第11回アスコンメイキング(プリンセス)
はじめに
アスコンが始まる前にフレンドのとろさんと話していて、今年はメイキング記事を書きたいと考えました。自分の未熟さを見せるようでちょっと恥ずかしいし、書くと長文になるだろうから誰も読まないだろうと思って余り書いたことがありませんでしたが、他人のメイキングや裏話を聞くのは楽しいので、もしかしたらどこかに需要があるかもしれない、と思ったからです。
あと、たくさんの人に『とんがり帽子のアトリエ』を読んでもらいたいから!
謎技術と言われたり頭の中を覗いて見たいと言われたりしたこともあったので、思考のトレースがしやすいよう、敢えてだらだら書いています。ある程度時系列順に並べているので文章の繋がりもあっちこっちに飛んでいますが、ご了承ください。
それでは長いですが、紆余曲折をご笑覧あれ!
応募した作品
満月のインクと流れ星のペン 夜空に手紙を書いたなら 遠くの君まで届きますか?
――
毎日楽しく過ごしています
弥生の月が満ちるころ
新しい旅が始まります
今から準備を始めるくらい
とても楽しみです!
追伸
会いたいよ
文字について
一番驚かれたのはたぶん、文字だと想います。
メイキング本編の前に、まずはその仕組みについて。
「ウォーターサイド」という課金アイテムがあります。
室内用と庭用の二種類。
このウォーターサイドは、上から見ると一部のものが透ける、という性質があります。
ということは、透けるものの前に透けないものを置くと、影絵を作れます。
文字に使用したのは「イルミネーション付き柵」という光る庭具で、下半分を他の透けない家具で隠すことにより、文字に見せています。
文字の仕組みはこんな感じでした。
それではこれより、メイキング記事の始まり始まり~。
インプットについて
どんな作品を作るか考える前に、刺激となるものを取り入れます。
真似するためではなく、創作スイッチを入れるために刺激を与えるもので、植物がよく育つよう、種を撒く前に、栄養たっぷりの土を掘り返して空気と混ぜるイメージです。
自ら意図して取りこむ積極的なインプットと、その時期偶然触れていたものが刺激になる受け身的なインプットがあります。
受け身的なインプットは、後から考えれば刺激を受けているなぁと意識できるもので、これ以外にも何かしらの影響を受けていると思います。
積極的なインプット
アスコンのために刺激を与えよう、と思って取り入れた刺激です。
とんがり帽子のアトリエ
白浜鴎さんの漫画です。大抵毎年アスコンの前は読み返します。全部読み返すこともあれば、何巻かだけ読み直すこともあります。
魔法というファンタジー成分や物語自体も刺激になりますが、何よりはその漫画のうまさ。コマを飛び出した描写や物語性を感じる一枚絵など、写真系創作スイッチをぐいぐい押してくれます。
今年は全巻読み返したので、ペンで書く、という部分に強く影響されていると思います(たぶん。
アニメ化も決定しています。
オフィシャルサイトから序盤を読めるのでぜひ。
https://morning.kodansha.co.jp/tongari_official/
ミュシャ展の図録
以前行ったミュシャ展で買った図録を読み返しました。『夢想』『ビザンティン風の頭部』『四季』などが好き。
受け身的なインプット
リバース1999
スマホゲームです。中々イベントに追いつけていないのですが、独特の世界観があり、キャラクターが印象的です。特に今回は、特定のキャラから影響を受けました。
ブラームス ピアノソナタ第二番第一楽章
たまたまよく聞いていただけですが、この部分は光がきらきらしている感じだなぁと、影響を受けていたようです。
その他インプット
これ以外にも日頃から見たり読んだり遊んだりした何かしらから影響を受けていると思いますが、ここではさくやさんのXアカウントを紹介します。
さくやさんは、美しいものについてたくさんリポストしてくれているDQ10プレイヤーです。浴びるように美しいものに触れることでいい刺激になっています。
さくやさんと同じセンスを持たないといけないというわけではなく、たくさんのリポストを見て、自分が好きなものについて知ったり、なぜ好きかを考えたりすることで感覚が磨かれるイメージです。あと、単純に素敵なものを見ると楽しい。さくやさんのリポストには、環境が整うならお金が取れるレベルなんじゃないかと思うくらいの価値を感じています。
さくやさんのXアカウント
@sakuyaeterne
(なお、アカウントの紹介について、さくやさんからは快諾をいただいています)
方向性
以上のインプットをした上で、どんな作品を作りたいか考えました。
アスコンにおける三要素、写真、キャッチコピー、PR文はこんな関係だと思っていますが、
過去、テーマをガチガチに決めすぎて写真が疎かになり失敗した経験が多々あるため、最近はぼんやりした方向性だけ最初に決めて、あとは作りながら考えていきます。
こんな風に、それぞれを作りながらテーマを見つけて行きます。
今年は大体こんな作品にしたい、と考えていたのは五つくらい。
髪の毛ぶわぁをしたい
透明感のあるドレスを作りたい
泣きながら
耽美
シルエット家具を使わない(なるべく。
髪の毛ぶわぁ
像やプラコンを背後に立たせ、髪を長く見せる増毛テクニックを使いたい。
以前から、まりえさんやうみうさぎさんがよく使用され、昨年第10回だとイチカさんやちるかさんの作品が印象的だったテクニックです。
像を背後に置くのではなく、他の手段を使い「像を利用していない感じの増毛」をしたい。
透明感のあるドレス
家具などを利用してドレスに見せる系テクニックのうち、半透明なものを重ねてドレスに見せたら透明感のあるドレスを作れないかな? 実際できるかはやってみないとわからないけどできたらおもしろそう。
泣きながら
すっかり忘れていましたが、今ノートを見たら「泣きながら」って書いてありました。泣きながら作ったような作品を作りたかったらしい……。
耽美
「耽美」とも書いてありました。とにかく美しい作品にしたい。これは、前回第10回に応募した『飛べるしあわせ』に黒い部分が多かったからです。
キャラクターを翼に、というアイデア自体は情緒があると思いますが、一枚の絵として見たときやっぱり黒い部分が多い。もちろん黒い部分は背景なのでその分キャラが目立ちはするものの、あんまり美しくないなぁと思っていました。
シルエット家具を使わない
第9回に、シルエット家具をたくさん使った写真を撮りました。大変だったので次は使わないぞ! と思ったのに第10回でも多用しました。
第9回で苦労したせいでどうやら慣れてしまい、第10回はそこまで大変だとは思わなくなっていたのです。しかしプリンスも合わせると何度も使ってきたので、自分で飽きてしまう部分もちょっとありました。
でも、それしか選択肢がないならやむを得まい、とも思っていました。
製作過程
増毛については、マイタウンの高低差を利用して施設員やプラコンを崖下に立たせたらできるかもしれない、と思ったので、先に半透明の家具庭具を探しました。カタログマラソンです。この時点で知識にあった半透明のものは、エルフの羽根と照明器具、だけでした。
数の少ない庭具から全部点検し、使えそうな家具をメモ。レプリ化済みのものや持っているものはどんどん置いてみて確かめます。
その過程で「ウォーターサイド・庭」が、置きっぱなしだった光る家具を透かしていることに気付きました。
階段で遮られた部分は陰になり、奥にいるプラコンも透けています。
そういえば去年、ドワ子の作品を撮っていたとき、ウォーターサイドや花系が一部透けていたなぁ、と思い出し、具体的には何が透けるのか確かめてみようと思い立ちます。
庭具カタログから「おためし配置」をするだけで透ける透けないはわかったのですが、はっきりしたルールはまだわからない段階です。なんとなく、光るものやキャラは透けるっぽい、くらい。
ウォーターサイド・庭を試してみようと思いついたのが1月20日深夜。
シャインフィルターを使うと夜空みたいだし、こんな作品はどうかな? と思いついたのがこちら。
月からは光の滴がこぼれ、階段が太陽へと続いている。太陽から月へつながる何か(流れ星?)、髪の毛ぶわぁ、同じ姿をしたプラコンを階段に配置して、昇っているように見せるのもありかも。輪廻転生。フェルマーさんの作品のように。
マイタウンの階段に光るラインを置けば、ウォーターサイドを通して夜空を登る階段ができそう。
ここ最近は毎年そうですが、実現できるかどうかわからない、もし実現できたとしても素敵な作品になるかはわからない状態からスタートを切るので、まずはちょっとやってみて、行けそうかどうかを確かめます。
崖下にプラコンを置いて増毛ができるかどうか試したところ、小さすぎて全然駄目だと判明。十数人置けばできるかもしれないけど、髪に見えないかもしれない。
真後ろに置いたらどうかを試した写真。
プラコンや施設員は気軽に試せないので、ひとまず別アカウントのキャラクターを後ろに立たせました。クエストをクリアしてないので髪の色がなかった!
エルフの羽根でドレスを作れないか、念のため試した写真。
形が角張っているし、配置も難しいので却下。多分重ねると白くなりすぎる。
階段を作ろうとしてみたけどちょうどいい家具が見つからず、また、夜空なのに太陽があるのって変じゃない? 月の雫を受けるだけでも素敵になるかもしれない、と方向転換。
なお、実際に配置するときは、フロヲラでカメラを起動し、別アカウントのキャラクターが配置しています。
また、使わないと思った庭具も、制作中は刺激になるかもしれないので片付けず隅っこに置きっぱなしにしています。実際そこに置いておくことでアイデアにつながった事が何度もありました。
この時点で意識していた、しないといけないこと。
キャラクターは右の方で何かしぐさする
ドレアは最後。月光のドレス。月の光でできた透明感のあるドレスにしたい。
月の雫作る。それに合う庭具を探す。
今のままだとそもそも月に見えない。遠景に見えるよう、手前に街があればいいのでは。雲も。
庭具で増毛できないか
シャボン玉や魔女の玉ドルボードを置いたら月に見えるかと思っていたのに見えないし、テーマが決まらないからしぐさの正解もわからない。毎日インしては庭具カタログで確かめていく日々。
作っていくうちに、何となくテーマが見えてきました。
月の雫を受けるとどうなる? 欠けても満ちる月、タロットの逆位置は好転の象徴。復活、再会。
離れた人ともう一度会えそう。
月の魔力を込めた雫で願い事を書いたら叶いそう。あ、それなら、願いを叶えるという流れ星、そのペンで願い事を書いたら……。月の光のインクと流れ星のペンで、再会の願いを書く。手紙かな。手紙なら便せんは……夜空しかない。夜空の便せん。
文字に使えそうな庭具がないか、カタログマラソンを始めます。もう何周目か……。
カタログマラソンは、庭具カタログで使えそうな庭具を探すものですが「○○のための庭具を探す」という視点を持たないと、同じ庭具を見てもスルーしてしまいます。最初は同時に複数目的を持ってマラソンをしていましたが、却って非効率でした。ので、それぞれの目的のために全ての庭具を点検します。つまり、目的ひとつに付き、カタログマラソン一周。
遠くの街に使える庭具
夜空っぽく見せるための雲が作れそうな庭具
ウォーターサイド・庭でキラキラが透ける庭具
月光を受けるインク壺に使えそうな庭具
月影に使えそうな庭具
文字に使えそうな庭具(New!)
見ていく過程で、何となく透けるもののルールが見えてきます。
光るものが透ける、と思っていましたが、期待していた『お月見ランプ・庭』は、キラキラとぼんやりした円形しか透けませんでしたし、最近の像はさわると明るくできますが、その状態でも透けません。逆に、光っていなくてもドルボードは全部透けました。
明らかに透けないとわかっている像も、影の部分としては使える可能性があるので見なくてはいけない……(パラソル像は虹が透けるし)。シルエット家具は使わないけど、その何倍も大変なのでは!? と気付いたのがこの辺り。
2月7日の一行日記には、今年は完成できないかもしれない、と書いています。完成したとしても、一応作りました、な出来で、いい作品にはならないかもしれない……。
でも、他の方の素敵な作品を見て勇気をもらい、マラソンを続けます。
天の川モビールを置いたとき、もしかしたら素敵になるかもしれない、という予感がしました。
月の雫が隠れてしまうので使えませんでしたが、画面中をキラキラさせたらいい感じになるかも?
文字に使えそうなのは、なるべく水平に並んでいる明かりで、それがなかったらキューブライトか何かを横に並べることを考えていました。庭具数の節約のためにもなるべく横一列のものがあればいいのに、と思いながら見つけたのはイルミネーション付き柵。さわるの変化もないシンプルな庭具ですが、ちょっとランダム性もあり、もしかしたら文字っぽく見てもらえるかもしれない。
並行して、しぐさについても考えます。
可能ならペンを持ちたい。
二枚目はティンクルバトンのしぐさですが、タイミングがシビアだし、位置が高くなってポーズとしていまいちだったので諦め。魔法のペンだし、実際に持つより、夜空に浮いている方が想像の余地を残していいのでは? とも思ったのでペンを持つのを止めます。
しぐさを探して行く中で、「大テレ」の途中が、肘を突いて寄りかかっているように見えました。
腕に合わせて手すりを置いたら、テラスから夜空を臨んでいるように見えるかもしれない。後ろに、お城の大きな窓を置くのもありかも?
手すりを木枠にし、その手前に手が来るようにしたら、受賞したときの額縁からトリックアート的に飛び出して見えるのでは? などと無茶なことも考えました。傲慢にも受賞できるつもり、というのではなく、受賞して初めて完成、みたいなつくり方はみんなびっくりするかなぁと。
月っぽく見えない理由のひとつは、影がないからだと考え、月の中に置く色々なものを検討します。Vロンの像を置いてドラゴンの影にする? ドラゴンゾンビを置いたらロトの紋章っぽく見えない? などなど。結局テーマに近く、シルエットもいい感じに見えたアルヴァン&カミルを置きました。が、結局月には見えない。
月が写っている他の方のアスコン写真をまじまじ見たり、月が描かれた写真やイラストを見て考えます。
その過程で月と言えば、と思い出したのは『リバース1999』というスマホゲームのドルーヴィス三世というキャラクター。
ユーライザと同じ、石川由依さんが声を当てています。このイラストを見て、こんな風に寄りかかっているのがいい、これだ! と思いました。大テレの途中も切り取り方によっては同じようにうつ伏せに見えます。
月の異名は様々ありますが、十六夜と書いて「いざよい」と読む格好良さは群を抜いている気がします。いざよう、とはためらう様子で、月が出ようか出まいか悩んでいる様子。
満月の後、月は段々昇ってくる時刻が遅くなります。
満月、十六夜月の次は、立待月(たちまちづき)。立って待っている間に昇る月。
その後、居待月(いまちづき)、寝待月(ねまちづき)と続きます。それぞれ座って待っている間に昇る月、寝て待っている間に昇る月。
平安時代など、月を想い人に例えることもよくある。
うつ伏せに寝転んでいるように見える = 寝待月 = あなたを長く待っている、の意味を重ねられる。
結局写真を撮るのに失敗し、応募写真は寝転んでいるより寄りかかっているように見えてしまっているのですが、ともかくしぐさは決まりました。
写らないけど、ドルーヴィス三世にあやかり、足は裸足に。
ここまではラフを作る気持ちでいました。
行けそうだという予感と、必要な庭具、しぐさを確かめたので、本格的に作り始めます。
が、当初マイタウンの階段を利用しようとしていた位置だったので、階段が邪魔をして上手く置けません。月も、大きすぎるから月に見えないのではないか、と思ったので場所を移動することにしました。
一から作り直しです。ちょうど良さそうな場所を探してマイタウン内をうろうろ。これが2月10日(土)の深夜。締め切りは実質水曜日なので、残りは日、月、火、水の四日。
今回はラフのつもりだったし、去年は4回作り直したことを考えればその負担は大したものではなかったですが、それでも勇気が要ります。
こういう作り直しのときは、宇宙兄弟の数ある名言のいくつかを思い出し、奮い立たせます。
2月10日(土)は25時半=11日(日)の午前1時半までやって、8時間後の9時半から休憩を挟みつつ丸一日がんばります。
文字は、手書き感が出るようわざと右上がりの配置に。文字に見えるよう所々区切ったり字下げしたり、最初の一字が大文字で名前に見えるようにしたりとアレンジしていきます。
一見細かい作業に思えるかもしれませんが、遠くにあるので調整は思うより難しくありません。第9回のとき楽譜を作ったときよりはだいぶ簡単です。
顔の下の回復の泉は、増毛したように見せたくて置いたものですが、結局応募した写真はあんまりそう見えなくてこれも失敗した点です(まだ増毛を諦めていなかった。
アーチネオンのような広く光る家具を置き、大きな植物の葉っぱで大部分を隠せば、残った光の筋で独特の増毛に見せられるのでは? とも考えましたが、シャインフィルターを通すとアーチネオンが髪の色とは似つかない光り方をするので断念。いつか再チャレンジしたい。
ドレアに関しては、青の補色となる黄色で、とは決めていました。神秘的な雰囲気なら出たばかりのレクタリスがいいかもしれない、くらいで他は未定。
ひとまず配置のために、ドレスは気にせず撮っています。当初は「大テレ(無表情」や「大テレ(半眼)」で撮る予定でしたが、
笑顔の方がかわいいし、マイコーデにしていた涙と相まって、PR文にも「強がり」な感じを出せるかもしれない、と表情は変更しないことにします。
ちなみにこの青く、涙付きのマイコーデは、以前のアスコン写真に使用したものです。
色によってはごく自然な涙に見える、と作ったドレアでした。今見るとこの写真はいまいちな出来ですが、その時の経験やドレアが今に活きていて、無駄ではなかったなぁと思います。今作を撮ることで、過去作も活かしてあげられたな、と。
レクタリスの衣装を金色に染めてみましたが、一見素肌っぽく見えてえっちなので却下、ではなく、右端の部分のスカートが下がっていて、うつ伏せ感が減るから却下しました。
メインとなる月や文字、人物ができたら絵として素敵に見えるよう、細かい調整をしていきます。
あちこちにキラキラを置いたり、妖精を置いたりします。
月の雫が逆三角形に見えるようどうにかこうにか隠します。
顔の横の星は、天の川のプラネタリウムを一番下の階層に置いています。以前アヤネコさんのセットを見学した際使われていたのを真似しました。
具体的にどこを光らせる、といった目的はなく、何となくどこかがキラキラしたらいいな、くらいで置きましたが、いい感じの位置に来てラッキー。でも、数秒に一回光るものとしぐさを合わせる、というシビアなタイミング合わせをしたくない、無しで行きたい……。しかし、たまに写る星を見ると明らかに素敵なので、覚悟を決めて撮ることにしました。
髪や顔の周囲を明かりで縁取りしていきます。
髪が青いので夜空から目立たせるようにするのと、神秘的な雰囲気の演出のためです。
顔のすぐ左には月の影がバッチリ見えていますが、色的に髪に見えたのでそのままにしてます。みずらみたいな感じ。
ちょうど今年Tさんがされていたように、キャラクターの周りを縁取りしたい気持ちは昔からありましたが、うまくできなくて断念していました。
例えば第9回のプリンスに応募した作品は、縁取りしたい気持ちがちょっと出ています。
雷が、なんとなくキャラクターを縁取りしているように見えるなぁと思って配置したものです。
微調整してセットが完成したのは12日(月)の23時半ごろ。
ドレアも同じころ完成し、やっと撮影に入ります。
撮影
みんなそうだと思いますが、動く要素はなるべく置きたくないものです。
また、タイミングがシビアなしぐさも使いたくありません。
ついてクンは極力使いたくなかったのですが、透ける貴重なアイテムなので結局結構使ってしまいました。
今作で動くもの
しぐさ「大テレ」
ついてクン5個
天の川のプラネタリウム
回復の泉
月の雫に使用した「夜に蛍が舞う水辺」の蛍
各地にまぶした「ふわふわブーケ飾り」のキラキラ
全てがバッチリのタイミングを撮るには時間が足りない、ある程度妥協するしかない、と思っていました。締め切りも近いし、ひとまず応募を目指します。
最近のプリンセス編では、フロヲラ+もう1キャラクターを応募していて、ちょうど今回は、家具配置にいつも働いている別アカウントのキャラクター「きみどり」の出番でした。いつもがんばってくれているので応募してあげたい、と思っていましたが急にいい作品を思いつけず断念。ごめんね。
応募した写真は、月の雫、妖精、流れ星、顔の横の星、画面中央下の星のタイミングがよく、これ以上はないのでは、と思って応募しましたが、しぐさのタイミングが遅くうつ伏せ感が弱いし、回復の泉の光り方も余り髪に見えないという失敗ポイントもありました。見れば見るほど粗が見えてくる……。
撮影を終えたのが12日(月)の深夜、日付が13日に変わるころでした。
キャッチコピーとPR文
PR文については基本的に頭の中で考えるので、ゲームをしていないときに少しずつ組み立てていきます。
途中から笑顔で行くことにしたので、当初「弥生の月が満ちるころアストルティアで待っています」とストレートに書いていたものが、明るく手紙を書いていたのに追伸で本音が出ちゃう、という構成に変わりました。
弥生の月に始まる新しい旅は、もちろん来月発売のバージョン7のことですが、調べたら発売日は月齢は12前後。でもまぁ、満月過ぎだろうと長く待ってるよ、という意味も込めて「弥生の月が満ちるころ」のままでいいことにしました。
キャッチコピーは、「待月姫」か「月待姫」のどちらか。
立待月、居待月、寝待月を強調するなら待月姫。
「月待」を検索すると、月が出てくるのを待って行う儀式や行事とあったので、待っている人が帰ってくる一大行事を待っているとも読める。
写真の左上を月だと見てほしくて、月が最初に付く「月待姫」に決定。
絵画的配置
アスコンのために、というわけではないですが、絵に関する本を読んだので、活かせる部分は活かしていこうと工夫を試みました。
一番目立つところ
モノクロにして明暗を見ると、一番目立っているのは顔の右の星。
本当はキャラの顔が一番目立てばいいんですが、この星は外せません。星と同じ形の髪飾りを付けて、何となく顔の方に誘導を試みます。
視線誘導
星の下は蝶の髪飾り。右は画面端の行き止まり(右下にも何か置くべきだった!)。上に行ってもらって列車の動きに合わせて左へ、流れ星で左へ、という感じで誘導し、最後にはペンを通じて顔に戻るような誘導を考えました。
インク壺の右側に、上へと誘導する形の何かを置きたかったのですが、ちょうど良いのがなくて断念。
流れ星のペンは、もっと上の方を指す角度でしたが、目に刺さりそうだったので低めに。
画面の四隅はそこから視線が外に抜けてしまうので、それを防ぐために各要素を配置。右上は列車、左上は星、左下は赤い妖精、右下はパンジーの白い模様。
この他ラバットメントラインとか何とか色々意識しましたが、効果があったんだかなかったんだか。
しかし『飛べるしあわせ』より絵としては魅力的に見えました。
おわりに
未熟な点やできなかったことも多くありましたが、パソコンの壁紙にしたいくらいの出来にはなったのでよかったです。
謎技術と驚かれましたが、一つひとつ追ってみれば地道にカタログマラソンをしたり、一箇所ずつ作っていったりと地味なものだと思っています。
これくらいなら自分にもできそう、と思ってもらえたら嬉しいです。
おしまい
注記
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