよ」という友達との連絡の方が確実かも。
今のところないですが、今後そういう一冊に出会えるのも楽しみです
OK-RMがデザインを手がけた「Disobedient Bodies: JW Anderson at The Hepworth Wakefield」や中国のインディペンデント雑誌「UNTITLED」など紙をめくる感覚を楽しめる本に出会うと、本の魅力に改めて気づかされたりします。
山積みにしてあった本たちをこの機に整理整頓しながら見返すことができて楽しかったです。ありがとうございました!
#bookgoaround では、インタビューに答えて頂ける方を随時募集しております。すごいコレクションでも良いし、この1冊について語りたいでも良いですし、断捨離を繰り返して10冊くらいしか残ってないけど、最高のものだけ残ってるって方でも大歓迎です。コレクションの量や質はこだわりません。ルールはひとつだけビジュアルブックであること。お気軽に下記にメール下さい。
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