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アスタルジアはなかったことにしたい

注意

バージョン7まで、及び異界アスタルジアのネタバレがあります。
また、バージョン7.0時点の個人的な感想です。

アスタルジアの構造

バージョン7.0から追加された異界アスタルジアは、パニガルムに続く新たな週課。

ここでもらえる「○○のこころ」はアクセサリであり、戦闘中に使うと固有のスキル、「エステラのこころ」なら神速メラガイアー、「ヒューザのこころ」なら百戦錬磨斬りを使うことができる。

アクセサリがもらえる点は万魔やピラミッドに近いけれど、やっていることはカードやコインを入れない初期の迷宮に近いものがある。フロアの敵を全て倒して次のフロアへ、というシンプルな構造。選択する場面は多少あるものの、今のところ敵はほぼ固定だし、分岐の数も少ないのですぐに飽きる。

アスタルジアの主眼はそうした仕組み自体ではなく、キャラクターとの交流を楽しんでもらうことにあると思われる。親密度が設定されているし、好きな食べ物など日常生活についての情報を得ることもできる。

随所に声が付いていて、特にムービーではない場面、「はなす」でもしゃべるのは初めてだと思う。その他、ダンジョンの探索開始時や戦闘中など、しゃべる機会は多く、力が入っている。

ダンジョン攻略ではなく、推しキャラとの交流を楽しんでもらうコンテンツ。これがアスタルジア。

けれども個人的に、アスタルジアはなかったことにしたい。
なぜならこれは、ストーカーの構造だから。

アスタルジアを一緒に探索できるキャラクターは、本人ではない。兄弟姉妹が創り出した扉から創生のチカラを利用して顕現させた幻影である。本人の生きた軌跡を元に顕現させたそうなので、性格や趣味、日常生活の情報について本人との違いは無いと思われる。

しかし、アスタルジアでの会話は本人には伝わらない。
本人の知らないところで幻影と仲良くなる、ということ。幻影との親密度は上がって400になるけれど、本人との親密度は100のままである。
自分は交流して仲良くなったつもりなのに、相手にとっては交流もしていないし仲良くもなっていない、というのはまんまストーカーの構造である。一方的に日常生活を観察したり写真を部屋中に貼り付けたりして、「あの人は自分のことを好きなはず、好きと言ってくれないのは誰かに脅されているからであの人の本心じゃない」みたいな。初めて話したのにも関わらず「俺たち付き合ってるのになんでそんな男とイチャイチャしてるんだ!」と言われる、みたいな。

本人の前で「○○のこころ」を使用したら、普通の感覚であればドン引きである。
「え……なにそれ。は? わたしからもらった? 一緒に冒険して仲良くなったから? 冒険した記憶、ないんですけど……こわ」って。
(ただし各キャラクターは普通の感覚じゃない人や好意度の高い人もいるので、そうならないとは思うけれども(※))

日常生活についても、好きな食べ物くらいなら他の人から聞いたのかな、くらいで済むかもしれないけれど、大抵は「あなたに話したことないのに何でそんなこと知ってるの……気持ち悪」となるだろう。

今はまだ親密度の上限は400で、当分は上がらないのかもしれないけれど、これがもっと上がって、よりプライベートな情報を教えてもらえるようになったらこの落差はますます激しくなる。
例えばアスタルジアの相手と恋人同志となり結婚した、となったときの気持ち悪さよ。ゲーム上実際はあり得ないけれど、そういうことができる構造になっている。

ストーカー構造だから、キャラ萌えコンテンツとしては成立していない。
日常生活について知れたり、声が付いていたりして出来はいいと思う。しかしその分私生活を一方的に覗き見ているようで罪悪感がある。出来が良ければ良いほど罪悪感は強くなる。次に本人に会ったとき、申し訳なく思ってしまいそう。
だから週課コンテンツとしてはやるけれど、個人的にストーリー上はなかったことにする。各キャラが、好きだから。

  • アスバル「ぼくの偽物と冒険しただって! とても興味深いね。詳しく教えてくれるかな」

  • ユシュカ「別の俺と一緒に冒険した? 当たり前だろ。魂を分けた俺たちだ。いつだって俺はお前とともにある」

  • イルーシャ「(それって、わたしじゃなくて、もしかしてルティアナ様……?)」


妄想アスタルジア

「また文句ばっかり言って! じゃあどうすればよかったのさ!」
アスタルジアで顕現させるのは、死者限定にすべきだった。
既にバージョン6で魂の概念が出ているから調整は要るけれど、デスマスターの職業クエストに出てきた霊界通話機のように、死者と交流できる霊界のような世界に。

本人と一緒に冒険するのではなく、顕現した幻影を登場させたのは、ゆくゆくはバージョン6で散ってしまった英雄たちを出すためだろうと思う。いきなり英雄たちを出すのはいかにもバージョン6の汚名返上を狙いすぎた感が強すぎて止めたのかなと邪推する。

けれども死者限定で十分コンテンツとして成り立ったし、生者を出したいなら主人公と同じ立場の探索側として参加させれば良かった。

どうしても並列で、ということであれば、夢を見ている間に魂が抜けてアスタルジアで一緒に冒険する、という設定でも良かった。あくまで本人ということにする必要がある。本人じゃないからストーカー構造になる。

心についても、お互いが持ち合うお守りのようにすべき。


お互いの胸の中から光輝く絆の証が現れる。主人公の胸から出た証はハクオウの前へ、ハクオウの胸から出てきた証は主人公の前へ。

ハクオウ「これは……? ああ、これに触れるとあなたの存在を感じます。あなたが私を想ってくれていることがわかる。あなたもそうですか? どうかこの証を、あなたの冒険に連れて行ってください。離れていても、私があなたを想っていることがわかるように」


この構造であれば、戦闘中に使った場合も本人が力を貸してくれている、ということになる。

死者限定にすることで、ストーリーや季節イベントにも絡ませらられたのではないか。


例1

「俺は、どうやらここまでのようだ……アスタルジアで、また会おう」

例2

ルシェンダ「あいつの魂を、アスタルジアで見つけられないのだ。通常、あれだけ大きな創生のチカラを持ったものの魂を見逃すことは考えられない」
「それってつまり……」
「そうだ、あいつはまだ、生きている可能性がある」

例3

主人公のピンチに証が光り、自発的に顕現した死者の魂がそのピンチを救ってくれる。

例4

年に一度、星辰が正しい位置を刻むとき(=お盆)アスタルジアが活性化する!
境界が曖昧となり、七夕会場につながるアスタルジア。
生者と死者が交流する。

竹のベンチに座り、走り回る子供達を「もう、子供なんだから」と笑うリゼロッタ&ルコリア。

「あたしも随分年を取っちまった。あの頃の面影は全然ないだろう?」
「どんな姿だって、君は君さ、リィン」

「相変わらず、芸術とは呼べないものを量産しておるようだが、その筆裁きは確かに上達したようだな、我が孫よ」

「お久しぶりです、コウリン。元気に暮らしていることは、(主人公)から聞いていますよ」

パドレの前で跪き、黙ったまま涙を流すファラス。



バレンタインデーイベント、ホワイトデーイベントからもわかるように、死者はたくさんいるし、その人たちと交流したい人もそれ以上にたくさんいる。

ストーリーから退場してしまっても、アスタルジアでまた会えるし絆の証としてこれからも一緒に戦ってくれる、と思えば寂しさも少しは減るのにな。


今後に期待すること

どうにか本人に伝わらないかな、と思っている。
一応親密度2の状態でイルーシャに会いに行ったけどやっぱり何の反応もなかった。
「あなたとともに冒険する夢を見たの」くらい言ってくれたら、幻影じゃなく本人と思えるのに。
親密度4になったらならないかな。

あと、ゼルメアのように少しずつストーリー的な展開があるといいなぁ。
ガナン帝国が関係あり? と聞いたけれど、はっきり語られている物語的新情報は今のところないよね。
銀の丘の扉と顕現用の扉が同じもので人工的に作れるもの、そしてそのドアは創生のチカラを利用する変換器的役割ってことくらい? 

色々期待しつつ、おしまい!

注記

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